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職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・ |
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修正後の職務経歴書をダウンロード |
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今、職務経歴書作成について、どんなお悩みを抱えているのですか? |
これまでの転職歴が4回と転職回数が多いためか、なかなか書類選考を通過がすることができません。また、職務経歴書で自分のできること、これからやりたいことがうまくアピールできないんですよね。自分では年齢に対して能力が低く、他候補者と比較した場合見劣りすると感じてもいます。 |
なるほど。では高橋さんの作成した職務経歴書を見ていきましょう。まず感じるのが、枚数が多いということです。職務経歴書だけで3枚、合計で4枚もありますよね。これは明らかに多すぎです。 |
でも私の場合、転職回数が多いのでこれまで在籍した会社について全部書こうとするとどうしてもそうなってしまうんですよね。 |
それはわかりますが、職務経歴書にはすべての経歴を書く必要はないんですよ。 |
え? そうなんですか? |
はい。勘違いされている方も多いのですが、それは履歴書に書いておけば職務経歴書には書く必要はないんです。なぜなら職務経歴書はその名のとおり履歴を書くものではなく、経験した職務、つまり何ができて、応募する会社にどう貢献できるかを書くものだからです。 |
なるほど。初めて知りました。でもなぜ枚数が多いとダメなんでしょうか。 |
まずひとつは、採用担当者は毎日数多くの応募書類に目を通さなければならないので、分量が多いというだけで敬遠されてしまう危険性が高まります。もうひとつは、読むとしても一字一句、じっくり読まない、読む時間がないんです。じゃあどうするかというと、採用担当者は職務経歴書の中から、会社が必要とする人材像にマッチングしているポイントを探すんですね。だから探すのに時間がかかる職務経歴書ではダメ。いかに短い時間でマッチングポイントを目に付かせるかがまず心掛けなければならないことなんです。 |
そのためになるべく枚数を少なくする必要があると。 |
その通りです。職務経歴で1枚、志望動機、自己PRで1枚の計2枚が基本です。もちろんただ少なくすればいいというわけではなく、マッチングポイントを簡潔に効果的に書かなければなりません。それをこれから説明していきましょう。 |
高橋さんの場合は5社経験されていますので、これを全部書くとどうしても多くなってしまいます。それに2社で同じ職種を経験されてますよね。こういう場合は会社別ではなく、職務内容別にすると簡潔にまとめることができます。さらに転職回数の多さを目立たなくさせることもできます。ですので、職務の種類を書く「職務領域」、仕事の内容を書く「職務内容」、さらにもうひと枠、経験してきた仕事を通して身につけたもので、応募する会社に貢献できそうなことを書く「御社に貢献できること」の3つにわけて書くことをお勧めします。 |
なるほど。これまでの経験を次につなげるという感じで書くのですね。 |
別枠で「取り組み・心がけたこと」を設けるのは、キャリアチェンジなど未経験職種にチャレンジする場合、つまり、経験不足を補うために、仕事に取り組む姿勢、創意工夫、人柄や熱意など、スキル以外のコンピテンシーや人間力をアピールする。しかし、田淵さんの場合は、5年半も専門職としてのキャリアがあり、それをベースにさらにステップアップを図るのが今回の転職の動機なので、ここは「御社に貢献できる領域」とし、即戦力としての能力をアピールしましょう。 |
これまでの経験を次につなげるという意識で書くのですね。 |
その通りです。そのためには次にどんな会社でどんな仕事をしたいかが非常に重要になってきます。ターゲットの確定ですね。そのあたりはどうなのですか? |
成長途中にあるベンチャー企業で経営企画の仕事がやりたいと思っています。 |
それなら一番最初に経営企画の経験を書きましょう。この形式の職務経歴書の場合、まず最初に、目指す職務に関連する経験職務を書くことが鉄則です。また、はっきりと経営企画を目指しているのなら、過去に経験した営業や営業事務的な職務はさほど詳しく書く必要はありません。また、経験した職務をすべて書くのではなく、応募企業が必要としている職務を中心に書く。それ以外の細かい職務や、他の人たちももってそうな基本的なスキルは思い切って削りましょう。そうすることによって、アピールしたい職務が生きてくるのです。 |
なるほど。スペースもかなり節約できそうですね。 |
それから、職務内容欄はただ事務的に経験職務を羅列するのではなく、成果や工夫したこと、心掛けたことを書きましょう。これによって、高橋さんのスキル以外の部分、人柄や人間性などもアピールできるからです。これが採用担当者に会いたいと思わせるひとつのテクニックです。 |
わかりました。思い出しながら書いてみます。 |
また、年齢的にもマネジメント能力が要求されると思うので、マネジメントの経験をあらゆるところに書いてアピールしましょう。 |
志望動機と自己PRはどう書けばよいでしょうか。 |
これもまずは応募する企業の求人情報を熟読することです。求人情報にはその会社がどんな人材を求めているのかが書かれてあります。それに沿って、スキル的にも、能力的にも、人間性的にも、「私は御社が求めている人材ですよ」とアピールするのです。どんなに人より優れた能力や実績をもっていても、この意識がないとなかなか内定は書類選考は突破できません。 |
なるほど。その視点は欠落していたかも……。 |
自己PRは文章でだらだら書くよりも、箇条書きにして、それぞれ3〜4行で簡潔にまとめるのがぱっと見でわかりやすいし、訴求力も強くなります。その際、スキル的な強み、人間性的な長所の両面からアピールしましょう。全体的にいえることなのですが、ひとつかふたつ、光るものがほしいですね。高橋さんならでの経験、強み、アピールポイントが書かれてあれば、採用担当者の目を止めさせることができるでしょう。 |
わかりました。まず求人情報をよく読むということを念頭に置いて頑張って書いてみます。 |
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イラスト/アオキシン(タイトル)、東 聖子(顔) 取材・文/山下久猛 |
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「広報」
広報の職務経歴書では「具体的な方法」と「効果」を整理します。具体的な方法とは「どんな企業で、どんな商品を誰に対して、どんなメディアを使って、どのように広報活動したか」を指します。また、効果とは「売上高、製品数、前年対比(%)、売上構成比(%)」がどのように変わったかを記載することです。