「どうやって書けばいいのか 分からない」 「書類選考で落とされる理由がわからない」——。 職務経歴書で悩んでいる人、大集合！

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは･･････

ララさん（仮名） 東京都在住。営業事務と秘書をそれぞれ２カ所で経験。現在転職活動中の31歳。未経験職種へのチャレンジ精神を職務経歴書にどう表現するかで悩み中。現在、転職活動の悲喜こもごもをリアルタイムで激白する「転職活動LIVE日記」を執筆中		Ｋ．Ｔさん キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。 ●産業カウンセラー ●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

未経験職種に挑戦する際の職務経歴書のポイントを知りたい 　 初めての海外での仕事への意気込みをアピールしたい 　 自分の弱みをいかにカバーしてやる気があることをアピールしたい 　 転職活動が長いので、できるだけ早く転職先を決めたい

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Ｋ．Ｔ所長 ララさん

未経験、しかも海外勤務の仕事に応募しようと思っているのですが、なんせ未経験なもので、どうやって職務経歴書を書いていいのやら分かりません。やっぱり無理があるのでしょうか？

いえいえ。そんなことはありませんよ。未経験の仕事に応募するときに効果を発揮する職務経歴書の書き方があるんです。

本当ですか？　ぜひ教えてください！

まずはこれから応募しようと思っている求人情報について教えてください。

D国駐在のオフィスマネジャーという仕事です。メインとなる職務は日本からD国へ進出したい企業のコーディネート全般とオフィス内のスタッフ管理だと思います。

なるほど。つまり何でもやるプレイングマネジャー的な仕事ですね。現地での情報収集および日本企業へのプレゼンと、かなりコミュニケーション能力や接客力が必要となりますね。ララさんはこれまで、どのような秘書の職務を経験してこられたのですか？

大きく分けてスケジュール管理や資料作成の秘書業務と、大使館への来客、見学などの受付業務ですね。見学の際には、来訪者にもっと本国の理解を深めてもらおうと、外交官の通訳やサポートを通じて、本国のPRのような活動などをしていました。

その経験は今回の「D国のことを日本企業にプレゼンする」職務に応用できそうですね。このように求人情報をよく読めば、一見全く関係ない仕事のようでも応用可能なスキルが見えてくるんです。

なるほど。それは自分では全く気づきませんでした。

そのほかにもこれまでの秘書業務の中で、今回の「オフィスマネジャー職」に通じるものがありそうですよね。だから、その部分をもっと職務経歴書でアピールしましょう。

具体的にはどうすればいいのでしょう？

まず職務経歴書を時系列ではなく、職種別に書きます。今回アピールしたいのは秘書の職務ですので、そちらの方を先にもってきて、かつボリュームも多めに詳しく書くのです。

え？　時系列で書かなくてもいいのですか？

はい。時系列でどういう経験をしてきたかは、履歴書に書けばいいことですから。特に未経験職種にチャレンジする場合は職種別に書いて、未経験でも応用できるスキルやポテンシャルをアピールするのが得策です。

そうなんですか！　今まで職務経歴書は時系列で書かなければならないものとばかり思っていたのでびっくりしました。詳しい書き方を教えてください。

経験した職務を「秘書」と「受付（広報）」のふたつに分け、それぞれにどういう意図の元に、どうやって動いたのか、その具体例を絡ませながら書きます。

確かに経験した仕事をただ箇条書きにするよりも、アピール度は格段にアップしますね。

しかしそうすると、職務内容のスペースが大きくなるので、職務経歴書で１枚、２枚目に志望動機、セールスポイント、ＰＣスキルを書くのがいいでしょう。

なるほど。求人企業が何を求めているかを読み取って、これまでのキャリアの中から応用できるスキルや経験をアピールするのですね。すると「全くの未経験」って感じでもなくなりますね。では「営業」と「管理」はどうでしょうか？

駐在してビジネスを発展させるのが目的ですから営業能力やマネジメント能力が問われますね。ララさんはこの辺の経験がないので、ここが弱みですね。

そうなんです。この弱みをカバーする職務経歴書の書き方のポイントは何でしょうか？

スキル的にはいまいちマッチしてなくても人事に会ってみたいと思わせるには、やる気、チャレンジ精神、フットワークの軽さなどの人間性をアピールすることが重要です。求人情報をよく読むと、何度も出てくる人間性に関するキーワードがあります。何度も出てくるのは、本当にそういう人間に来てほしいからです。その辺を２枚目の志望動機やセールスポイントで、私は御社が求めている人間ですと、意識的にアピールするのです。

確かに何度も出てくる言葉があります。ここでも求人情報を読み込むことが重要なんですね。

また、もうひとつ重要なのが志望動機。「なぜその会社に入りたいか」は、採用担当者が最も重視するポイントです。今回の場合は、『駐在国、仕事に対する熱意』と『行動力』と『将来性』、これらをうまく絡ませて作ってみてください。

はい！　ありがとうございます。実は明日が面接なので、職務経歴書と自己アピール書で自分を売り込んできます！

最初の職務経歴書と比べ、かなりすっきりして見やすくなりましたね。特に未経験の職種にチャレンジする際は、経験した職務をただ羅列するだけではなく、その中からいかに応用可能なスキルをアピールするかがポイントになります。かなり人事の目を引く職務経歴書になったのではないでしょうか。

今まで職務経歴書は時系列で書くものだとばかり思っていたので、経験した職種別にまとめるやり方には本当にびっくりしました。しかもこちらの方が格段に分かりやすいですよね。見た目もすっきりして、何年間、どんな職務を経験したのかが一目瞭然になりました。ありがとうございました。

職種別！職務経歴書の書き方/解説＆ダウンロード

「貿易事務」

貿易事務は、一般事務と比較してお客様とのやりとりや専門的な業務が多い仕事です。具体的な業務内容を箇条書きにしましょう。輸出・輸入の両方に携わった場合は項目を分けると分かりやすくなります。語学、ＰＣスキルが重要視される職種ですので、詳細なレベルと共に記載してください。