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魂の仕事人 第39回 其の二
自分にしかできない仕事がある——やりがい、高収入、地位 すべてを投げ打ち自殺対策の世界へ
45歳で21年間のサラリーマン生活に終止符を打ち、僧侶として自殺問題に取り組む決意をした藤澤氏。在職中から自殺防止のための電話相談員の研修を受け始め、さらに、日本の自殺対策を語る上で絶対に外せない団体との出会いで藤澤氏の運命は大きく変わっていく。  
「自殺対策に取り組む僧侶の会」代表 安楽寺副住職 藤澤克己
 

ライフリンクとめぐり合う

 

自殺問題に取り組みたいという思いでさらに情報収集をする過程で「NPO法人 自殺対策支援センターライフリンク」(以下ライフリンク)を知りました。見つけたときは、まさに社会を動かすような活動をしている団体に巡り会ったと確信しました。

そのWebサイトで、2005年9月10日に第1回「世界自殺予防デー」緊急フォーラム(※1)が開催されるという告知が目にとまりました。ライフリンクの主催で、厚生労働省の自殺対策担当者や大学教授、弁護士、民間団体など自殺対策の現場で実際に活動している方を集めて自殺対策の緊急フォーラムを開催すると。ぜひ話を聞いてみたいと思い、まだ実際に自殺対策の現場で活動はしていなかったのですが、ダメ元で参加を申し込むと同時に、ライフリンクの会員になりました。2005年8月のことです。ラッキーなことに、参加も入会も受け付けてもらえました。実際に9月10日に「世界自殺予防デー」緊急フォーラムに参加してみて、それまでネットで調べていたことよりも五歩も十歩も進んだ議論が展開されていて、大いに刺激を受けました。

※1 第1回「世界自殺予防デー」緊急フォーラム──9月10日はWHOが決めた「世界自殺予防デー」で、「自殺は防ぐことのできる公衆衛生上の社会問題である」という共通認識のもと、その前年にも世界27カ国で自殺対策に関する様々なイベントが行われていた。日本で「世界自殺予防デー」にちなんだイベントが開催されたのは、ライフリンクの主催したこの緊急フォーラムが初めて。WHO後援。

2つ目の電話相談員の研修に申し込む
 

その世界自殺予防デー緊急フォーラムの会場に置いてあったチラシで、「NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター」(以下ビフレンダーズ)の存在を知りました。自殺念慮者のための電話相談を行っている団体で、すでに申し込んだ電話相談員研修よりも短い期間で電話相談員になれるということだったので、ビフレンダーズにも申し込み、2005年10月から研修を受け始めました。

この頃はまだ在職中だったのでかなり忙しかったですね。会社には自殺対策に取り組みたいから研修を受けさせてほしいという意向は伝えてあり、理解のある会社だったので、研修時間に業務を抜けることを認めてくれ、とても助かりました。

退職、僧侶として自殺対策の世界へ
 

いつかは会社を辞めることは決めていたのですが、常に仕事は忙しく、切れ目がないわけです。でもどっぷりと関わっていたプロジェクトが2006年3月で一区切りつきそうな感じだったので、そのタイミングで退職することにしました。IT業界での私の仕事はプロジェクト単位で動くので、プロジェクトの切れ目で辞めることにしたわけです。

いざ辞めるときには後ろ髪を引かれるものがありましたよ。しかし、私が働いていたIT企業の経営者はすばらしい経営理念を持っていたし、その下には有能な人材が集まっていたので、私がいなくなっても大丈夫だと思えたのですが、自殺問題は、生意気かもしれませんが、私にしかできないことがあると思ったんです。会社を辞める1年前から複数の電話相談の研修を受けたり、ライフリンクの活動を通して自殺問題はとても根が深いことがわかってきていました。自殺対策に僧侶が関わったらもっとできることはあるはずで、それを推進していくのは私しかいないと思ったので、前向きに自殺対策の世界に飛び込んでいけたんです。

