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新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。
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1年を振り返って—エキスパートが守り通した“3つのこと” |
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今から1年前の2001年7月27日、僕は「ビジネスマンFA宣言」の連載を開始しました。そして今、1年間が過ぎました。1年間毎週毎週、感じたこと、思ったことをずっと書き続けてきました。
今、49回分を振り返るとすごく懐かしい思いになります。これまで4年間のビジネスマン生活もそうでしたが、特にこの1年も波乱万丈の1年でした。
連載を開始しすぐに、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し、僕はコンサルティングファームのオーナー経営者になりました。自分自身、こんなに早くオーナー経営者になるとは思わなかったし、正直、経営者としての自分の役割を手探りの状態で理解し、キャッチアップしていくという試行錯誤の状態が続きました。
自分の事業を拡大するために、投資家と話をするようになりました。最初は、投資家に対し何をアピールすればよいのか、イマイチ見えない状態でしたが、投資家と腹を割って議論に議論を重ね、だんだん彼らの期待するところが見えてきました。
そして、年末には生まれて初めて自伝を出し、2002年の年明けには『ユビキタス革命』というビジネス本を日経BP社から出版しました。本を出版することがどれだけ大変なものなのか痛感しましたし、年末は2冊同時に執筆していましたので、その苦労は倍増でした。
2002年に入ってからは、講演をする機会が増え、様々な方とお知り合いになる機会が増えました。僕は、自分のビジネス経験、コンサルティング経験で培ってきた「想い」を皆さんに少しでも分かっていただきたいと思い、講演をしてきました。幸いにどの講演でも聴衆の方からご好評を頂き、講演の機会はさらに広がっています。
僕が責任を持つプロジェクトも増え、現在も3つのプロジェクトを同時に進めています。時間がいくらあっても足りない状態ですが、それぞれのプロジェクトでクライアントと真剣に対峙し、クライアントのビジネスを一緒に進めていくのは本当にエキサイティングです。
この1年間僕が守り通してきたのは、
1. |
やると決めたことは、必ずやり遂げる。絶対に逃げない
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2. |
常に相手が僕に期待すること以上の結果を出し続ける
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3. |
できる限り自分に厳しく、みんなに優しくする ことです。
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この連載もそうだし、本の出版もそうですが、締め切りが毎週毎週迫ってきます。しかし、それから逃げることなく僕は、必ず原稿を書き続けてきました。1年間、毎週毎週原稿を書き続けたということは、僕にとって小さな「誇り」です。
そして、連載でも、講演でも、プロジェクトでも常に相手が期待する以上の結果を出し続けようと努力し、認められてきました。この結果を出し続けたということも、僕にとって小さな「誇り」です。
組織のリーダーとして組織をまとめるために、自分が苦しくてもしんどくても、みんなには優しく接する必要があります。時に守り通せなくなりそうになり困っているところでもありますが、この点はこれから1年の課題です。
今、この1年を振り返り、大変なこともありましたがとっても楽しい1年間でした。また1年後、こうやって総括できるようこれからも頑張りますので、皆様今後とも宜しくお願い致します。
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ymakita@kairios.co.jp |
牧田 幸裕(まきたゆきひろ) |
1970年
京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
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2002.07.23 update |
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