ここ最近、業界を去る友人が多いせいかちょっとセンチになっている私の心境を真面目に語ってみる。
1989年、この業界に入った私の最初の仕事は某銀行のオンラインシステムの一部を作る事だった。
確かその当時新商品だった貯蓄預金のシステムを構築した覚えがある。
空調された巨大な部屋で自分の身長よりでかい大型汎用機相手に仕事をしていた。
休日出勤や徹夜も当たり前で、新人であるにもかかわらずやたら給料を貰っていた記憶がある。
そして入社して3,4年後にいわゆるバブル崩壊というものがあり一気に仕事がなくなり、その当時所属していた会社もリストラの嵐が吹き荒れたりしていた。
私はなんとかリストラを逃れたようで、その代わり仕事がないから営業にでもなれと言われ、わけもわからず飛び込み営業したりして心が折れそうになっていた。
そうこうしているうちにIT業界には、"ネオダマ"という奇妙な言葉が流行りだした。
ネットワーク、オープンシステム、ダウンサイジング、マルチメディア(マルチベンダー)という言葉の頭文字をとった言葉で、IT業界のトレンドが大型汎用機からクライアントサーバータイプのオープンシステムへと技術変革が起こっていた。
自然と私もその仕事に従事するようになり、今度はメーカー系のSIerでクライアントサーバーのシステムを構築するエンジニアになっていた。
そしてまもなく2000年になろうという頃、ITの技術はまたちょっとした変革を起こした。
インターネットの普及と共に、WEBと言うキーワードが流行りだした。
企業はこぞってインターネットを利用しだし、企業の社内システムもWEBを使ったものへとあっという間に刷新されていった。
私は30歳を越えてそろそろ頭の柔軟さが失われてきていたがなんとかその技術変革に乗り遅れず、いくつかのWEBプロジェクトをこなす事が出来たと思う。
こうやって考えてみると、IT業界は
・汎用機からオープン系へ
・オープン系からWEBへ
という大きな2つの技術革新があり、世の中の好不況にさいなまれながらもその技術のリニューアルによって生きながらえてきた気もする。
さて未曾有の不況と言われる2009年。
日本のIT業界にはこの苦境を乗り越えるあたらしい技術革新があるのだろうか?
どうも私には明確なキーワードが見えてこない。
クラウドコンピューティングという言葉を最近よく耳にするが、まだ茫洋としてるような気もする。
企業も体力を失い、IT技術の革新の度に自社システムを入れ替えるという投資マインドがなくなっているような感じである。
結局、IT業界(特に日本の)は、IT(Information Technology)というものの真似事をして来ただけなのではないだろうか?
欧米発の技術に乗っかり、本当のエンジニアを育てる事を怠り、派遣会社となんら代わりのないビジネスモデルで突き進んでしまったツケが今になってやってきているのではないだろうか?
ビジネスは何十年か成立したが、日本のIT業界は文化を作る事ができなかったのではないだろうか?
答えは見えてこない。
ただ、今回ばかりは技術革新を待っていてもなにも始まらないように思う。
アメリカのオバマ大統領は「CHANGE」という言葉を掲げていた。
どうなるかわからないが、日本も政権交代をするようだ。
今一度、ITという仕事の存在価値を原点から見直す必要があるのではないかと思う。
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