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「どうやって書けばいいのか
分からない」
「書類選考で落とされる理由がわからない」——。

職務経歴書で悩んでいる人、大集合!

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・

第36回のお悩み 年齢のわりにきちんとしたキャリアを提示できない 47歳/女性/事務・企画編
今回の相談者   今回の所長
相談者麻生敏子さん(仮名)

大学院を卒業後、総務・人事系業務、営業・販売、セミナーの企画・運営など6社にてさまざまな業務を経験。現在は派遣社員として働いているが、数週間後、契約期間満了にともない失職が決まっている。次は正社員として転職できる会社を希望しているが、なかなか書類選考を通過できず苦戦中。

 
所長K.Tさん

キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

     
 
プロフィール
お悩みポイント
その1   自信をもって仕事として提示できる経験がない
その2   職歴が多くてうまくまとめられない
その3   自己PRの仕方がわからない
before 麻生さんの職務経歴書
before 麻生さんの職務経歴書
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NGポイント
NG 全体
  • 枚数が多すぎる。職務経歴書は2枚にまとめるのが基本。1枚目に職務経歴、2枚目に志望動機、自己PR等を書く
NG 職務経歴
  • 時系列で在籍した会社、経験した職務すべてを書く必要はない
  • 同じ職種はまとめる
  • 経験職務をもう少し具体的に書く
NG 自己PR
  • 箇条書きに簡潔にまとめる。
NG
  • 志望動機は必ず書く
 
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書はこちら
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書
・経験した職務ごとに分類したことで、何ができるのかがよりわかりやすくなった。
職務ごとに成果を明記したことで、職務内容と実績を連動させることができた。
簡潔にかつ抽象的にならないようにバランスよく表現できている。
スキルとやる気を効果的にアピールできるのでgood!
K.T所長 K.T所長 麻生さん

麻生さん

 
時系列ではなく、職務ごとに書く
麻生さん

私はこれまで6社で約10ほどの仕事を経験してきました。しかし諸事情により1社に長く勤めることができませんでした。さらに40代後半という年齢的な問題もあり、これまで100社以上に応募書類を送りましたが、そのうち面接に進めたのは7社で、まだ1社も内定が出ていません。せめて面接回数を増やしたいのですがどういうふうに職務経歴書を書けばよいでしょうか……。

K.T所長

まず、注意しなければならないのは、職務経歴書の枚数が多ければ多いほど、不利になる可能性が高いということです。採用期間中、採用担当者の元にはたくさんの応募者から履歴書や職務経歴書が送られてくるので、なるべく少ない枚数で自分を印象付けるような書類を作成することが重要なのです。したがって、職務経歴書は、1枚目に職務経歴、2枚目に志望動機と自己PRの計2枚が望ましいのです。

麻生さん

なるほど……。でも私の場合は職歴が多いからどうしても枚数が多くなってしまうのですが……。

K.T所長

経験した会社や仕事をすべて書こうとするから枚数が多くなると思うのですが、そうする必要はないんですよ。

麻生さん

え? そうなんですか?

K.T所長

はい。職務経歴書とは、履歴書とは違い経験してきた職務から何ができるのか、志望する会社に入ってどう貢献できるのかをアピールするものですので、履歴書にすべての職歴を記載していれば、時系列ですべて書く必要はないんです。

麻生さん

それは目からウロコです。でもどうやって書けば……。

K.T所長

私が推奨しているのは時系列ではなく、職務領域と職務内容のふたつの項目に分けて、経験職務ごとに書く方法です。これなら似たような職務はひとつにまとめられるので、たくさんの会社と職務を経験している麻生さんのような方でも、1枚にまとめることができます。

 
効果的に強みをアピール
K.T所長

具体的なまとめ方ですが、職歴が多岐に渡る方の場合は、まず最初に考えることとして、次にどんな会社でどんな仕事がしたいのか、ターゲットを確定することです。

麻生さん

ルーティーンの事務職よりも、人と接する仕事がいいかなと思っています。

K.T所長

なるほど。ではこれまでの経験の中でキャリアのとなる職務は何ですか?

麻生さん

結果を出せたという意味ではセミナーの企画運営業務でしょうか。

K.T所長

では職務経歴書を書く際に、セミナーの企画運営や営業系の仕事を一番先に書きましょう。そしてあまり関連のない職務経歴はカットしてOKです。

麻生さん

わかりました。具体的にはどう書けばよいでしょうか?

K.T所長

職務領域と職務内容はなるべく具体的に書きましょう。ただ経験した仕事内容だけを羅列するのではなく、その仕事でどういう成果を上げたかをアピールすることが重要です。そうすることによって、得意なこと、コアスキルが浮かび上がってくるので、それをきっちり見る側に伝えましょう。また、心掛けたことや工夫したことなどの仕事に対する姿勢も書いた方がいいですね。仕事の内容が変わっても、それらは変わらないので次の仕事に向けての格好のアピール材料になるんです。

 
自己PRは簡潔に
K.T所長

2枚目には自己PRと志望動機と資格などを記載しましょう。特に採用担当者が重視するのが志望動機ですので、必ず書きましょう。応募する会社のことを理解している、もしくは理解しようとする熱意があることを伝えるのがポイントです。またこれまでの経験とスキルで会社に貢献できるということも忘れずに書きましょう。

麻生さん

わかりました。自己PRはどう書けばいいでしょうか?

K.T所長

麻生さんの強みをできるだけシンプルに箇条書きで書きましょう。スキル的な部分に加え、人間的な力もアピールしてください。ポイントは相手先企業に、いかに我が社にほしいと思わせるかです。それを念頭に置いて書いてみてください。

麻生さん

はい。頑張って書いてみます。ありがとうございました。

今回のポイント
 
その1   時系列ではなく職務ごとに書こう
その2   経験職務と成果をつなげるように書こう
その3   自己PRはスキル面と人物面の両方を箇条書きで
   
OK総評

職務経歴書の作成で難しいのは、自分の得意なことや強みの部分をどのようにアピールして書けばいいのかということです。経験した仕事を時系列に並べただけでは、何が自分の“売り”なのかがよくわからず結果として応募先にうまく伝えることができなくなってしまいます。常に意識してほしいのは、応募先の相手に自分がアピールしたいことをわかりやすく伝えるということです。そのためには、相手の立場に立って書類を作る必要があります。第三者として初めて職務経歴書を読むという前提で書類を見直していけば、自ずと修正点が見つかってくるはずです。大事なことは、「私は○年間△△をやってきました」ということではなく、「御社が求めている人材像には、私の△△という経歴が役に立ちます」という姿勢でアピールすることです。

 
眼からウロコの感想

この添削を受けて一番うれしかったのは、自分が実感していた自分の能力を信じていい、ということです。職務経歴を書くときにいつも心の中では、なんとなく自分自身に引け目を感じながら書いていたので、表現も弱いものになっていました。これまで様々な仕事を経験してきたので、例えば事務職に応募するときには営業経験の表記は関係ないと思っていましたが、決してそんなことはなく、その仕事で培ったコミュニケーション能力は、事務職でも十分発揮できることをきちんと認識させていただいたと思います。年齢の問題とかキャリアが貧弱だとか、いろいろ欠点はありますが、やってきたことを見直して自分らしさを損なわないようにしていこうと思います。
 


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