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TOP の中の転職研究室 の中の行列のできる職務経歴書相談所 の中の以前経験した職種に戻りたいのですが/広報を経て、経理7年/37歳/女編

 
 

「どうやって書けばいいのか
分からない」
「書類選考で落とされる理由がわからない」——。

職務経歴書で悩んでいる人、大集合!

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・

第18回のお悩み 以前経験した職種に戻りたいのですが…… 37歳女性編
今回の相談者   今回の所長
小田さん小田 栄子さん(仮名)

37歳女性。現在の会社に入社後、広報を経て7年前に経理へ異動。しかし経理の仕事はあまり性に合っておらず、以前従事していた広報やマーケティングを目指すものの、ブランクが長くなっているため、書類選考になかなか突破できないでいる。

 
所長K.Tさん

キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

     
 
プロフィール
お悩みポイント
その1   職務経歴書の書式や内容がこれでOKなのか不安
その2   職務以外で得た経験をアピールするにはどうすればいいかわからない
その3   キャリアチェンジのための職務内容や自己PRの書き方がわからない
before 小田さんの職務経歴書
before 小田さんの職務経歴書
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NGポイント 
NG1
  • 職務経歴部分は1枚にまとめた方が読みやすい
  • 文字のフォントや大きさ、行間を変えて、バランスよい構成を考えよう
NG2  
  • 職務内容は、情報量がちょっと多すぎ。整理してボリュームをおさえた方がよい
  • 職務内容に自己PR的なことも含まれているので整理して!
NG3  
  • 語学やITスキルを「その他」としてまとめるのはもったいない。「業務スキル」などでまとめた方がベター
NG4  
  • 「自己啓発」「社外活動」としてまとめるなど、わかりやすく工夫して
NG5  
  • 志望動機は必ず書く
 
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書はこちら
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書
・職務経歴書が1枚にまとめられ、読みやすい・無駄な余白がなくなり、全体的にバランスよくまとめられている・職務内容や志望動機、自己PRなど、何がどこに書かれているかわかりやすい
業務内容が大項目と中項目に整理され、見やすい
・「主な成果」で、どんな結果を出してきたのかが具体的にわかる・「アピールポイント」「自己PR」で、仕事における強みや、人となりが読み手に伝わる
「志望動機」で、なぜシステムエンジニアを目指しているのかがわかる
「アピールポイント」「自己PR」で、仕事における強みや、人となりが読み手に伝わる
「転職の理由」を読むと、未経験職種への意欲が伝わりGood!

K.T所長 K.T所長 小田さん

小田さん

 
「貢献内容」で自分の強みを積極的にアピールするべし!
K.T所長

小田さんは今回、広報やマーケティングへのキャリアチェンジを希望されていますが、7年前に、広報にも携わられていたようですね。

はい。でもわたしの担当は事務でしたし、人材バンクのコンサルタントにも、もう時間が経っているので、これで「広報経験」とするのは難しいといわれてしまって……。

K.T所長

たしかに、そういう部分はあるとは思います。でも、小田さんのこれまでのキャリアが、広報やマーケティングに生かせると相手に伝われば、まったく望みナシではないと思いますよ。

小田さん

本当ですか? どうすればいいんでしょうか!?

K.T所長

小田さんの年齢だと、「どんなことで会社に貢献できるか」をアピールすることが重要。なので、キャリアチェンジの場合、志望動機と、これまでの経歴から希望職種へとつなげられる「貢献内容」がポイントになります。たとえば英語ができるなら、マーケティングにどう生かせるのか? 秘書業務のようなことができるかもしれないし、英文資料を的確に作れるのかもしれない。そういった、これまで培った経験から希望する会社に生かせそうなものを、現在の職務経歴書の「職務内容」からピックアップしてみましょう。

小田さん

あの、「職務内容」は、あくまでも自分がやってきた経験のみを書くのではないのでしょうか? 「こういうことができると思う」などと書いてもいいんでしょうか?

K.T所長

大丈夫。履歴書と違って経歴書に決まった書式はありませんから。それに、未経験職種への転職を希望する場合、これまでやってきたことを書くだけでは、書類選考を突破することは難しいですからね。

小田さん

なるほど。確かにそうですね。

K.T所長

ではまず、体裁から変えましょう。職務経歴部分をタテに3つ区切った表にします。左が「職務領域」、真ん中が「職務内容」、一番右が「貢献内容」です。その会社に貢献できることを想定して、箇条書きで書いてみてください。(職務内容を見て)……ん? 全支社で回収され手形と小切手を、小田さんがすべていったんチェックされているのですか?

