自分を知ることが『なりたい自分』への第一歩 市場価値を高めるキャリア設計法 自分を売り込める力が 「本当の市場価値」自分の過去、将来を見つめてみよう 　頭の中だけで考えるのではなく、自分のキャリアを書き出してみることで、自分にはどんな価値があるのか認識し、現在の市場価値の分析に繋がる。またキャリア設計において、今どんなスキルが足りないかということも容易に把握することができるのだ。 「私が考える市場価値とは、“自分で売り込める力があるかどうか”ということです。会社の価値ではなく、市場の価値として捉えるのなら、過去の経験だけでなく、スキルやパーソナリティ（マネジメント能力や問題を発見したり、解決できる能力）なども含まれてきます。自分のアピールポイントとして市場価値を考えた場合、企業がそれを求めるかどうかが重要であり、独りよがりや自己満足で終わってしまっては意味がないのです」 　また自己カウンセリングするだけでなく、自分の市場価値を客観的に捉えるためには、会社以外の社会に接してみることも大切と、坂野さんはさらにアドバイスする。 「自分の価値を知るのに、たとえば異業種交流会などの社外コミュニティーに参加したり、実際の求人に応募するなども一つの方法です。仕事をしながら社外に接点を持ってください。数々の経験を通して、自分自身を新たに見つめ直し、発見することが大切かと思います。会社を辞めてから転職活動をする人もいますが、会社を辞めた後に自分の価値を思い知るのではリスクが大きすぎる。最低でも在職中の１年間は、転職の準備期間に当てるのがベストでしょう」 　自分の内面をふまえ、外部の指標にさらしてみる。一つの価値観から離れるのは勇気がいることかもしれないが、価値観の違いを楽しめる位の柔軟性は不可欠な要素かもしれない。 　「本当に売れる人材になるには、自分で新しい職種を作るくらいの気持ちは必要ですね。今の日本では、部下を指導でき、問題解決ができるプロのコントローラーが不足しています。本当の意味での管理職へのニーズが今後増加していくでしょう。最近注目されている問題解決能力は、後天的に身につけられるものです。20代のうちから無から有を生む訓練をしたり、物の見方や発想力を磨いておけば、市場価値がより高まっていくと思います。転職は『なりたい自分』を実現するためのひとつの手段であり、決して最終目標ではありません。『なりたい自分』を見つけ、現状逃避型ではなく、キャリア戦略型の転職を真剣に考えていってほしいと思います」 　■坂野さん関連サイト スカウティング情報 天職を掴むためのヒント 職務経歴書作成 http://www.csinc.co.jp http://www.10shoku.com http://www.resumekun.com

市場価値を高める設計法 いま市場が求めるキャリア