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自動車・住宅業界で活躍した伝説のトップ営業マンが自身の経験をもとに"売れる営業"の極意を伝授。営業スキル・思考法から転職活動のヒントまで、新時代の営業マンに求められる条件・成功テクニックをお伝えします |
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第30回 「ステップアップのための目標」 がもたらすメリット
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「辞める目標を立てる」 と言っても、今では読者のみなさんは驚かないでしょう。会社から引き止められるよう、売れるようになってから辞める。円満退社をする。これが格好のいい辞め方ですよね。入社してから、営業職をダラダラ続けていくのではなく、何年やったらこの営業職から卒業する、ステップアップすると目標を立てます。それが、これからの時代の営業マンの生き方の一つです。
私の体験談を少し紹介します。
私の場合は 「この業種の営業は何年やったら辞める」 「何件の契約を達成したら辞める」 と目標を立てていました。クルマの営業のときは
「1000台売ったら辞める」 と目標を立て、住宅会社に入るときは「10年で200棟の契約を達成したら辞める」 と目標を立てました。
入社して一件の契約も取れていない時に「こんなことを口走っていた」そうです。
・緊張感のある仕事をするためには、ステップアップの目標が必要だ。 |
・私の目標は「10年で200棟の契約を達成したら起業する」だ。 |
・営業マンは余力を残して会社を辞める。それが美学だ。 |
私はこのように少し格好をつけていました。自分にプレッシャーを与えていたとも言えますね。私のように「粋がって」 話して波風を立てることもないのですが、公言をしなくても心の中で
「この会社からステップアップする」 という目標を持って仕事をしてはどうでしょうか。
「何年で営業スキルをここまでステップアップする」 という目標を持って営業をすることは、緊張感が持続できるという点で、営業マンにとってメリットがあります。
私の場合、「この職業の営業は10年しかやらない」 と目標を立てたことで、5年を経過した頃の “中だるみ” から免れることができました。「泣いても笑っても、あと5年しかできないのか」
と考えると、営業職がいとおしくさえなってきたのです。また、目標の200棟まで最後の10棟となった時には、「どんなに住宅の営業をやりたくても、あと10回しか契約ができないのか」 とまで考えていました。そのせいか、最後まで商談を楽しみ集中して仕事をすることができたのです。
もちろん、私は読者全員に退職をすすめているわけではありません。
「辞める・辞めない」 は、その人の生き方次第です。ただ、目標を持つことは、仕事を楽しくさせます。私は目標を達成してリタイアメントの道を選びましたが、もっと若いときに転職し入社した人ならば、新たに
「何年後には役員になる」 と目標を設定して会社で活躍する方法もあるのではないでしょうか。
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2004.04.13 update
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