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【金融】 堅調な第2新卒へのニーズと実状
株式会社パソナキャレント キャリアコンサルタント 川角奈江氏

[PROFILE]
アメリカの大学に在学中からキャリアカウンセリングに興味を持ち、帰国後、大手紹介会社へ入社。3年のキャリアを経て、より時間をかけたカウンセリングをしたいと、パソナキャレントに転職。現在、キャリアカウンセリングの一資格である、CDA(Career Development Adviser)資格を取得し、キャリアコンサルタントとして数多くの転職をサポートしている
株式会社パソナキャレント キャリアコンサルタント 川角奈江氏
第2新卒マーケット拡大の背景

 新卒で入社後3、4年経過したポテンシャル層に対する採用ニーズが拡大しつつあります。
 このタイミングであれば、極めて広い枠組みの中で可能性を探れるため、業種・職種転換による優位なキャリア構築、キャリアプランの見直しが可能と考えられます。

 第2新卒のマーケットは、1990年代後半から拡大してきました。
 一般的に日本の学生は、ビジネスに接する機会を持たないため、将来の展望ではなく過去40年のビジネス界を見て、または非現実的な憧れをもとに就職活動をするケースが多々あります。

 そのため、新卒採用を積極的に行ってきた大手企業などでは、採用後数年で退職者を出してしまうなど、コストマネジメントの点で非合理的になり、健全な会社組織づくりや経営計画に支障をきたしてしまうことさえありました。

 そのような背景から、数年間のビジネス経験を積み、かつ現実的な動機をもとに入社を志望してくる第2新卒に対し、ニーズが増加したといっていいでしょう。

積極採用を行なう業界

 良いキャリアが積める環境がありながら、新卒者にアピールするブランド力を持たない企業では、その魅力を活かして第2新卒マーケットで優秀な人材を積極的に採用しています。アセットマネジメント、金融、 I T 等の企業で、定期的な第2新卒の採用を行っているものがこれにあたります。

 また、「需給バランスが崩壊している」 「拡大基調にある」 など改変傾向にある企業では、業界未経験でも特定職種での経験を持つポテンシャル層を積極的に採用しています。
 医療業界各社、日本に進出し組織の拡大を見込んでいる外資系企業・シンクタンクで、このような取り組みが見られます。
転職に対する考え方

 社会経験を3年程度積んだ段階で、現在の会社・職種に違和感を感じたり、他業界・他職種に魅力を感じたりした場合は、一度転職を視野に入れて、ご自分の今後の方向性を見直し、情報収集することをお勧めします。

 第2新卒のニーズ増加で、キャリアアップにつながる適職を得るチャンスは年々拡大しています。企業年金や退職金を獲得しそこなうリスク、転職回数によって人事担当に悪いイメージを持たれるリスクなどは、最近では皆無に等しいと考えられます。

 特に金融業界は、今後大きな変動が見込まれるので、自分のキャリアを人任せにすることの方が危険といえるでしょう。
金融業界の資格

 最近は、ご自身のキャリアアップのために MBA、CPA を目指す方が多いようです。しかし、 「資格の取得 = キャリアアップ」 という考え方は、非常にリスクが高いことを認識しておく必要があります。

 数年前まで有資格者はもてはやされ、外資系金融機関・コンサルティングファームを中心に争奪戦が繰り広げられていました。しかし、採用後数年が経過し、現場において有資格者が必ずしも優秀ではないという事実があがっています。

 結果、採用段階では、資格の有無よりも実務経験と実績が重視されるようになりました。座学、資格取得を通して得られるものは 「知識」 です。現実ではそれに加え、「知恵」 「行動特性」 をもっていかに 「成果」 に結び付けていけるかが問われます。

2004.02.03 update 戻る

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