小田さん

はい。金額や支払期日など、記入内容に間違っていては大変なので、慎重にチェックしてから、担当者や銀行に渡しています。

K.T所長

それはすごい! それだけ会社の信用度が高いということで、小田さんの人間性がわかる事柄ですから、こういうことは強くアピールした方がいいですよ。ほかの職務内容でも、小田さんの本質的な能力をアピールできるものはしっかり書いてください。ただ、現在のものは情報量が多いので、希望職種へのアピール力がないものは書かなくてもOK。職務経歴部分をコンパクトに1枚にまとめた方が、採用担当者にはわかりやすいものになると思います。

採用担当者の目に留まるよう、表現方法を工夫するべし!
小田さん

「貢献内容」もそうですが、自己PRもどこまで書いていいのか判断しづらくて……。自分が得意だと思っても、ほかの人もできるなら気恥ずかしいし……。

K.T所長

確かに、客観的なものなので難しいですよね。でもそれを考え出すとキリがないし、その確固たる判断基準もないですしね。ただ、上司や同僚、お客様から評価されたことや喜んでもらったことを客観的に書けば、それほどハズれることはないと思いますよ。

小田さん

「〜とほかの人に言われています」という書き方でもいいのでしょうか? 実は最初に職務経歴書を作った時、職務内容で「前任者よりも早く伝票処理ができた」と入れてみたのものの、どうもスッキリしなくって。

K.T所長

客観的ではなくなるので、他人と比較しない方がいいですね。それから、「〜とほかの人に言われています」ではなく、「〜です」と言い切った方がいい。ここで遠慮すると、自分自身の自信もなくなるし、相手にも正しく伝わらない可能性があります。

小田さん

そうですね! わかりました。

K.T所長

現在の自己PRの内容はいいのですが、文章だと大切なポイントが読み過ごされてしまう可能性もあるので、箇条書きにするといいですよ。あ、最後の文章は面白いので、採用担当者の目に止まるように、「追伸」として付け加えるといいんじゃないかな。これを読んで「会ってみたい」と思われるような工夫は、必要ですからね。

小田さん

なるほど……!

K.T所長

あと、「その他」で語学やITスキルのことを書かれていますが、これは「その他」ではもったいない。「業務スキル」などとして、まとめましょう。えーっと、「読者レポーター」や、大学の公開講座は……

小田さん

実はそれを書いたのは、自分の経歴だけでは志望職種にはアピール不足だと思ったからなんです。どれも広報に在籍していたことがきっかけで始めたものなんですが……。

K.T所長

そういう思いがあるなら書いてもいいと思いますよ。ただし「その他」ではなく、「社外活動」や「自己啓発」などとしてまとめるといいでしょう。志望動機は、キャリアチェンジにはものすごく重要なので、力を入れて書いてください。

小田さん

わかりました。職務経歴書内の文字の大きさや行間は変えてもいいんでしょうか?

K.T所長

もちろん! 職務経歴書のレイアウトの全体像が、一目で目に入るような印象は大切なんですよ。そういう意味ではデザイン力も求められていますね。ただ、あまり文字を小さくすると読みづらいので、せいぜい9ポイントぐらいがいいと思いますよ。

小田さん

はい。表現方法って本当に大切なんですね。がんばって修正します。ありがとうございました!

今回のポイント
 
その1   キャリアチェンジの場合は、これまでの職務経験から貢献できる事柄をピックアップ
その2   自己PRは、上司や同僚、お客様から評価されたり喜ばれたことから書けば問題ナシ!
その3   文字の大きさやフォント、行間などに注意して、職務経歴書をイメージアップ!
   
OK総評

職務経歴書は内容が多い方が採用に近づくのではなく、その反対のケースのほうが多いのです。どれだけ伝えたいことを集約できるか、そして相手が欲しい情報をきちんと届けられるかが職務経歴書づくりの重要なポイントになります。

 
眼からウロコの感想
職務経験をすべて載せるのではないというのは意外でした。まずは読んでもらえるものにすべきところを、私は訴えたい事を連ねしまい、限られたスペースで「自分」という商品のPRをするのに予想以上に苦労しました。
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「経理」word

経理の仕事は大きく分けて、決算業務(月次・年次)、税務業務、有価証券報告書作成業務の3つに分かれます。会社の規模が大きくなるほど業務が細分化されているので、会社規模や所属チーム人数を記入するのは、基本中の基本です。


TOP の中の転職研究室 の中の行列のできる職務経歴書相談所 の中の以前経験した職種に戻りたいのですが/広報を経て、経理7年/37歳/女編