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TOP の中の転職研究室 の中の行列のできる職務経歴書相談所 の中の自分の強みをうまく訴求できません/4業種5社を経験/37歳/男性

 
 

「どうやって書けばいいのか
分からない」
「書類選考で落とされる理由がわからない」——。

職務経歴書で悩んでいる人、大集合!

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・

第34回のお悩み 自分の強みをうまく訴求できません 37歳/男性/経営企画編
今回の相談者   今回の所長
相談者高橋正人さん(仮名)

大学卒業後、メーカー、システム会社、サービス業、IT企業と4業種5社を経験。経営戦略立案を中心とした経営企画業務に携わりたいが、現在の会社では困難であるため転職を決意。しかし転職回数の多さがネックになっているためか、なかなか書類選考を突破できないでいる。

 
所長K.Tさん

キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

     
 
プロフィール
お悩みポイント
その1   やりたいこと・できることがうまく訴求できない
その2   転職回数の多さが目立ってしまう
その3   年齢の割に能力が低く
他の候補者よりも見劣りする気がする
before 高橋さんの職務経歴書
before 高橋さんの職務経歴書
 ↑クリックで拡大します
 
 
NGポイント
NG 全体
  • 枚数が多すぎる。職務経歴書は2枚にまとめるのが基本。1枚目に職務経歴、2枚目に志望動機、自己PR等を書く
  • 職務ごとに書く
NG 職務経歴
  • 履歴書に書くので不要
NG 自己PR
  • 2枚目に箇条書きで書く
NG 職務内容要約
  • 文量が多すぎる
  • 2枚目に移動
NG 職務経歴
  • 在籍した会社、経験した職務すべて記載する必要はない
  • 箇条書きで書くのはいいが、重複している職務はまとめる
  • 目指す職種と関係のない職務経歴は削除してもよい
 
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書はこちら
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書
・転職回数が多かったため、職務経歴を時系列で書き出すと枚数が増えていたが、職務領域の基準で整理したところ、1枚でキレイに収まった・経営企画やIR、IPOの専門性をアピールするために、右側の欄に「御社に貢献できること」を記入したことで、求人スペックとスキルとのマッチングがしやすくなった
修正後の職務経歴書をダウンロード  DOWNLOAD  
K.T所長 K.T所長 高橋さん

高橋さん

※ドキュメントをご覧いただくには「Adobe Reader 」が必要です。
極力枚数は抑えめに
K.T所長

今、職務経歴書作成について、どんなお悩みを抱えているのですか?

高橋さん

これまでの転職歴が4回と転職回数が多いためか、なかなか書類選考を通過がすることができません。また、職務経歴書で自分のできること、これからやりたいことがうまくアピールできないんですよね。自分では年齢に対して能力が低く、他候補者と比較した場合見劣りすると感じてもいます。

K.T所長

なるほど。では高橋さんの作成した職務経歴書を見ていきましょう。まず感じるのが、枚数が多いということです。職務経歴書だけで3枚、合計で4枚もありますよね。これは明らかに多すぎです。

高橋さん

でも私の場合、転職回数が多いのでこれまで在籍した会社について全部書こうとするとどうしてもそうなってしまうんですよね。

K.T所長

それはわかりますが、職務経歴書にはすべての経歴を書く必要はないんですよ。

高橋さん

え? そうなんですか?

K.T所長

はい。勘違いされている方も多いのですが、それは履歴書に書いておけば職務経歴書には書く必要はないんです。なぜなら職務経歴書はその名のとおり履歴を書くものではなく、経験した職務、つまり何ができて、応募する会社にどう貢献できるかを書くものだからです。

高橋さん

なるほど。初めて知りました。でもなぜ枚数が多いとダメなんでしょうか。

K.T所長

まずひとつは、採用担当者は毎日数多くの応募書類に目を通さなければならないので、分量が多いというだけで敬遠されてしまう危険性が高まります。もうひとつは、読むとしても一字一句、じっくり読まない、読む時間がないんです。じゃあどうするかというと、採用担当者は職務経歴書の中から、会社が必要とする人材像にマッチングしているポイントを探すんですね。だから探すのに時間がかかる職務経歴書ではダメ。いかに短い時間でマッチングポイントを目に付かせるかがまず心掛けなければならないことなんです。

高橋さん

そのためになるべく枚数を少なくする必要があると。

K.T所長

その通りです。職務経歴で1枚、志望動機、自己PRで1枚の計2枚が基本です。もちろんただ少なくすればいいというわけではなく、マッチングポイントを簡潔に効果的に書かなければなりません。それをこれから説明していきましょう。

 
時系列ではなく、職務内容ごとにまとめる
K.T所長

高橋さんの場合は5社経験されていますので、これを全部書くとどうしても多くなってしまいます。それに2社で同じ職種を経験されてますよね。こういう場合は会社別ではなく、職務内容別にすると簡潔にまとめることができます。さらに転職回数の多さを目立たなくさせることもできます。ですので、職務の種類を書く「職務領域」、仕事の内容を書く「職務内容」、さらにもうひと枠、経験してきた仕事を通して身につけたもので、応募する会社に貢献できそうなことを書く「御社に貢献できること」の3つにわけて書くことをお勧めします。

