活躍の舞台が広がるCPA 　 CPAと聞くと、監査法人や会計事務所、あるいは企業の経理・財務部門が活躍の場であると考える人も少なくはない。 　しかし、「CPAイコール経理・財務分野の仕事に就くという考えは大きな誤解。CPAだから経理部や財務部の人だけが目指しているかというと、そうではありません。当スクールの受講生を例にとると、経理や財務の経験者は少なく、営業や人事、販売の方など、むしろ経理・財務に携わったことのない人が多い。また受講生のすべてが、必ずしも転職を目標としてCPAを目指しているとは限りません」と紺野氏。 　その彼らがなぜ英文会計を勉強し、その先のCPAを目指そうとしているのか。その理由を「会計がビジネスのインフラであり、ビジネスの基本言語ということを皆さん強く認識しているからにほかならない」と紺野氏は説明する。英語にもとづく、英文会計に精通した専門家がCPAだ。CPAは米国の会計をマスターしたことを証明する資格ともいえる。CPA受験の勉強をすれば、米国の会計、税法、ビジネスロー、監査の４科目を学ぶため、国際ビジネスの基本がしっかりと身に付くことになる。受講生の狙いもそこにあり、専門知識を身につけて社内で、あるいは転職してキャリアアップを図りたいと考えているからだろう。 CPAは汎用性の高い仕事 　CPAには日本の公認会計士と違って人数によって合格ラインが決定されるのではなく、一定の点数をクリアすれば合格でき、また科目合格制度もある。このように日本の公認会計士とくらべて取得しやすいというのも、CPAが人気の高い理由のひとつだろう。 　CPA以外にも米国税理士（EA）、米国証券アナリスト（CFA）、米国公認管理会計士（CMA）、公認内部監査人（CIA）など、ビジネスに有用な国際資格がある。これらの資格とCPAとの違いは何だろうか。 　「CPAの勉強は非常に広範囲にわたります。アメリカの会計、税法、ビジネスロー、そして監査。その職務領域も経営、会計、監査、税務を網羅しています。その中の管理会計に特化した資格がCMAであり、税法ではEA、監査だとCIAという位置づけです。これに対してCPAは非常に汎用性の高い仕事といえるでしょう」（紺野氏）