必ず知っておきたい!応募書類の基礎
応募書類の注意点
1)手書きする場合は黒のペン、消せるボールペンの使用は禁止
手書きの場合は黒の万年筆もしくはボールペンを使います。大変便利な「消せるボールペン」ですが、応募書類には決して、使用しないでください。消せるボールペン本体にも「証書類には使わない」との旨が記載されていますので、注意しましょう。また修正液・修正テープなども絶対に使用してはいけません。間違えた場合は最初から書きなおしましょう。事前に下書きしておくとミスが減らせます。
2)正式名称で記載する
応募書類では、略号や省略した名称での記載はNGです。資格や学校名、企業名は事前に確認し、必ず、正式名称で書きましょう。
当時から企業名や学校名などが変更になった場合は、当時の名称で記載し、現在の名称を(「現・○○」)と付記します。
NGな表現 | 正しい表現 | |
---|---|---|
企業名 | (株)○○、○○(有) | 株式会社○○、○○有限会社 |
略号 | 〃、同上、同社 | (改めて同じものを記載する)、貴社 |
年号 | H21年、S62年 | 平成21年、昭和62年 |
学校名 | ○○高校 | ○○県立○○高等学校 |
資格名 | 自動車免許
英検2級 TOEIC700点 |
普通自動車第一種運転免許 取得
文部科学省認定実用英語検定2級 TOEIC公開テスト700点取得 |
3)すべての応募書類で年号を揃える
採用担当者が書類を確認する際に、書類ごとに和暦だったり、西暦だったりすると関連性が分かりにくいため、すべての応募書類でどちらかに統一する方がベターです。
4)誤字脱字は禁物
誤字脱字が採用担当者に与える悪印象ははかりしれません。必ず誤字脱字をチェックします。しばらく時間をあけて点検する、もしくは身近な人にお願いすると、チェックの精度が上がります。
5)提出前にコピーを取っておく
面接では提出した履歴書や職務経歴書の内容をもとにした質問が予想されます。記載内容と矛盾した回答をしないように、応募書類はコピーしておき、面接前に目を通しましょう。また、書類選考で残念ながら落ちた場合はコピーをもとに改善策を練り、応募書類をブラッシュアップすることで、次回からの書類選考通過率が高まります。
6)押印について
履歴書や送付状への押印ですが、最近は偽造防止などの観点から、印鑑を押さないのが主流となっています。印鑑の有無はどちらでも問題ありません。
「履歴書・職務経歴書ツール」を使えば、質問に沿って入力するだけで完成します【会員登録(無料)】応募先企業の敬称の使い方
応募書類で記載する応募先企業の敬称は「貴社」です。「御社」は口語体ですので、文書には用いないでください。
応募先が会社ではない場合の敬称は以下を参照してください。判断に迷う場合は「(法人名・事業所名)様」として構いません。(例えば「人材バンクネット様」のようにします)
法人の呼称 | 敬称 |
---|---|
会社(株式会社、有限会社、相互会社など) | 貴社 |
社団法人、財団法人、NPO、社会福祉法人、独立行政法人 | 貴法人 |
協会 | 貴協会 |
組合 | 貴組合 |
銀行 | 貴行 |
学校 | 貴校 |
幼稚園、保育園 | 貴園 |
病院 | 貴院 |
会計事務所・法律事務所・建築事務所などの事務所 | 貴事務所 |
官公庁(例:総務省、社会保険庁、市役所、交通局、町役場) | それぞれの名称に応じて、貴省、貴庁、貴局、貴所、貴役所、貴役場と使い分け |
商店・飲食店などの個人事業主 | 貴店、(事業所名)様 |
店舗ではない個人事業主 | (事業所名)様 |
送付状(添え状、カバーレター)の書き方
送付状は「添え状」「カバーレター」とも呼ばれ、書類送付において、当然のビジネスマナーです。履歴書・職務経歴書などの応募書類もビジネス書類ですので、郵送する際には送付状を必ず同封します。