高橋さん

なるほど。これまでの経験を次につなげるという感じで書くのですね。

K.T所長

別枠で「取り組み・心がけたこと」を設けるのは、キャリアチェンジなど未経験職種にチャレンジする場合、つまり、経験不足を補うために、仕事に取り組む姿勢、創意工夫、人柄や熱意など、スキル以外のコンピテンシーや人間力をアピールする。しかし、田淵さんの場合は、5年半も専門職としてのキャリアがあり、それをベースにさらにステップアップを図るのが今回の転職の動機なので、ここは「御社に貢献できる領域」とし、即戦力としての能力をアピールしましょう。

高橋さん

これまでの経験を次につなげるという意識で書くのですね。

K.T所長

その通りです。そのためには次にどんな会社でどんな仕事をしたいかが非常に重要になってきます。ターゲットの確定ですね。そのあたりはどうなのですか?

高橋さん

成長途中にあるベンチャー企業で経営企画の仕事がやりたいと思っています。

K.T所長

それなら一番最初に経営企画の経験を書きましょう。この形式の職務経歴書の場合、まず最初に、目指す職務に関連する経験職務を書くことが鉄則です。また、はっきりと経営企画を目指しているのなら、過去に経験した営業や営業事務的な職務はさほど詳しく書く必要はありません。また、経験した職務をすべて書くのではなく、応募企業が必要としている職務を中心に書く。それ以外の細かい職務や、他の人たちももってそうな基本的なスキルは思い切って削りましょう。そうすることによって、アピールしたい職務が生きてくるのです。

高橋さん

なるほど。スペースもかなり節約できそうですね。

K.T所長

それから、職務内容欄はただ事務的に経験職務を羅列するのではなく、成果や工夫したこと、心掛けたことを書きましょう。これによって、高橋さんのスキル以外の部分、人柄や人間性などもアピールできるからです。これが採用担当者に会いたいと思わせるひとつのテクニックです。

高橋さん

わかりました。思い出しながら書いてみます。

K.T所長

また、年齢的にもマネジメント能力が要求されると思うので、マネジメントの経験をあらゆるところに書いてアピールしましょう。

 
求人情報を熟読する
高橋さん

志望動機と自己PRはどう書けばよいでしょうか。

K.T所長

これもまずは応募する企業の求人情報を熟読することです。求人情報にはその会社がどんな人材を求めているのかが書かれてあります。それに沿って、スキル的にも、能力的にも、人間性的にも、「私は御社が求めている人材ですよ」とアピールするのです。どんなに人より優れた能力や実績をもっていても、この意識がないとなかなか内定は書類選考は突破できません。

高橋さん

なるほど。その視点は欠落していたかも……。

K.T所長

自己PRは文章でだらだら書くよりも、箇条書きにして、それぞれ3〜4行で簡潔にまとめるのがぱっと見でわかりやすいし、訴求力も強くなります。その際、スキル的な強み、人間性的な長所の両面からアピールしましょう。全体的にいえることなのですが、ひとつかふたつ、光るものがほしいですね。高橋さんならでの経験、強み、アピールポイントが書かれてあれば、採用担当者の目を止めさせることができるでしょう。

高橋さん

わかりました。まず求人情報をよく読むということを念頭に置いて頑張って書いてみます。

今回のポイント
 
その1   職務内容別にまとめて極力枚数を減らす
その2   自分ならではの経験を書く
その3   求人情報を熟読して、企業のニーズに合わせて書く
   
OK総評

専門的な知識やスキルがより求められる職種の場合、求人側はスペックとのマッチングにかなり慎重になります。つまり、表向きの職務内容を記入しただけでは、貢献度合いのイメージがつかめず書類選考で落ちてしまうことも多々あるということです。これらの場合には、経験した職務内容を出来るだけわかりやすくかつコンパクトに纏めたあと、実績・成果と貢献できる具体的な内容を記載して相手にイメージさせることが重要です。求人票によく目を通して、その役割期待にどのように応えることができるのかをしっかり書き込みましょう。

 
眼からウロコの感想

カウンセリングを受けて印象深いのは、徹底的に読み手の立場から考えるということです。あれもこれもと思いつくまま時系列に経験を並べても、特に転職回数の多い私のような人間の経歴は読み手には伝わりにくいと改めて実感しました。人事担当者に会いたいと思っていただけるレジュメは読み易く、簡潔でかつ一貫した経歴を想像させることが重要で、求めている人物像のマッチング情報を探させないことが重要だと理解しました。的確なアドバイスのお陰で必要なことを盛りつつも、簡潔で的を絞ったレジュメに仕上がったと思います。

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イラスト/アオキシン(タイトル)、東 聖子(顔)
取材・文/山下久猛
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広報の職務経歴書では「具体的な方法」と「効果」を整理します。具体的な方法とは「どんな企業で、どんな商品を誰に対して、どんなメディアを使って、どのように広報活動したか」を指します。また、効果とは「売上高、製品数、前年対比(%)、売上構成比(%)」がどのように変わったかを記載することです。


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