仕事の内容がほぼぴったり一致したからです。「ほぼ」というのは、ただひとつだけ合わない点があった。それは年齢。企業側は30代前半の人を希望していましたが、ここまでキャリアが合う人はいないと推薦状を書き、企業の人事を説得して、面接してもらいました。この辺りがコンサルタントの腕の見せ所じゃないですかね(笑)。
西田さんの第一印象は、「誠実」「真面目」でした。SEなど、チームを組んでひとつの仕事をする職種にはぴったりの性格だと思いましたね。キャリアに加え、人間性も推薦できると。この人間性=ヒューマンスキルがよくないと、どこの企業に行ってもダメだと、ここ最近実感しています。企業も明らかに、テクニカルなスキルよりも人間性を重視する方向になっていると感じます。逆に言えば、経験やスキルが少しくらい劣っていても、人間性がよければ、採用になる可能性が高いんです。企業はさまざまな人間が集まって、一緒に仕事をするところですから。いくら仕事ができても、周りの人間とうまくやっていけそうだと思われなければ、まず採用になりません。
面談では転職動機、今後のキャリアプラン、希望する仕事、会社などをヒアリングしました。その上で今回の案件の詳しい説明をすると気に入ってもらえたので、その場で応募することに決めました。
応募以降はトントン拍子に進みましたが、企業側の西田さんに対する印象もとてもよかったですね。やはり彼の人間性が気に入られたようでした。
年収は当初の希望額とかなりの開きがあったので、人事と交渉して少し上げてもらいました。西田さんも納得してくれたのでよかったと思います。
西田さんのよかったところは、経過報告をマメにしてくれたこと。面談に来た際に、同時進行しているほかの案件のことでも相談に乗るからと伝えたところ、逐一報告、本音で相談してくれました。こちらとしてもそれに応えなきゃと思いますし、的確なフォロー、アドバイスができますし、企業側とは交渉もできますからね。この仕事は転職者、企業との信頼関係の上に成り立っていますから。
ちょうど試用期間の3カ月が過ぎたところですが、先日転職先の上司から「西田さんは真面目で仕事も確実にこなしている。今後に期待できる」との感想をいただきました。西田さんも、企業側も、そして私もうれしい。今回はみんながハッピーになれる転職になったと思います。
今年になって弊社に寄せられる求人はかなり増加しています。市場は買い手から売り手に確実に移行しているといって間違いないでしょうね。中でも特にニーズが高いのが営業職。業界ではやはりITですね。エンジニアではJAVA系のエンジニアが引く手あまたです。
ただ、企業も人手不足とはいいつつも、だれでもOKというわけではありません。やはり「デキる人」にニーズは集中しています。なかなか思うような人に巡り会えず、もう何カ月も求人募集をかけている企業もありますからね。今、売り手市場だからといって、安易に転職を考えず、自分に何ができるのか、何をしたいのか、しっかり考えた上で動いたほうがいいと思います。まずは、我々人材バンクのコンサルタントに相談してみるのも有効な手だと思いますよ。
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