入社当時はIT業界で7〜8年ほどサラリーマン勤めをした後に、実家のお寺に入ればいいかなと思っていたのですが、結局サラリーマン生活は21年間にも及びました。仕事がおもしろく、やりがいがありましたからね。最大のやりがいは、お客さんの喜ぶ顔を見ることでした。それが何よりうれしく、いい仕事をしてお客さんが喜ぶということを経験すると、「実家のお寺に戻らなきゃいけないから、さよなら」とあっさりとは辞められなくて。たいへんだけど、また仕事が来ると、よし何とかやってやるぞという気持ちになるんです。また、父が元気でずっと住職をやってくれていたので、私がすぐにお寺に入らなくてもよかったということもあり、こんなに長く勤めてしまったというわけです。

退職したちょうどその頃、自殺対策に関する、国を動かすほどの大きな運動が起こっていた。藤澤氏はその大きなうねりに自ら身を投じたことで、さらに深く自殺問題に関わるようになる。

自殺対策基本法成立の署名活動に参加
 

私が会社を辞めたちょうど同じ時期に、ライフリンクでは自殺対策の法律を作ろうという運動に関わることになりました。そもそもは、一向に自殺者が減らない=自殺対策が進まないのは法的根拠がないからだ、という発想が根本にあって、ならば国に働きかけて自殺対策を推進するための法律を作ってもらおう、そのために自殺対策運動に賛同する人の署名を集めて国に提出しようと活動を展開したのです。目標署名数は、年間自殺者数3万人という数に合わせて、3万人分としました。

より多くの署名を集めるために、他団体と連携したり、広く告知しなければなりません。また、全国からどんどん集まる署名を取りまとめる作業も必要になります。

それまではライフリンク代表の清水康之(※2)さんがひとりでプロジェクトから事務作業までもこなしていたのですが、この大掛かりな署名活動となるととてもひとりでは手が回りません。ですので、運動開始からすぐに、清水代表から「署名活動のための事務スタッフを募集します」というメッセージが会員向けのメーリングリストに流れました。私は前年にライフリンクの会員になっていたし、より深く自殺問題に関わりたいと思っていたので、スタッフに応募し、参加することにしました。

働きかける相手が全国の諸団体や個人と幅広かったり、署名を呼びかけるという仕事がこれまでの業務と違って勝手が分からなかったり、期限のある中で何から手を付ければ良いのかよく分からなかったのでハードでしたが、ふたを開けてみると1カ月半で目標の3倍以上の10万人分の署名が集まったんです。すごくうれしかったですね。その署名の束が後ろ盾となって、2006年6月に自殺対策基本法(※3)が成立したんです。

※2 清水康之──1972年生まれ。元NHK報道ディレクター。2001年10月に放送した「お父さん死なないで 〜親が自殺 遺された子どもたち〜」の取材をきっかけに、自殺問題に取り組むことを決意。2004年NHKを退社、ライフリンクを設立。以来代表として自殺対策に尽力している。詳しいプロフィールはこちら

※3 自殺対策基本法──自殺対策に関する基本法。年間の自殺者数が3万人を超え続ける状況を打破すべく、議員立法により2006年6月15日に成立。自殺は従来「個人の問題」とされてきたが、基本法では背景に様々な社会的な要因があるとして「社会の問題」と位置づけ、総合的な自殺対策の策定と実施を、国や自治体、事業主らの責務とした。詳しくはこちら

IT企業からライフリンクに転職
 

このときからライフリンクの常勤スタッフになりました。署名活動終了後も、事務局スタッフとして働きながら自殺対策に関わるさまざまなイベントの手伝いなどをしました。例えば2007年の1年間は「自死遺族支援全国キャラバン」と銘打って、自殺対策・自死遺族支援のシンポジウムを47都道府県で開催するよう働きかけをしたのですが、47都道府県の行政の自殺対策担当者に企画趣旨を説明して、開催してもらうための交渉をしたり、登壇者の選定や当日の進行について提案をしたり、場合によっては会場を押さえたりといったことまで、大きなことから細かいことまで幅広い作業に関わりました。

