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【金融】 リース業界で活かす金融業界経験
株式会社パソナキャレント キャリアコンサルタント 田中宏明氏

[PROFILE]
法人・個人への営業経験3年と人材ビジネス業界7年の経験を生かし、ビジネススキルとヒューマンスキルをベースにしたカウンセリングに定評があります。担当業種・職種 【金融・営業職】
株式会社パソナキャレント キャリアコンサルタント 川角奈江氏

リース業界の成長の背景

 株主重視、バランスシート重視の経営がもてはやされる中、企業の設備投資負担が大きくなっています。

 そんな中、改めて 「リース」 が注目されています。技術革新による設備の陳腐化リスクや資金調達など経営効率を踏まえた上で多種多様な戦略・提案が要求されるリース業界では、今後どのような人材が必要とされてくるのでしょうか?

 日本では、民間設備投資額の 8.7%をリースが占めています。アメリカの同比率 30%と比べるとかなり少ない数字ですが、後の国際競争や経済状況を考えると、この数字は確実に上昇していくでしょう。

 日本のリース利用物件のベスト5は以下の通りです。
  1. コンピュータ及び周辺機器
  2. 通信機器
  3. 一般事務機
  4. コンピュータソフト
  5. 自動車
 このように、上位の大部分を I T関連機器が占めています。 I T技術の進歩は、企業の設備投資を促す大きな要因となっているのです。また、官公庁でのリース利用が毎年2桁成長を遂げいることや、1999年に 「ノンバンク社債法」 が施行されたこと、国際会計基準の導入など、社会全体の風潮がリース業界にとって追い風となっています。今や 7兆円の市場規模を持つリース業界ですが、これから更なる発展が見込まれます。
リースと金融の繋がり

 企業向けリースの中心を担っているのは、「ファイナンスリース」です。設備投資の資金を銀行から借り入れる代わりに、設備そのものをリース会社から借りるというもので、リース市場で大きな成長を遂げています。銀行の代わりにリース会社が金融機能を果たしているといってもいいでしょう。

 また、リース会社では顧客のニーズを充分に把握するため、顧客企業の経営状態を的確に分析することも必要です。BS や PL といった数字からこれを読み取り、顧客にとって最適な提案をする能力が必要とされます。
金融業界からリース営業への転職

 最近のリース業界の動向として、法人営業経験のある金融業界出身者の採用が多く見受けられます。それまで培った金融知識や、企業に対するコミュニケーション能力が採用のポイントとなっているようです。中でも財務分析ができる人材の採用意欲は特に高まっています。

 依然厳しい状況が続く金融業界に対して、リース業界での仕事は 「顧客企業に貢献する」 という前向きなものと言えるでしょう。経営に対する知識を深め、提案力や営業力を高めるチャンスにも恵まれますから、金融知識を活かしてキャリアアップを目指す方にはお勧めです。

 リース業界は、日本でスタートしてからまだ40年弱。
 まだ若い業界ですから、今後の発展が望めるだけでなく、企業ごとの個性や特徴がはっきりと出ています。ご自身に合った企業を選定し、ビジネスフィールドを広げることができれば、今後のキャリア構築の可能性も一段と広がるでしょう。

2004.02.10 update 戻る

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