転職お役立ち情報|キャリアデザイナー|5年後の自分を見据えて選んだ、ライフワークとしての仕事

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営業から人を育てる仕事へ
 短大を卒業して、澤田さんが最初の就職先に選んだのは証券会社だった。
「とにかく営業の仕事がやりたかったんです。好きなのでしょうね。学生の頃からアルバイトでオフィスコーヒーの飛び込み営業をしていたくらいですから(笑)」
 バブル経済の華やかな時代にもかかわらず、朝早くから夜遅くまで、店頭営業の業務に明け暮れていたという。

「飛び込み営業もしましたし、電話帳を片っ端からかける電話セールスもしました。大変でしたが楽しかったですよ。でも次第に何千万円が一晩で紙くずになってしまう世界が怖くなってしまって」

 仕事に男女差はないものの、成績を上げても給料は大卒の男性社員におよばない。そんなキャリアプランが見えない状況にも不安を感じ、1年8ヶ月勤務した後、退社した。その後大手アパレルメーカー勤務を経て、再び営業の仕事に就いたのは25歳の時だ。知人の紹介で大手生命保険会社に営業として入社。「いい出会いに恵まれた」と振り返る澤田さんは、9年在籍することになる。
「セールスレディとして勤務したのは3年だけでしたね。その後は生保業界の営業職では珍しくいろいろな部署に異動ができ、本当にいい経験をさせていただきました」

 新設コールセンターのスタッフ教育担当を経て、入社4年目には部門の社員150名の教育研修に従事する。これが澤田さんの転機となった。
「教育って面白い仕事だなと思いました。でも実際に現場で壁にぶつかった時には何もしてあげられないので、机上で教えることには限界があると感じるようになったのです」
 現場で教育がしたい。澤田さんの中で新たなビジョンが芽生えた。上司に願い出て再び営業部に異動。研修企画を担当する傍ら、チームリーダーとして部下6名を指導し、チームの営業目標達成に向けマネジメントしていく立場となる。部下の悩みに耳を傾けながら教え育てる毎日に、自分自身も育てられたと語る。
「人に教える難しさ、厳しさ、思いが伝わらないもどかしさは、逆に自分にとってよい経験になりました。人に教えてその人が成長する姿を見る喜びも初めて知りましたね」
 この経験から澤田さんは自分自身の次のステップを考えるようになる。ライフワークを持って充実した40歳を過ごすために、35歳までには方向性を定めたい。そのライフワークとは人を育てる仕事ではないか。そう思った澤田さんは、34歳の時に転職を決意する。
「いい出会い」を与える人になりたい
 今回の転職活動にあたり、澤田さんはその会社の企業体にはこだわらず、仕事内容を重視した。会社側ではなく、社員と同じ目線で教育支援ができるかどうか、その一点を考えたという。どこの企業にもある仕事内容ではなかったが、幅広い求人紹介を行う株式会社グッドウィルキャリアの紹介で、現在の会社と出会うことができた。

「まだ入社したばかりなので、今は悩み相談のお姉さんみたいに、社員1人1人と面接する毎日です。私は人との出会いに恵まれてここまできたので、今度は自分が後輩たちの『いい出会い』になりたいですね」
 そんな理想を胸に秘め、100人の社員と向き合う充実した毎日を過ごしている。


2003.1.29 Reported by Masako Yamada  
STEP
20歳
短大の英文科を卒業後、証券会社に入社。店頭営業を経験する
22歳
大手アパレルメーカーへ転職。販売促進業務に従事
25歳
大手生命保険会社に営業として入社する
28歳
副主任に昇格。社員150人の採用教育などを担当
30歳
営業主任に昇格。営業部門でマネジメント経験を積む
34歳
半年間の充電期間を経て転職活動を行い、株式会社インフォプラントへ入社。人財センターマネージャーとして活躍中

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