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自動車・住宅業界で活躍した伝説のトップ営業マンが自身の経験をもとに"売れる営業"の極意を伝授。営業スキル・思考法から転職活動のヒントまで、新時代の営業マンに求められる条件・成功テクニックをお伝えします |
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第14回 HOWを高める営業スキル(3) 誉めるトークのポイント
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話材としては、「誉めること」から始めてみてはいかがでしょうか。お客様を誉めることによって、お客様に口を開いてもらうのです。そのとき、お客様のリズムに合わせていくとさらに話がはずみます。
お客様にいろいろなことを話してもらうには、誉める言葉が必要です。しかし、見え見えのお世辞はかえって逆効果です。お客様を誉めすぎて、場が白けてしまった経験をおもちではありませんか? 「誉め言葉」は、少なくとも、次に挙げるような効果をねらったものであるべきです。
(1) お客様の気分をよくする
(2) お客様からの情報が入る
(3) お客様に「いいヤツだ」と好意をもってもらう
誉めるトークの題材はさまざまです。題材別に具体例をいくつか挙げてみましょう。
(1) 立地条件で誉める
「このあたりは町並みがきれいですね」
「とてもわかりやすいところにありますね」
(2)情報で誉める
「御社のホームページを拝見しました。良くできていて分かりやすく評判がよろしいですね・・・」
「御社の支店長は福岡支店からこちらの支店長にご栄転とうかがっておりますが……」
(3)お客様自身を誉める
「すごい情熱ですね。恐れ入ります」
「本当に素晴らしいですね」
「そこのポイントを押さえられているのはさすがですね」
「誉め言葉」と「質問」をセットにすると、お世辞ととられることはありません。お客様は誉められて気分がよくなると同時に、質問に答えることに思考のポイントが移動するからです。いくつか例を挙げておきますので参考にしてください。
「これは大変よくできていますね。どなたがおつくりになったのですか」
「さすがですね。勉強の仕方を教えていただけませんか」
「日本では見かけませんね。どちらでお求めですか」
「それは素晴らしいアイディアですね。いったい、どんなときに考え付くのですか」
「私にも押さえどころのポイントを、教えていただけませんか」
このトークの成功のポイントは、トークを投げかけたあと、お客様が何かを話し出すまで、笑顔のままで沈黙の「間」をおくことです。この「間」を身につければ、あなたのトークはきっと上達することでしょう。
お客様の奥様を味方にする「トーク」のひとつです。ご主人に向かって、「奥様に使いやすい素晴らしいキッチンをつくって差し上げたらどうですか?」と奥様に聞こえるように話すのです。
これは、「どんなキッチンをご希望ですか」と奥様に直接聞くのではなく、ご主人に提案することで、間接的に奥様にアピールしているわけです。これにより、奥様を味方につけることができます。奥様から「この営業マンは私を応援してくれた」と思ってもらえるからです。
このように、一人のお客様に対して全部を話してしまうのではなく、間接トークを使って、その場にいる家族などを、ケース・バイ・ケースで味方にしてしまえば、商談はスムーズに進みます。
あなたも、この間接トークを、扱っている商品に合うようにアレンジして、活用してみてはいかがですか?
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岡田
和芳 (おかだ かずよし)
営業ドットコムファーム代表。キャリアカウンセラー、営業講師、ビジネス作家。事務系から営業職へ転身後、自動車業界で1000台を突破、クルマセールスから異業種の住宅営業に挑戦。住宅業界の居並ぶトップ営業マンの二倍の売上"11年間で85億、二倍の粗利益22億"を達成。営業転職の成功伝説をつくる。著書の「契約力」(すばる舎)と「突然、『営業マン』になった人が読む本」(大和出版)が好評。現在、営業ドットコム(http://www.A-gyo.com/)より「稼げる営業スキル」を無料配信中。 |
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2003.12.16 update
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