キャリア&転職研究室|キャリレボ|自分を発信することからすべては始まる

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自分のキャリアで迷ったり、煮詰まったり、悩んだりと壁にぶつかっているなと感じたときは、もしかしたら自分の判断基準や価値観を、一度、疑ってみることが必要かもしれない。壁を乗り越えるとは、それまでの自分を乗り越えるということだから。日々の小さな自分レボリューションで明日をつくろう

自分を発信することからすべては始まる
 アルバイト情報誌がすでにある時代に育った人間にとっては、オープンになっている情報をもとにアプローチをかけて職に就くことが最大最良の手段であるように見えているのではないだろうか。かくいう私もその一人であった。

 しかしあれこれ思い返してみると、人からの紹介でいい仕事にありついた記憶が少なくないことに気付く。学生時代に7時間で日給1万5000円とか、日給1万8000円+豪華晩餐付きなどの割のいい仕事は先輩から声を掛けてもらったものだし、社会人になってからも「いや〜、会社辞めることになって」とか「ちょっと真剣に転職考えてるんだけど」とピンチに立たされたとき、一緒に仕事をした知人たちから何度も会社や仕事を紹介してもらった。

 よ〜く考えてみれば当然だ。社会は人と人とのつながりで成り立っている。しかし、「社会」とか「組織」とか「会社」……といった名称で呼ばれたとたん  に、社会、組織、会社という人と人のつながりを超えた何者かが存在するかのように錯覚する。くどいが、社会は人と人とのつながりで成り立っている。

人と人とのつながりの中で、いまここでできること

 実は面接だって、人と人とのつながりを結ぶひとつの場に過ぎないのだけれど、今日はその話ではない。つながりの中に生きていることを、改めて思い起こしてみてほしいのだ。

 仕事が面白くないとか、面白い仕事がないとか——例えばこう感じていたとする。取り組み方の問題もある一方で、つながりの問題もそこには含まれている。どういう意味か。仕事が面白くないのも面白い仕事がないのも、面白さを呼び込んでいないからかもしれない。面白さを呼び込むにはどうするか。「私はこんなことを面白く感じる」を発信することだ。

 自分以外の他者が考えていることを知る手段の多くは会話である。話をする中で「へえ、こんなこと考えてるんだ」とわかる。その中に自分と近い何かを感じたら、話がはずみ、膨らみ、何かが生まれるかも、しれない。

 そうなのだ。自分の考え、面白がっていること、興味、関心、感じたこと……をこちらから発信する、積極的に受信する。シンプルだがこれが面白さを呼び込み、つながりを結ぶ原点。こちらから発信しない限り、誰もわかってなどくれない。

 仕事を面白くするにしろ、面白い仕事を探すにしろ、自分を発信することから始めよう。近い人間、感じてくれる人間は、数打つうちに、必ず現れる。「しょせん、組織なんてこんなもの」「世の中なんてこんなもの」と後向きな気分に捕らわれそうなときほど、発信してみてほしい。「これ面白いと思わない?」「やってみたいんだけどなあ」。

 あなたの元気は周りを変える。前向きなつながりの広がりが、あなたの周囲を面白くする。発信した何かは、いつの日か必ず、自分に返ってくるだろう。  


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文/中村 陽子(編集部)
デザイン/東 聖子(編集部)

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