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キャリアカウンセラーの必要性
CDA 資格の発足と並行して、キャリアカウンセラーの普及活動に取り組む日本キャリア開発協会が設立された。その設立を記念してキャリアカウンセリング・フォーラムが10月26日に開催された。その講演テーマが『キャリアカウンセリングが日本を変える』。このテーマに見られるように、キャリアカウンセリングが日本の雇用シーンを変えるのだろうか。キャリアカウンセラーを必要とする各シーンで、その存在意義を検証してみよう。

■企業にとっての必要性  
 これまで人事部の仕事の中心は、「社員の育成とその定着」 にあった。しかし企業と外との垣根が低くなっている現在、人事部の役割は「出入りの管理」にある。ここで大切なのは企業内だけでなく、外を見た時にどのような進路が考えられるか、アドバイスを与えられるかということ。その意味で個人に対して的確なアドバイスを与え、キャリ アデザインを指導するキャリアカウンセラーの存在は不可欠となる。 また個人と企業の未来像を一致させていくような人事システム、サポート体制がない企業は、ますます雇用のミスマッチが起きてしまうだろう。キャリアカウンセリングによって、個人の能力を最大限に発揮させ、企業のパフォーマンス向上へと繋ぐことも期待できる。

■進路指導担当者にとっての必要性  
 キャリアカウンセリングの問題は、企業内だけではなく、教育機関も視野に入れる必要がある。そこには最近、学生の就職部離れが激しさを増している。インターネットの発達で、学生は就職部の手を借りなくても企業情報が入手できるようになり、就職部離れに拍車がかかっているという。それでは今後の就職部の役割は何か。それがキャリアカウンセリングだ。働くことの意味付けを行い、本人のやりたいことを見極め、個人の能力、志向、価値観に応じた指導を行う。これが今後の進路指導担当者の新しい役割となろう。これこそ、まさにキャリアカウンセラーの役割ではないだろうか。

■人材ビジネスにとっての必要性
 人材の流動化、規制緩和などで人材ビジネスの垣根が低くなっている。「これからは派遣でもなく、アウトプレースメントでもない、個人を対象とした今までとは違った人材ビジネスの形態が生まれようとしています。その新しい形態の事業を模索するヒントがキャリアカウンセリングといえるでしょう」(立野氏)。その時に立つスタンスは、求職者の側に立って見るという視点の転換。個人をクライアントにしたキャリアカウンセリング的なアプローチ、転職者サイドに立った事業サービスの展開。その核をキャリアカウンセラーは担うことになる。

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