転職お役立ち情報|牧田幸裕のビジネスマンFA宣言|できるビジネスマンとできないビジネスマンの違い

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牧田幸裕のビジネスマンFA宣言

新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。  
「できるビジネスマン」と「できないビジネスマン」の違い
 この連載は、転職を考えている方のみならず、僕のクライアント企業の方もよく読んでくださっています。そして、この連載のメッセージに共感くださり、これまでのビジネスコンサルティングの依頼から、社員のビジネス研修やセミナーの依頼を数多く受けるようになりました。

 ここ数ヶ月、そのような研修やセミナーを様々な企業で行ってきて、「できるビジネスマン」と「できないビジネスマン」の違いが次第に分かってきました。
 まず「できないビジネスマン」の最大の特徴は、
1. エクスキューズ(言い訳)がまず頭に浮かぶ人
2. 現状維持にこだわり(満足し?)、目線を高くもてない人
3. その結果、スキルが向上せず不満ばかり口にする人
です。

 僕は、研修の中で様々な問題を出し、解決の方法を観察します。「できないビジネスマン」は問題を解決することを考えるのではなく、解決できない理由=言い訳を一生懸命考え出します。

 このように問題解決を図らない原因を、数多くのケースで観察したのですが、一様に現状に満足しており、改善の意思がなく、クレームを受けてもその場しのぎの受け答えで対処する人ばかりでした。その結果、問題解決能力は向上せず、極めて低いビジネススキルで仕事に対処しなければなりません。すると、上司や周囲からクレームが入り、現状に不満を持ちます。しかし、改善の意思が無いためにこの悲惨な状態は打開されません。

 一方、「できるビジネスマン」の特徴は、
1. 正しい答えを出せるかどうかは別として、問題解決のために必死に考える力を持つ人
2. 現状に満足せず、常に改善を意識し目線を高く持つ人
3. その結果、スキル向上を常に図るため不満を口にすることはない人
です。

 僕は、研修の中で様々な問題を出しますが、問題に対して正しい答えを出すことが研修の目的ではありません。難しい問題に対し、なんとか解決の糸口を見つけようとして頭を使い考える力を身につけることが研修の目的です。

 僕は、次から次へと難しい質問をしていきますが、「できるビジネスマン」は決してエクスキューズに逃げることなく、現状の改善を徹底的に考え続けます。その結果、現状に対して不満を口にする暇などなく、問題を解決し続けることで、自分のスキルを飛躍的に向上させていきます。

 クライアント企業の人事の方に、僕は相談しました。「研修の結果をご覧になればご承知の通り、いろんなタイプのビジネスマンがいて、今の状態は玉石混合ですね。できるビジネスマンをさらにブラッシュアップすることもできますし、モチベーションの低いビジネスマンに対しなんとかモチベーションを高めていく方策もあります。どちらをお選びになります?」

 答えは非常にストレートで単純明快でした。
「当然前者だ。今後弊社は、自らモチベートする人材しか必要としない。向上心のある人材だけを徹底的に鍛え上げてくれ。残りの人材は内部で処理する」

 日本企業にも、欧米型実力主義システムが着実に浸透してきていることをしっかりと認識させられました。
ymakita@kairios.co.jp
牧田 幸裕(まきたゆきひろ)
1970年 京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
2002.10.21 update 戻る

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