さて、人事の方々と座談会をしたときに、こんな話しを聞きました。
それは、

「ダメ上司の下には優秀な部下を配属する」

というもの。

ビックリしましたが、確かにその方が会社としてはメリットが大きいよな、と思わず納得したのを覚えています。

もし、今あなたがダメ上司の下にいるなと感じていたら、それは会社から見込まれているということ。って言われてもあんまりうれしくないか……。

しかし、どんなに抗っても、選べないのが上司です。どうしても上司と合わない、そんなとき、あなたならどうしますか？

営業時代、あるお客様からこんなアドバイスをもらったことがあります。

「かなざわさん、上司は育てるものなんだよ」と。

というのも、その頃、営業には自信満々の私の上に営業経験の浅い男性が転職してきたんです。しかも、マネジメントも初めてだったらしく、ちょっと弱気な彼の態度に「もっと上司らしくしてよ！」と一日中イライラしていました。もっとも、彼が弱気になってしまったのも、彼の発言にいちいち反論する私が原因だったんですけどね……。

そんな私に、お客様が教えてくれたのは、対立しても何も生まれない、そんな不毛な戦いに時間を費やすよりも、もっと自分の仕事に役立つよう、動いてもらう方が賢いよ、ということ。

確かに、上司と対立している私は、まわりから「扱いづらい人」と見られるし、不満たらたらの私からはいい発想など出てくるはずもなく、上司以外の人との関係も悪化。わざわざ自分から仕事のしにくい環境を作っていました。

それもこれも、「アンチ上司！」というズレた目標が招いたこと。でも、いつのまにか本来の目標を見失ってしまうことって、日常的にあるものです。

そのためにも、

「私が今やるべきことは何？」

と自分自身に問いかけてみましょう。

特にムカムカ腹が立っているとき、この言葉を反芻して、一呼吸置くと効果的。すると、「これって腹を立てることでもないな」「イライラしてもしょうがない」と、とてもシンプルにやるべきことが見えてきます。

どんなときにも、あなたがいつも笑顔で仕事をこなしていたら、その能力はきっと高く評価されるはず。何より、あなた自身がハッピーでいられます。

あなたが望むように上司に動いてもらうには、まずは上司の痒いところに気づいてあげることから。イメージは百獣の王ライオンを自由自在に扱う猛獣遣いです。

クマでもゾウでも何でも手なずけられる女って、ちょっとカッコよくないですか？