キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第49回 世はヒーローを求む。

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

世はヒーローを求む。

  この度の東北地方太平洋沖地震により被災されました方々に
  心よりお見舞い申し上げます。
  被災地の一日も早い復興を心よりお祈りいたします。

 前回の、震災から明けて3月14日のコラムではゴレンジャーがどーとかこーとかというふざけた空気を読まないプロジェクト話を展開しておりました。原稿を書いたのが11日以前とはいえ申し訳ありません。

 数百キロに及ぶ広範囲の沿岸が津波で壊滅し、数時間で万単位という人間が命を落とすという震災に対して、その救援と復興を行うというビッグプロジェクトを考えたとき、「ITプロジェクトはゴレンジャー方式で・・・」などというおちゃらけ方式が通用するはずもなく、その規模、道のり、国民というメンバーの大切さを考えれば考えるほど、そのプロジェクト成功のはっきりとした正解には全然たどりつかず、何を是として何を否とすればいいのかの判断能力どころかそもそも何から手をつけていいのかさえ分からない状況である事は想像に難くありません。

 ここ数週間テレビを見ていると、現場のリーダー、会社のリーダー、国のリーダー、色々な立場のリーダーが公の場で会見を行うシーンに出会いました。
個人的には少々厳しめの感想をそれぞれのリーダーに対して持ってはいるのですが、ここでそんな個人攻撃をするつもりはありません。しかしただ一つ問いたいことがあります。

それは
「あなた達は、自分が携わっているミッションが腹に落ちているのか?」
ということ。

 現在私は某企業に対して、より良いシステム、より良いハードウェアを提案する仕事をしていますが、準備不足でプレゼンテーションに臨むとたいていばれます。
その時よく
「ひげぱわーさん。今回は却下だね。まだ君の腹に落ちていない。」
と言われます。

 自分のプロジェクトの正確な情報、自分がやるべき事、自分が責任を持つこと、自分の立場を熟慮して、それを分類し理論的な筋道を立てたうえで全部納得しておかないと、いくら美辞麗句や専門用語で言葉を着飾っても、一瞬泳ぐ目、躊躇する言葉を人は見ています。人は簡単に嘘を見抜きます。
 私は、今回の震災報道の中で、残念ながら随分と泳ぐ目のリーダー達を見た気がします。
リーダーとしての責務とミッションに対する深遠な考察をした上ですべてを納得して(腹に落として)会見に臨んだとは思えないリーダーがたくさんいらっしゃいました。
(東京消防庁の会見は涙なくして見れない感動の会見でしたけどね。)

 リーダーとは、監視し管理し指示をし脅して仕事をやらせるという職種ではありません。
現状を把握し、未来をシミュレートし、胎動して進行するプロジェクトの是と否を判断し、自信と誇りを持ってメンバーが動けるように導き、最後に成功しても失敗してもメンバーの功績をたたえ、そしてジュワッと去っていく、そう、正義のヒーローでなければいけません。

 そんなヒーローが語る言葉は、飾り気のない素朴な語彙であっても深く人の心を揺さぶります。

 奥深い思慮と未来へ馳せる思いと長であるという誇りと、その誇りと同じ量の憂いを帯びた人間から醸し出される吸いこまれるような眼力とたたずまいを持つ人間は、作業着というコスプレを着なくても、極端な話アロハシャツで登場しようとも、メンバーに与えるパワーと安心感は相当なものです。
ぜひ我が国のリーダーは、そんなヒーローであってほしいと願うばかりでございます。

 今回の震災報道の中で、私の個人的なヒーローは、津波に流され瓦礫となった家から助け出されたにも関わらず、ニコニコしながら
「チリ津波も経験してるから慣れたものです。再建しましょう!」
といった老人です。

リーダーもメンバーも皆でがんばりましょう。

(2011.3.28)

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