転職お役立ち情報|牧田幸裕のビジネスマンFA宣言|激動の2001年を振り返って

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牧田幸裕のビジネスマンFA宣言

新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。  
激動の2001年を振り返って
 今回で今年の連載は終了です。今年の7月27日から毎週連載をしてきたわけですが、いかがでしたでしょうか。この5ヶ月間に、アメリカでは同時多発テロが起こり、日本では大手電機が軒並み大型リストラを発表し、失業率は5.5%を超えるという厳しい状況が続きました。一方、僕個人はICGから組織と事業を承継し、コンサルティング会社を共同創業しました。本当に変化の激しい5ヶ月だったと思います。

 さて、そんな中、僕の趣味が一つ増えました。ゴルフです。と言っても12月から始めたばかりなので、まだまだペーペーなのですが、この趣味のために僕の生活は次第に変わってきています。

1. 車通勤を自転車通勤に変えました。これまで、車でオフィスに来ていたのですが、足腰を鍛えるためマウンテンバイクを購入し、自転車の通勤に変えました。片道40分から50分ほどかかりますが、実際には車で通勤する時間とそれほど変りがありません。改めて東京都心の道路事情の悪さを認識します。一方、最近寒い東京の中でも、ひとり身体から湯気を出して走るのは気持ちが良いです。
2. クライアントの方々とお話できる接点が増えました。戦略コンサルタントが会うクライアントは大概大手企業の取締役クラスの方で、大体50歳過ぎです。そのような方に対して、「最近合コン調子どうですか」とか、「クリスマスはどうだったんです?」などと同じ年代の話ができるはずもなく、普段は差し障りのない話をしていました。ところが、ゴルフの話になると皆さん「独自の理論と熱い思い」をお持ちで、話が弾みます。これは大きな効用のひとつです。
3. 1でもお話しましたが、体力づくりと健康に気を使うようになりました。毎朝起きると、ルーフバルコニーに出て、柔軟体操をし、その後スイングの練習をします。毎朝200回振るのですが、結構良い運動になります。

 さらに、先日ゴルフクラブを買いました。もっとも、初心者なのでそう上等なものはいりません。かといって、長期的視野に立てば、役に立たないクラブも買いたくありません。しかし、僕には審美眼が一切無く、値段以外何が良いクラブで、何が悪いクラブなのか一切分かりません。

 そこで、中古クラブを買おうと考えていたゴルフ暦15年の方と一緒にゴルフショップに行きました。沢山のクラブが並んでいます。その方は、どんどん品定めをして沢山の中古クラブの中から、コストパフォーマンスの点で満足できるものを選んでいきます。いくつか候補をあげるのを僕は後ろから眺め、最後僕の視点で、一番コストパフォーマンスがよさそうだと判断できるものを横取りしました。彼は、「ひどいよ!」と怒っていましたが、彼の審美眼をまんまと利用させてもらいました。(その後ラーメンをおごり、お返ししましたが)

 このように、自分自身が市場または製品に対する審美眼がない場合、その道のプロをエージェント(代理人)として利用することは、迅速かつ合理的な意思決定を行ううえで非常に役に立ちます。

 経営コンサルタントの活用の仕方もまったく同様で、市場の潮流や経営戦略に長けており、審美眼を有するコンサルタントを経営者はエージェントとして利用すればよいわけです。ただ、今回の僕の最終意思決定と同じで、いくつかの選択肢の絞り込みまではさせても最後は自分自身で意思決定をすることが重要です。 

 来年も皆さんどうぞ宜しくお願い致します。2002年が皆様に取りまして良い年であるよう祈念致します。
ymakita@kairios.co.jp
牧田 幸裕(まきたゆきひろ)
1970年 京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
2001.12.28 update 戻る

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