先日、「人に優しくされる技術」(中経の文庫)を上梓されたにらさわあきこさんと対談させていただきました。誰だって人には優しくしてほしいものですよね。でも、優しくされる人がいる一方で、なぜか人に優しくしてばかりいる人がいるのも現実。特に「仕事がデキル」といわれる女性にはなぜか後者が多いように思いませんか? (たとえば、TVドラマ「ハケンの品格」の主人公、大前春子とか^^)
まあ、親からも学校の先生からも、「人に頼らずに自分でやりなさい」と言われ続けてきた私たちですから無理もありません。しかし、にらさわさんは言いました。
「人にやさしくされたかったら、頼りましょう」、と。
タ・ヨ・ル?
はじめて日本語を聞いた宇宙人のような反応ですが、それくらい私にとっては衝撃的なことでした。
とはいえ、「頼る」と言ってもなんでもかんでも頼りっぱなしにしろ、ということではないそうです(そりゃそうだ……)。人に優しくされたかったら、必要なときに必要な人に頼る。わかりやすい例を挙げてみますね。
あまり面識のない人とたまたま二人きりになったとします。そこに流れる気まずい沈黙。そんなとき、あなたならどうしますか?
私なら必死に話題を考え、空気を和らげようとするでしょう。
しかし、です。にらさわさん曰く、私が必死に話題を提供することによって、それは相手の能力を引き出すチャンスを私が奪っているようなものなのだそうです。逆にいえば、相手は沈黙し続けることによって私の脳を活発にし、普段なら考え付かないような小ネタを私の中から引き出したといえます。
確かに、企画会議のときなど、苦し紛れに口から出たことが、さらにいいアイデアへの活性剤になる、なんてことは少なくありません。そうすると、沈黙していただけなのに、相手から感謝されるわけです。これが「にらさわ流 人に優しくされる技術」。
さて、今回のchamomileさんのブログに話を戻しましょう。実は部下を持つことを倦厭する女性は多い。というのも、「私なんかまだまだ人に教えられる立場じゃない」「部下にどのように接したらいいかわからない」など、上司たるもの、部下には常に何かを提供し続けなきゃいけないと思っている人が多いからです。そりゃ責任重大、そんな大役を引き受けるのはちょっと腰が引けてしまいますね。でも、実際はchamomileさんのように、わからないなりにでも真摯に接することで、部下たちの能力を引き出すことはできるんです。もっと言うと、手取り足取り教える上司よりも、部下の成長は早いかもしれません。
部下を持つ、とまでいかなくても、後輩の教育担当になるチャンスがあったらぜひトライしてみませんか?
―― 一人で実現できる夢は寝てみる夢だけ。本当に夢を叶えるには人の助けが必要だ。 ブリキのおもちゃ博物館館長 北原照久 ――
必要なときにはきちんと頼る。それがあなたをひと回りもふた回りも大きくしていくことは間違いありませんよ。