送付状の用紙サイズは履歴書にあわせます。用紙の向きは縦、文章をパソコンで横書きにします。
1日付
記載日ではなく、履歴書・職務経歴書と同様に提出日とします。提出日とは、持参する場合は持参日、郵送の場合はポスト投函日ですので、3つの書類の日付をすべて揃えましょう。
右上に配置します。
2宛先
宛先は「応募先企業名」「採用担当者の所属部署と肩書」「企業の正式名称」((株)○○などと略さずに株式会社○○とする)を書きます。採用担当者の氏名が不明の場合は「採用ご担当者様」もしくは担当者の所属部署の右に「御中」と記載します。
3連絡先
郵便番号、住所、電話番号(携帯番号)、名前の順に右寄せで記述します。名前は大きめに記載しましょう。
4タイトル
少し大きめのフォントでセンタリングにします。タイトル名は「応募書類の送付について」または「○○職応募について」とします。
5本文
頭語+前文ではじめ、結語で終わります。頭語には「拝啓」、結語は「敬具」で良いでしょう。
頭語、前文、応募の経緯、簡単な志望動機もしくは自己PR、応募種類の中身、採用検討のお願い、結語の順に書きます。
志望動機もしくは自己PRは履歴書や職務経歴書に記載しているので、くどくならないよう、ここでは簡単なもので構いません。
応募書類を入れる封筒の書き方
応募書類を入れる封筒の書き方にもマナーがあります。封筒の大きさは応募書類を折らないで入れられる(履歴書のみ二つ折り)角2型を選ぶといいでしょう。色は白または薄茶色とし、無地のものを選びます。
また、応募書類を封入する前に、宛名・差出人を書くようにすると、応募書類に筆跡が残ることがありません。
1)郵送する場合
1切手
料金不足は致命的となりますので、郵便局で重量を測って送るとよいでしょう。
2住所
住所は面倒でも都道府県名から書きはじめ、4-1-30と省略せずに、4丁目1番30号と書きます。ビル名や階数まできっちりと記載しましょう。
3宛名
住所よりも大きな字で企業名(正式名称)を書き、行を変え、少し下げたところから所属部署を記します。さらに行を変え、担当者名を記載します。採用担当者氏名が分からない場合は「採用ご担当者様」とするか、所属部署に続けて「御中」と記します。
4応募書類在中
左側に「応募書類在中」と朱書きし、四角で囲みます。
5差出人・提出日
差出人の郵便番号、住所、名前を記載します。提出日(投函日)は左端に記述します。提出日は省略しても構いません。
6封・密封マーク
セロハンテープは使わずに、必ず糊づけして封します。封をしたら密封マーク「〆」を書きますが、この際「×」と書かないよう注意しましょう。
7応募書類の封入について
応募書類が揃ったら、「送付状」「履歴書(写真貼付を上に)」「職務経歴書」の順に並べ、これらをクリアファイルにおさめてから、封筒に入れます。その際、封筒の表面と書類の表を必ず揃えてください。
2)持参する場合
応募書類を持参する際は事前に、電話もしくはメールにて、アポイントを必ず取ります。事前連絡をせずに訪問するのはビジネスマナー違反ですので、注意しましょう。
持参する際は封筒に切手は貼らず、住所や郵便番号も書きません。封筒を選ぶ際には、郵便番号欄のついていない、まったく無地のものを選びましょう。 封書の書き方は、基本的に郵送の場合と同様ですが、異なる点をまとめました。
- 切手不要
- 住所は書かない
- 封筒の糊づけはしない
- 密封マークは不要
- 送付状は不要※ただし、代理の方に渡す場合は送付状を入れます。
●直接、採用担当者に渡す場合
直接採用担当者に渡す場合は送付状は不要です。封筒の向きを採用担当者にあわせて、両手で渡しましょう。さらに丁寧に振る舞う場合は、封筒から書類を出し、上から履歴書、職務経歴書、クリアファイル、封筒の順になるようにして渡します。
●渡す人が採用担当者以外の場合
採用担当者以外の方が代理で受けとる場合は、封筒の向きを代理の方にあわせて、渡します。