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エキスパートコラム

基礎から解説!転職現場のサクセスヒント森島 典裕
日々転職マーケットに対峙する専門家が、転職活動アドバイスや考え方のヒントを、基礎から解説。 「キャリアは、自分から切り開く努力をすることが大切!」 と考える現役キャリアコンサルタントの筆者が、転職現場のサクセスヒントを紹介します。
森島 典裕

第11回 転職活動における“行動力”と“トラブル”の関係とは?

 以前、「転職活動には常に喜怒哀楽がつきまとう」という話をしました。今回は、その中でも、“怒”と“哀”、つまり転職活動における“トラブル”に関する話をしたいと思います。
 当たり前のことですが、転職活動においてケアレス・ミスは絶対に防がなければなりません。しかしながら、しっかりとした計画を立てていたとしても、大なり小なりのトラブルは必ず発生してしまいます。

 例えば、履歴書や職務経歴書の書き直しについても、書類選考不合格が続くといったトラブルがあるからこそ、何度も何度も (頭を悩ませながら) 書き直すはめになるのですし、ある企業人事部からの不意の面接変更によって生じる他企業面接に関するリスケジューリング (再設定) 等々も、ある意味ではトラブルといってもよいでしょう。

 上記のようなことが多々あると、「なぜ計画通りに物事が進まないのか」 とイライラしながら自問自答したり、「もう転職活動を止めてしまおうかな」 と嫌気が差したりすることも往々にしてあります。最悪の場合には、まるでボタンの掛け違いのように、やることなすことが全て裏目に出てしまうことだって転職活動には起こります。
 こういった場合、大抵は 「運が無い」 とか 「能力が無い」 といった結論に陥りがちですが、本当にそうなのでしょうか。
 
  実は、こういった状態の時こそ自分自身を誉めてあげるべきなのです。なぜならば、行動力とトラブルの数は常に正比例するからです。数多くの企業に対して積極的に履歴書と職務経歴書を送付したからこそ、自分自身の履歴書と職務経歴書の良さと悪さを知ることができる契機になるわけです。

 もしも、これが1社程度の企業にしかアプローチしていない状況としたら、おそらく自分自身の履歴書や職務経歴書の中身について、あれこれ悩んだりはしないでしょう。面接選考にしても、数多くの面接を受けていくからこそ、その過程においてスケジューリングの修正や立て直しが生じてくるわけです。他の人よりも行動力があれば、それだけトラブルに巻き込まれる確率は上がります。これは、家にじっとしているよりも、外にいる時のほうがトラブルに出会う確率が高くなるのと一緒の考え方です。

 外に目を向けた攻めの転職活動をする場合、それだけ視野に入れるべき行動半径は広がりますし、取るべき戦略 (What to Do)・戦術 (How to Do) も多岐にわたります。その結果、自ずと頭をフル回転させながら取るべき方向について取捨選択をしなければならないことになるはずです。この過程において、絶対にトラブルは生じてきますし、積極的に行動すればするほど、トラブルの数は多くなります。ですから、トラブルが多くなってきたなと思ったら、「自分は一生懸命努力しているのだな」 と自分自身を誉めてあげましょう。

 トラブルに強い人間とは、トラブルを未然に防ぐことのできる人間のみを指すのではありません。本当にトラブルに強い人間とは、数あるトラブルをいくつも乗り越えてきた人間のことなのです。是非、トラブルに強い人間になりましょう。

森島典裕 (もりしま みちひろ)

総合商社にて約30年間、人事・広報を中心に、管理系全般の業務を経験。その後、専門学校の非常勤講師を続けながら、カウンセリングの研鑽を積む。現在、株式会社パソナキャレントにて、その幅広い経験を活かし、キャリアコンサルサントとして活躍中。【資格:厚生労働省能力評価試験指定キャリアコンサルタント、教育カウンセラー】
2004.08.05 update 戻る

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