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どこを向いて仕事を しているのか一考すべし 私は食べ歩きが趣味なのですが、いわゆる「ガンコオヤジのいる店」というやつにはどうも足が向きません。テレビの特番などで見ていると、女性客に「香水つけてくんな!」、長い髪の女性には「髪の毛結べ!」。また、「しゃべるな!」と客の口を封じるオヤジもいます。食べる順番について厳しく指令を出してくるオヤジも。それが決して意地悪からではなく、「おいしく食べてもらいたい」という気持ちからきているとしても、また、どんな極上の一品が味わえるとしても、私はやはりガンコオヤジの店には行きません。だって、オヤジの顔色うかがいながら食べるのなんてまっぴらゴメンですもん。もちろん客の方だって最低限のマナーは必要。でも、ちょっとくらいワガママ聞いてくれる店の方がプロ意識を感じてしまうのは私だけでしょうか? カウンターの中でオヤジが見習いを叱っているのはよくある風景ですが、先日行った白金にある和食屋のオヤジの場合、叱り方がグジグジとねちっこい。バシッと叱ってお客さんには気の効いた一言でフォローできれば、こちらも一笑して切り替えられるのですが、目の前でいちいち小言を言い続けられると、こちらのエネルギーレベルもどんどん下がってしまいます。そういえば他の客の表情もお葬式みたい。せっかくのふぐ白子の味もなんだか半減……。あーもったいない。 すべてはいい仕事をするため。それはわかっています。ですが、ここでスッポリと抜け落ちているのは「誰に向いて仕事をしているのか」。おいしい焼き白子は何のために焼いているのでしょうか? お客様の「おいしい」のために焼いているんですよね。でも、その「おいしい」は決して白子の味だけで感じているわけではありません。器や一枚板のカウンターや生け花などの雰囲気で総合的に感じるものです。そして、「おいしい」をもっとも左右するのは、そこで働く人たちとのコミュニケーションなのです。 「花を売らない花売り娘の物語」(権八成樹著・光文社)の中で、「100−1=0」という話がありました。どんなにお気に入りのブランドでも、たった一人の失態で台無しになってしまうという意味なのですが、営業時代に何度も同様のことを経験しました。というのも、担当者が横柄だったり、そこの社員から自社の商品やサービスに対する愛情を感じられなければ、やはりそこの商品は購入しなくなってしまうんですよね。 どうせなら「0+1=100」。 |
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