転職お役立ち情報|キャリアデザイナー|独立を見据えた“戦略的”転職活動

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自分の方向性を定める重要な転職
 これまでは一貫して“独立”というひとつの目標に向かって、人脈やチャンスを的確に捉えて転職を重ねてきた。しかし今回はこれからの自分の方向性を決める重大な転職と考えて、矢口さんは初めて人材紹介会社を利用する。
 「これまでは知人の紹介やスカウトで転職してきましたが、年齢的なこともあり、今回を最後の転職にしたいという気持ちが非常に強くありました。これまでのキャリアと今後本当にやりたいことを見つめ直し、改めて自分の居所を見つけるためにはプロの力が必要だと考えたのです」

 そこで知り合ったのがリーベルの清野和代氏。転職活動中は、不安感から条件面で妥協や、方向性を見失いそうになったこともあったそうだが、その度に清野氏から的確なアドバイスを受けた。毎週のようにコーチングを重ね、精神的にも支えてもらったことがよい結果を招いたと、矢口さんは振り返る。
 「私はどちらかというと自分の中で考え、結果を出していくタイプ。今回清野さんという相談相手を得て、自分が今後どういう方向に行きたいのか、そのために何を学べばいいのかがより明確になりました。5年後、10年後に自分が、社会がどうなっているのか。その具体的なイメージをつかむためにも、プロの方から意見をいただくというのは、とてもよい選択をしたと思っています」
最終目標を目指して
 転職活動の末、矢口さんが選んだのは、ブロードバンドコンテンツを提供するITメーカー。いま世界中で注目を集めつつあるネットゲームの分野だ。これから発展していく未知数のステージで、心機一転、手腕を奮っている。
「いろいろな業務を経験するうちに、“何か”をしたいという考えが、明確なビジョンとして見えてくるようになりました。将来は、自分自身に商品価値を見いだせるような、自分のスキルが売れる独立の仕方をしたいと考えています」と矢口さんは語る。

 「これからこの業界がどうなっていくのか、自分がそこで何ができるのか。競合も多く、厳しさもあると思いますが、それだけに魅力があるし大きなやりがいも感じています」
 機械工学という専門分野のみに固執せず、常に新しい分野に挑み続ける矢口さん。豊富な経験とスキルは将来の独立に向けて大きな財産となるはずだ。


2002.08.23 Reported by Kazuyo Shimogawara  
STEP
26歳
修士課程修了後、化学系書籍専門出版社に就職。企画、編集業務に携わる
28歳
広告代理店に転職。営業企画部ディレクターとして、科学関連のイベントやセミナー等を手がける
30歳
大手ITコンサルティング会社に転職。営業、マーケティングに携わるが、業務終息のため退社。その後、ソフトウエア販売会社の取締役に就任
31歳
ソフトウエア販売会社の取締役と平行して外資系ITメーカーに入社し、営業・マーケティングを担当。7か月後、出産のため退社。取締役としての業務は引き続き遂行する
33
大手ITメーカーのビジネス&テクノロジープランニング シニアマネージャとして転職し、現在に至る

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