転職お役立ち情報|牧田幸裕のビジネスマンFA宣言|優秀なビジネスマンはなぜ目標管理に長けるか

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牧田幸裕のビジネスマンFA宣言

新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。  
優秀なビジネスマンはなぜ目標管理に長けるか
 先日、外資系企業向け不動産管理会社のオフィスマネージャーの女性と食事をする機会がありました。僕はバーボンと並んでワインが好きなのですが、今回は銀座の素敵なワインバーでいろいろなお話をしました。

 そこで僕は非常に感銘を受けたことがあります。将来の夢の話をしていたのですが、彼女の夢は、「数年以内にオフィスマネージャーから複数のオフィスをマネジするようになり、カントリーマネージャーになる」ことでした。そして、その夢を実現するための戦略・アクションプランが明確に頭の中に整理されていたのです。
 連載の第20回で「逆算式のキャリアプランニング」のお話をしましたが、優秀なビジネスマンは、このように目標管理をセルフマネジできることを、再認識しました。 「夢」を語ることは簡単です。僕は、小学生の頃に文集で将来の夢を「総理大臣になること」と書き、高校生の頃は「BIGになって、大きなことをしてやる」と実質何も語っていないような夢を持っていました。「夢」だけなら、いくらでも自由に勝手に語ることができます。
 問題は、その「夢」をいかに実現するかです。「夢」を語るだけでは、その「夢」は実現しません。「夢」=目標に近づくために、
1. 課題は全部でいくつあるのか認識すること
2. それぞれの課題を分析し、解決の優先順位を確定すること
3. 解決のためのアクションプランをたて、実行し、結果を分析すること
が必要です。

 この思考方法は、実はコンサルティング・プロジェクト・マネジメントと同様です。プロジェクトでは目標が定義され、その目標を達成するために様々な課題を抽出し、それぞれの課題に対し解決を図っていきます。優秀なビジネスマンは、自分の夢に対する目標管理同様、プロジェクトも上手に管理します。

 僕は、「夢」を持つことは自由だと思います。大学時代、友人と将来の夢を語り合ったときも、現在、部下から将来の目標を語られたときも一度もそれを否定したことはありません。「夢」は個人個人の自由だし、達成するかしないかはその人個人の問題であり、他人に否定できるものではないと思うからです。かつて学校の先生や上司から頭ごなしに「そんなの無理だろう。もっと地に足つけた考えを持て」などと言われたことがありますが、僕は夢を否定するのは大嫌いですし、されるのも大嫌いです。

 ただ「夢」を持つのは自由ですが、口だけでアクションを起こさず、その夢に近づこうとしない奴は嫌いです。根拠のない自信を持っていても、社会的には無価値だからです。

 現在、僕はコンサルティング・ファームのパートナー(共同経営者)として弊社のコンサルティングサービスの事業開発に日々駆け回っています。その一方で、クライアントから依頼されたコンサルティング・プロジェクトをマネージャーとして複数管理しています。さらに、事業経営者として投資家の方々と資本政策の検討も行います。このように日々の業務に追われていると、目先のタスクをマネジすることに手が一杯で、先を見通せなくなり目線が低くなる恐れがあります。

 そういう意味で、男性・女性を問わず、様々な業界の志を高く持った方々と食事をする機会は本当に大切です。そこで、自分の考えが正しいことを再認識でき、また間違っていることを修正もできるわけです。僕はどんなに忙しくても、GC(合コン)同様、このような食事の機会を積極的に確保するようにしています。
ymakita@kairios.co.jp
牧田 幸裕(まきたゆきひろ)
1970年 京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
2002.07.05 update 戻る

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