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自動車・住宅業界で活躍した伝説のトップ営業マンが自身の経験をもとに"売れる営業"の極意を伝授。営業スキル・思考法から転職活動のヒントまで、新時代の営業マンに求められる条件・成功テクニックをお伝えします |
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第5回 今“業界横断型のハイブリッド営業力”が求められている
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最近、業績が良いといわれる会社への営業マンの転職調査を見ると、異業種、異職種からの採用を併せますと全体の70パーセントを占めています。私も自動車業界から異業種の住宅業界に転職した一人です。
毎年500人以上の採用をしているある大手住宅会社は、基本的に新卒の営業マンを採用せず、すべてビジネス経験者を採用しています。ある外資系医薬品の販売会社では、原則として同業界からの営業マンの採用ではなく、他業種のビジネス経験者を採用しているそうです。
異業種からの採用が圧倒的に多いのは、どういった理由からなのでしょうか。それは、同業界から転職してきた営業マンの成功率は低く、業界を超えたハイブリッドな営業手法が数字を上げているからなのです。顧客視点で考えると、お客様は組み合わされた営業手法を駆使した営業マンから、モノを購入しているということなのです。
ここで話は変わりますが、営業転職をしなくても業界横断型の営業スキルを要求される例が増加中です。ある大企業が突然見込み客開拓の方法を、飛び込み営業から電話営業などへ方向転換する例が見られます。(モデルハウス接客から飛び込み訪問へと逆の例もあります。)
その結果、今まで飛び込みで売れていた営業マンも、電話が苦手なために数字を上げられないという問題が生じるようになりました。反対に飛込みでは数字が上がらなかった営業マンが、電話営業では数字を上げるようになった例があります。
ひとつの見込み客開拓の方法で、「売れた」「売れなかった」と考えていたのでは、見込み客開拓の転換期には落ちこぼれてしまいます。現代は、見込み客開拓の方法が目まぐるしく変化する時代です。
視点を変えると、ある営業手法の販売会社では数字が上がらなかったのに、別な営業手法を取り入れている会社に転職することにより大ブレイクした例が数多くあります。この成功事例から、ひとつの業種の営業手法で数字が上がらなくなったからとあきらめるのではなく、営業転職に勇気を持って挑戦することは業界横断型のハイブリッドな営業手法を身につけるチャンスです。
そのためには、どの見込み客開拓が得意であっても、“「お客様心理」を考えて対応することには自信がある”、“商品を興味アップさせる「トーク」をつくるのが得意だ”そして“「ハウツー提案」で感謝された実績には自信がある”というよう、に営業力を分解して把握し、日々自学自習と実践を重ねてスキルアップに努めることです。
この発想法で毎日の営業を行うことは「自分を高く売る営業転職」には大いに役立ちます。それは、営業転職の面接において「自分の強み」を語れることになるからです。
今日のまとめ
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ハイブリッドな営業手法を身につける
- 営業力を分解して「自分の強み」を常に意識する
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岡田
和芳 (おかだ かずよし)
営業ドットコムファーム代表。キャリアカウンセラー、営業講師、ビジネス作家。事務系から営業職へ転身後、自動車業界で1000台を突破、クルマセールスから異業種の住宅営業に挑戦。住宅業界の居並ぶトップ営業マンの二倍の売上"11年間で85億、二倍の粗利益22億"を達成。営業転職の成功伝説をつくる。著書の「契約力」(すばる舎)と「突然、『営業マン』になった人が読む本」(大和出版)が好評。現在、営業ドットコム(http://www.A-gyo.com/)より「稼げる営業スキル」を無料配信中。 |
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2003.10.14 update
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