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自動車・住宅業界で活躍した伝説のトップ営業マンが自身の経験をもとに"売れる営業"の極意を伝授。営業スキル・思考法から転職活動のヒントまで、新時代の営業マンに求められる条件・成功テクニックをお伝えします |
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第11回 営業職転職における「3つの誤解」
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みなさんのなかには営業未経験者から営業の世界への転職を計画中の方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、営業職に特化した私なりのキャリアカウンセリングのポイントを書かせていただきます。
国や行政は「雇用のミスマッチを解消したい」といっています。ところが、営業職未経験者は「営業はできない」という先入観を持っています。その結果、「私にはできそうもない」と営業職の前で立ち止まってしまうのです。求職者が持つ「私にはできない」という先入観を整理してみましょう。それは
1.「トップ営業マン」に対する誤解 |
2.「営業風土」に対する誤解 |
3.「自分の資質」に対する誤解 |
という3つの誤解です。
まず1の「トップ営業マン」に対する誤解です。インターネット通販のヒーロー・ジャパネツトたかた高田社長の「営業トーク」を聞いて、「私にはとてもできない」というあきらめです。トップの「営業スキル」を対象に「できない」という先入観です。「トップ営業マンを真似しなければ・・・・」は必要ない。25年間営業をやっていた私にも「マネ」はできません。ここに誤解があります。
そして、2.「営業風土」に対する誤解です。営業のスタイルに対する「私にはできない」という先入観です。たとえば、長時間労働、運動部的体質、「押しが強くなければいけない」「無理やりでも契約する根性」という強引セールスという古い体質の営業をイメージしている勘違いです。勝ち組の会社にはこのような体質の会社はありません。
最後に3「自分の資質」に対する誤解です。これは自分の個性を理由に営業が「できない」という先入観です。例えば「外交的でないから営業ができない」「口下手だから営業ができない」という勘違いです。
この三つの先入観を解決せずに「営業職の募集があるから営業職をやれ」では失敗します。キャリアカウンセリングの立場では「この誤解」のテーマについてじっくり話を聞いて、自己の再評価をしてもらいます。そして、クライアント自身に自信とやる気を醸成してもらいます。
企業のなかにも次の三つの誤解を改善できない会社が存在します。これを見抜かないで入社しても営業マンを消耗品として扱うだけで幸せにしません。次の三つのポイントから情報収集をして会社の最新化を判断してみると良いでしょう。
1.「営業マンの採用基準」 |
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この企業はいまだに、採用基準を変えない会社です。例えば、営業マンは男性でなければ、営業マンは新卒でなければ、営業マンの採用は営業経験者でなければ、と古い固定観念に固まっている会社です。これは「ごみ箱」です。
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2.「営業マンの評価基準」 |
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この企業はいまだに、古いタイプのトップ営業マンが現役で活躍している会社です。会社の財産である管理顧客を独り占めして、「紹介から100%契約している」と豪語するのを許している会社。各営業所にこのタイプが一人ずついるようであれば最悪です。新人営業マンを幸せにしません。
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3.「営業マネジャーの登用基準」 |
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この企業はいまだに、成長時代の古い体質と営業スキルを持った人材を営業部門のトップに登用している会社はチェックです。このタイプの会社も「ゴミ箱」です。 |
今日のまとめ
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三つの誤解をとかないで、営業職をやっても成功しません。
「営業職しか募集がないから」では入社できても成功しません。
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岡田
和芳 (おかだ かずよし)
営業ドットコムファーム代表。キャリアカウンセラー、営業講師、ビジネス作家。事務系から営業職へ転身後、自動車業界で1000台を突破、クルマセールスから異業種の住宅営業に挑戦。住宅業界の居並ぶトップ営業マンの二倍の売上"11年間で85億、二倍の粗利益22億"を達成。営業転職の成功伝説をつくる。著書の「契約力」(すばる舎)と「突然、『営業マン』になった人が読む本」(大和出版)が好評。現在、営業ドットコム(http://www.A-gyo.com/)より「稼げる営業スキル」を無料配信中。 |
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2003.11.28 update
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