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牧田幸裕のビジネスマンFA宣言

新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。  
“結果を出す” ビジネスマンへの条件
 今、人材市場で求めら得る人材は結果を出す人材です。クライアントや上司の求めるアウトプットをきちんと出し、ディールをきちんと纏め上げ、結果を出す人材です。
 「やる気がある」とか「ポテンシャル」「頑張ります」などはビジネスの世界ではどうでもよいことで、市場からは相手にされません。無価値です。鼻クソです。

 では、結果を出すために何をすればよいのでしょう。それは、徹底的にこれ以上できないくらいの準備をすることです。
 僕自身経験してきたことなのですが、大学受験でも「まだ準備できたのに」と思いながら受けた東大受験には失敗し、「これ以上準備なんかできない。これで落ちればそれはそれで本望だ」と思って受けた京大受験、京大大学院受験はそれぞれ成功しました。

 ビジネスの世界でも同様です。プロジェクトの提案でコンペになったとき、中途半端な準備でプレゼンを迎えた場合、クライアントから突っ込まれ、その場しのぎの答えをし、更に窮地へ追い込まれ、最終的には選考から漏れる場合が非常に多いです。

 一方、徹夜に徹夜を重ね、リサーチを十分にし、クライアントとも話し合い、これ以上できないという準備をしたプレゼンで、僕は未だかつて失敗したことがありません。提案は必ずクライアントに受注され、結果を出し続けています。それが、コンサルティング市場で僕が評価され、この4年間でポジションを上げていった理由だと思います。

 しかし、そうはいえども100戦100勝ではありません。苦い敗退も幾度と無く経験しています。
 実は先週、やってしまいました。クライアント企業の社長からも僕のキャリアを認めていただき、親身になってお話を聞いていただける関係になっていたにもかかわらず、勝てるプレゼンを落としてしまったのです。

 そのプロジェクトは、ECサイトのリニューアルで、eCRM戦略を絡め提案するものでした。しかし、実際にはシステムよりの案件であり、僕の得意とする戦略プロパーではなかったため、パートナー企業との共同提案という形にしました。パートナー企業も徹夜に徹夜を重ね、本当によく頑張ってくれたのですが、如何せんコンサルタントとしてのプレゼンスキルに問題がありました。

 その点を僕が早めに察知し、プレゼンの訓練をしておけばよかったのですが、僕の判断が甘かったために、当日の提案は内容は良いものの、クライアントに対し魅力的で訴求するプレゼンができず、また時間オーバーになってしまいました。プレゼンが終わりクライアントと別れた瞬間に訪れたのは苦い悔しい気持ちだけでした。ただ、パートナー企業は本当に良く頑張ってくれたので、心底感謝の気持ちを述べました。問題は僕のリスク管理能力です。

 大学受験は後悔して来年また受けなおせばよいですが、ビジネスの世界には「また」はありません。
 自分自身に悔しくて悔しくてたまりませんでした。

 冒頭、『「やる気がある」とか「ポテンシャル」「頑張ります」などはビジネスの世界ではどうでもよいことで、市場からは相手にされません。無価値です。鼻クソです。』と述べました。今の僕自身に対するメッセージです。
ymakita@kairios.co.jp
牧田 幸裕(まきたゆきひろ)
1970年 京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
2002.04.12 update 戻る

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