本当は会社を辞めた後はお寺を継ぎつつ、自殺問題に取り組むつもりだったのですが、ライフリンクの仕事は多岐にわたり、また量も多かったので、とても片手間ではできませんでした。そこで、ライフリンクの活動がメインになったのです。お寺ではなく、ライフリンクに転職したようなものですね(笑)。

また、とにかく自殺問題を何とかしたいという思いだけで、よく知らないまま自殺対策の世界に飛び込んだので、ライフリンクに身を置いて活動しながらいろいろなことを学べればいいなという思いもあったんです。ライフリンクは全国の行政や民間団体と連携して自殺対策に取り組んでいるので、そこにいるだけで自殺対策に関する情報がどんどん入ってくるんです。会社を辞めてすぐにライフリンクのスタッフになって正解でした。

ライフリンクの裏方として働くことを決意
 

実は、自殺対策に取り組もうと思ったときに、ゆくゆくはIT企業に勤めていたときのプロジェクトマネージャーの経験を生かして、自殺対策の現場を取りまとめていくことはできないかなと思っていたんです。

そんなときにライフリンクの存在を知って、スタッフとして働き始めたのですが、ライフリンクでは私のやりたいと思っていた以上のことをやっていたんでビックリしました。結局は、代表の清水さんのリーダーシップによるものなのですが、自殺対策を推進するということを一大プロジェクトとして捉えたとき、プロジェクトマネージャーとして、私なんかより清水さんの方が何倍もすごい人だと正直思ったんです。

清水さんのようなすごい人がいる以上、私はサポート役として彼のやりたいことを推進する裏方に徹するべきだと思いました。そういう役割分担でいこうと清水さんとも話し合って決めたんです。その当時、ライフリンクの常勤者は清水さんと私のふたりだけで、この状態が長らく続きました。

ライフリンクでのスタッフ業務と並行して、自殺防止を目的とした電話相談員の研修も受けていた藤澤氏。研修で初めてわかった気付きが、自殺対策に関わる上で貴重な財産になった。

ビフレンダーズでの電話相談員研修
 

在職中から自殺防止の電話相談員になるための研修を複数受けていたわけですが、ビフレンダーズの研修は集中的で、かつ実践的なものでした。期間は約6カ月間でした。

「ビフレンダーズ」の名前の由来は“be friend”、相談者と友達として付き合う、寄り添うという意味です。ビフレンダーズでは、相談に乗ることを“Befriending”(ビフレンディング)、相談員のことを“Bfriender”(ビフレンダー)と呼びます。“Befriending”という言葉は1950年代にビフレンダーズの創始者のイギリスの牧師が作った造語のはずなんですが、今では英語の辞書にも載っています。ちなみに辞書での意味は「友となる、味方になる、助ける」です。

ちなみに、2008年11月に、世界仏教者会議というものが30年ぶりに日本で開催されました。その中で自殺問題のパネルディスカッションを行い、イギリス人、タイ人、日本人の僧侶が登壇し、私はそのコーディネーターを担当したのですが、イギリス人もタイ人も「自殺念慮者(自殺を考えるほど悩み、苦しんでいる人)に対しては“Befriending”の精神が必要だ」とごく当たり前のことのように語っていて、“Befriending”という言葉や概念が、世界レベルで市民権を得ていることを実感しました。

事実に気付くのは簡単だけど
感情に寄り添うのは難しい
 

ビフレンダーズの研修を受けてみて強く感じたのは、事実に気付くのは簡単だけど、感情に寄り添うのはすごく難しいということです。

まず最初の3カ月の基礎研修の中で、相談者役と相談員役を交互に演じながら電話相談の受け答えの練習をします。でも相談員役になったとき、相談者の話の中で事実は簡単に確認することができるけど、感情にはなかなか気付けないんですよ。だから本当に自分に相談員が務まるのかなと非常に不安になったこともあります。この基礎研修中、劣等生だったと自分では思いますよ。

相手の感情に気付いて寄り添うと口では簡単に言うけれど、実際にやってみると非常に難しかったんです。サラリーマン時代は、「感情は置いといて事実はなんだ?」とやるわけですが、ビフレンディングの世界は「事実は置いといて感情はどうなの?」と全く逆になったわけですから。

