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働く人も雇う側もお互いに満足を得られる提案を
 人事関連業務の基礎知識だけではなく、幅広い知識とプレゼンテーション能力を要する人事コンサルタント。転身後、青野さんはコンサルタントとして実務の強化にあたった。
「現場で必要とされる情報は、人事部での経験があるので、イメージしやすかった。一方薄かったのは営業や経営一般の知識。これはビジネス書やスクール参加などでカバーしました。また仕事で接する顧客が重役・部長クラス。緊張はありましたが、私はこの道のプロなのだと自分に言い聞かせて、堂々と振舞うことにしてきました。はったりもこの仕事には大切かも」

 性格的な思い切りの良さも武器としながら、青野さんは経験を積む。そしてその1年後にはプロジェクトのリーダーであるアソシエイト・コンサルタントへと、未経験者としては比較的早い昇進を果たした。
「人事面接で評価されたのは、具体的なアウトプットを出せる点でした。プレゼン用の資料作りにおいても、上司の指示に対して自分なりの考えや工夫を加え、より顧客に理解を与えられる形で提出することを常に心がけてきました」
 またコンサルタントというと、クライアントの前でプレゼンするといった華やかなイメージが強いが、実際は資料づくりのためにインタビューテープを起こしたり、エクセルに数字入力していくなど、地味で時間のかかる作業も多い。そういう作業を確実にこなせることも評価された。

 「会社で働く限りは、基本は会社の利益のために働くのだということも忘れてはいけないと思う。自分のやるべき仕事が100パーセント自分のスキルアップやキャリアにつながるとは限りませんから。でもそこを敢えてやっていけば、良い結果につながるのではないでしょうか」

 『あとは、なんといっても、体力』照れ笑いをしながら答える青野さんだが、多忙期には徹夜や休日出勤で仕事をし、加えて月に数度の出張もこなすという実情は、並たいていの体力と精神力ではない。そんなハードな生活の中でも、「私生活を満喫することも忘れない」と余裕を感じさせるコメント。実務面での細やかさと精神的なおおらかさ、この一見相反する要素が青野さんのキャリアを支える。

 現在も数プロジェクトを抱え多忙な日々を送る青野さんだが、更なる目標も持っている。
「今は、顧客の抱える問題点を解決するような形のコンサルティングがほとんどですが、今後はより積極的に、提案型のコンサルティング活動をしていきたい。人事制度を変えることは、そこで働く人々が満足感を得るだけでなく、その企業に体力をつけ、結果として企業の業績が向上することにつながると信じています。働く人も雇う側もお互いに満足を得られる人事制度を追求していきたいですね」

 すべての社員が自分の能力を発揮できる制度を作りたいという身近なテーマから出発し、企業そのものを強く変えていく人事コンサルティングへと、よりダイナミックな目標を掲げるようになった青野さん。これからも確実に自分のキャリアを築いていくに違いない。

2001.10.03 Update  
STEP
22歳
▼▼▼ 成城大学文学部卒。インチケープ・ジャパン株式会社入社、人事部に配属
27歳
▼▼▼ 米国大使館人事部に転職


30歳
▼▼▼ ウイリアム・エム・マーサー株式会社にアソシエイトとして転職。プロジェクトメンバーとして、各種人事制度改革プロジェクトに参加
31歳
▼▼▼ アソシエイト・コンサルタントに昇進。現在は、プロジェクトリーダーとして、国内および海外現地法人の人事制度改革プロジェクトに参加

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