転職お役立ち情報|牧田幸裕のビジネスマンFA宣言|エキスパートのオリジナル・ストレス解消法

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牧田幸裕のビジネスマンFA宣言

新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。  
エキスパートのストレス解消術
 皆さんから頂くメールの中で、「牧田さんは常にアグレッシブで、仕事が大好きなんでしょうね。仕事でストレスを感じることなどないのではないですか」といった質問がありました。結論から申し上げると、「いえいえ、そんなことはありません。仕事上でストレスを感じることは多々あります」ということです。ただ、ちゃんと僕オリジナルのストレス解消法もあります。

 先日、あるクライアントの報告会でショックなことがありました。物流システム改革プロジェクトの最終報告で、前以て取締役以下プロジェクトメンバーに対し、何度もこの方向性でよいかという打ち合わせをしていました。そして、皆さんから「素晴らしい報告だ。よく頑張ってくれました」というお褒めの言葉を頂き、プロジェクトに対する充実感と自信を持ちながら、社長と専務の出席する最終報告へ臨みました。

 ところが最終報告の中で、専務が「この問題点は今回は不要で議論の必要はない。なんで、こんな問題を提案するんだ?」と、質問をしました。すると、取締役以下プロジェクトメンバーが「そうだ、そうだ!何なんだ、この報告書は! 全然役に立たないじゃないか!」と言って、顔を真っ赤にして怒鳴り始めました。

 日本企業の中には、こういうオヤジがたくさんいます。よく言えば「機を見るに敏」、悪く言えば「ポリシーなどまったく無く、上の顔色を窺うだけ」のジャパニーズ・サラリーマンです。
 僕は心の中で「おいおい、あんた達、さっきまで絶賛してたじゃねーかよー。いい加減にしろよ」と思いながらも、笑顔で問題提起の必要性、解決による事業上の効果などを説明しました。すると、専務から「言われてみればそれもそうだな。よし、このプロジェクトを今後も続けてくれ給え」と言われました。先のプロジェクトメンバーは、「そうですねー。是非進めましょう」と言い出します。

 だんだん報告しているのが馬鹿らしくなってきます。こういう日は夕方になるとどっと疲れがきます。そこで僕はオリジナルのストレス解消を行います。
 僕は本が大好きで、本屋に行ったら5時間でも10時間でもうろうろ本探しをできます。この日も、本屋へ行き10万円分くらいの本を買い込み、腕が千切れそうになりながら銀座のバーに行きました。普段はビジネス書を浴びるように読んでいますが、こういう日は、趣味のガーデニングや、旅行記、美味しいレストランの本などを、大好きなバーボンを飲みながらのんびり読みます。

 ビジネスを行っていると、様々な理不尽なことがあります。正論が正論として通らないことも多々あります。僕はそんなシステムが嫌で、外資系企業を選んだわけですが、クライアントの大半が日本企業である以上、やはりそのような問題には必ず直面します。
 悔しい思いも何度と無くしてきましたが、それは僕がまだ力不足だからです。僕のクライアントに対する、市場に対する影響力が足りないからです。

 少なくとも自分が経営しているカイリオスジャパンは、正論が正論として通用する組織にしていきたいと考えています。

 こういう話をマッキンゼーの仲間にしたら、「うんうん、その気持ち俺もわかる。その通り。でも、お前、銀座のバーじゃなくて銀座のクラブ行っておねえちゃんに金使って豪遊しているんじゃないのか」と言われました。なんでこういう変なイメージを持たれやすいんだろう。
ymakita@kairios.co.jp
牧田 幸裕(まきたゆきひろ)
1970年 京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
2002.03.22 update 戻る

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