働いているときにはほとんどの人は自分の感情を表に出さないですよね。その方が都合がいいから。特に私はそうでした。私は仕事上でいろいろなトラブルが起こっても簡単にうろたえたり、逆にいいことがあっても安っぽく喜んだりはしませんでした。だから、常に冷静沈着というイメージが定着し、そのおかげで比較的高く評価されていたと思うんです。それで仕事上はできるだけ自分の感情を押し殺して表に出さない方がいいと、20数年間のサラリーマン生活の中で身に染み付いていた気がするんです。

でもそれがダメだったんですよ。自分の感情に気付くことができないと、相手の感情にも気付くことはできないんですよね。感情に気づかないまま発する言葉って、空々しいんですよ。それで、このままではまずいと必死になって、自分の感情にフォーカスするように努めたところ、なんとか「あっ、感情ってこれかもしれない!」って気付けるようになったんです。

同時にこのことはもしかしたら実家のお寺の僧侶としてお檀家に向かい合うときも、全く同じなんじゃないかなと思いました。例えば、法事の中でご遺族はいろんなことを思うわけですが、そのときにちゃんと気持ちで向き合えなかったらだめなんじゃないかと。そう思ったとき、「相手の気持ちに気付いて寄り添うことを学んで体得しなければいけないんだ」と強く感じました。こういうことが実感としてわかってきたときは、かなりうれしかったですね。

3カ月の実習後、ひとり立ち
 

3カ月間の基礎研修の後は、スーパービジョン研修といって、実際に相談者からの電話を取ります。その対応を先輩が聞いていてくれて、終わった後、「あのときあなたはどうしてこういうことを言ったの?」とか「どうしてこういうことを聞かなかったの?」と質問してくれたり、「こういう場合はこう言った方がよかったね」と一緒に考えながら指導してくれるんです。

このスーパービジョンによって、「あのときはこういうことに引っかかってしまったんだけど、こっちの方を気付けばよかったな」とわかるわけです。こういった実習を10回以上、3〜4カ月にわたって行います。だから研修は合計で6カ月と少し。順調に行けばこのくらいの期間でビフレンダー=相談員として認定されます。

認定された後はひとり立ちして、自殺念慮者からの電話を受けるわけですが、しばらくは仮免みたいなものです。自分の中でちゃんとビフレンディングができるようになったと思えたのは半年後くらいですかね。

成功と失敗
 

今でもうまくビフレンディングできたと思うときと、失敗したと思うときがあります。

成功したと思うときは、相談者の気持ちにちゃんと寄り添えたとき。これまで誰にも言えなかった気持ちを語ってくれて、少し楽になりました、と口で言うだけじゃなくて、心からそう思ってくれてるなと感じる瞬間があるんですね。今日も何件かありましたけど(※4)

失敗したと思うときは、自分の価値観でものを言ってしまったときです。特に若い男性の相談者からのときが危ういんです。もちろん相談者によるんですが、「働きたくてもやる気が出ない」とか「仕事が長続きしない」っていうことを言う若い男性には、「弱音ばかり吐いてないで頑張れ」と、どこかで思ってしまう自分がいるんですよね。しかし、それは私の価値観を押し付けることになるので良くないことなんです。最近はなんとかコントロールしながらやれていると思うんですが、ごくまれに「それはこうすべきなんじゃないんですか?」って価値観を押し付けてしまうときがあるんです。

その瞬間、ガチャンと電話を切られてしまうことがある。「もうおまえの話は聞きたくない」ということです。そんなとき、ああ、失敗したなと思うわけです。本来なら「あなたは今そう思っているんですね」と相手の気持ちを尊重しなければならないのに、十分に気持ちに寄り添えなかったなと。

相談者はあくまで自分の気持ちを聞いてもらいたいから電話をかけてくるんであって、私の意見を聞きたくてかけてくる人はほとんどいない。大抵は、つらい気持ちを抱えていて、どうしていいかわからない。要するに話を聞いてもらいたいってことなんですよ。

相談者の話を聞きながら、あくまで「気持ち」に寄り添い、気持ちよく話してもらうことによって、つらい気持ちを和らげてもらうようにするべきなんです。

でもごくまれですが、逆に「アドバイスをもらいたい」という人もいます。私なりに思うことを一応伝えたのですが、「もうちょっと気の利いたことを言ってくれません?」って不満を言われたことが1度だけあります(笑)。かなり例外的なケースですけどね。

※4 今日も何件かありましたけど──取材日も数時間前まで深夜の電話相談を受けていた

カウンセリングとの違い
 

相談者の気持ちに寄り添うという意味では、確かにカウンセリングの手法と非常に似ています。でも決定的な違いがあります。

ビフレンディングは友達として支えになるわけですから、もちろん相談は無料で時間制限もありません。友達だから無料でとことん付き合うわけですよ。これまで最長で3時間ほど、ひとりの相談者の話を聞き続けたことがあります。

この点がカウンセリングとの最大の違いですね。カウンセリングの場合は一応ビジネスですから、有料で時間制限があります。自殺問題に関わろうと思ったときに、最初はまだよくわかってなかったから、カウンセラーの道も考えました。でもビフレンダーの研修を受けたときに、カウンセラーの道はすっぱりとなくなりました。自殺念慮者の相談には、ビジネスとしてではなく友として無料で“とことん聴く”べきだと。

そもそも自殺を考えるほど精神的に弱ってる人に対して「大丈夫ですか?」と声をかけつつ、決められた時間がきたら「○分経ったのでここでおしまいです。つきましては代金は○○円です」というのはどうかと思うんですよ。実際にカウンセリングを受けたある自死遺族の方は、カウンセラーが親身になって話を聞いてくれていたからありがたいなと思っていたんだけど、話の途中で、「時間が来たので今日はここまで」と話を打ち切られて、非常にショックを受けたとおっしゃっていました。

決してカウンセリングを否定するわけではないし、ビジネスとしてはそれが当然でしょうが、自殺対策に関しては適切ではないと思うんです。自殺念慮者や自死遺族に対し費用負担をしてもらうというのは、「個人の問題」と捉える立場だからだと思うのですが、それって自殺対策基本法で確認した立ち位置と違うんですよね。自殺対策基本法での立ち位置は、「個人の問題ではなく社会全体の問題」。だからカウンセリングは自殺対策の現場にあまりそぐわないものだと思っています。

 

自殺念慮者からの電話相談を受け始めて丸3年。これまで対応した相談者は数百人にものぼる。さらに自死遺族との交流を通して、当初の動機が間違っていたと思い知らされた。それは藤澤氏の人生を変えるほどの重大な気付きだった。そして、「自殺対策に取り組む僧侶の会」の設立に繋がっていく。

次回は人生を変えるほどの重大な気付き、そして「自殺対策に取り組む僧侶の会」設立の経緯に迫ります。乞う、ご期待!


 
第1回2009.4.6リリース IT企業の敏腕サラリーマンから 自殺対策に取り組む僧侶に転職
第2回2009.4.13リリース 自殺防止の電話相談員として 苦しむ人に寄り添う
第3回2009.4.20リリース 活動を通して得た大きな気付き 「救ってやる」は間違いだった
第4回2009.4.27リリース 安心して悩める社会を目指して「僧侶の会」設立
第5回2009.5.4リリース 仕事は社会の中での役割 生き甲斐とは違う

プロフィール

ふじさわ かつみ

1961年神奈川県出身。安楽寺副住職。
早稲田大学卒業後、IT企業に就職。21年間に及ぶサラリーマン生活を経て、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクの活動に従事。また、NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センターの電話相談員としても、自殺したいほどつらい思いを抱える相談者の気持ちに寄り添う活動を行っている。2007年5月、「安心して悩むことのできる社会の実現」を標榜し、「自殺対策に取り組む僧侶の会」を立ち上げ、代表に就任。自死に関する悩みを手紙で受け付ける「自死の問い・お坊さんとの往復書簡」や、自死遺族のための追悼法要などを開催している。浄土真宗本願寺派東京教区自死問題専門委員として仏教界への啓発、提言も積極的に行っている。

【関連リンク】

 
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