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牧田幸裕のビジネスマンFA宣言

新世紀、転職も自分が企業を指名する“フリーエージェント”の時代に突入した。若くしてコンサルティング会社の副社長に就いた著者が、自身の経験をもとにキャリアの切り開き方、【自分ブランド】の極め方を熱く伝授する。  
「将来→現在」 逆算で考えるキャリアプランニング
 最近新聞を賑わせている記事は、ほとんどが大企業の経営悪化の話やリストラ断行の話です。そのような状況で多い質問が、「僕が自分の中期的・長期的なキャリアプランをどう考えるのか」という質問です。

 これは今月下旬に発売される僕の自伝※ の中でもお答えしていることなのですが、僕は明確に自分のキャリアプランニングをしています。ここで注意しなければならないのは、現在から将来をプランニングするのと同時に、将来から現在を逆算して、キャリアプランニングをすることです。そして、将来を見据えた上で、では、現在何をしなければならないのか緻密に計算することです。

 僕の長期的なキャリアプランのゴール(目標)は、エコノミカル・インディペンデンス(経済的自立)を達成することです。経済的自立とは、お金に自分が左右されることなく自由に生きられる状態を言います。お金に自分が左右されなければ、自分の属している組織が仮に倒産しようとも路頭に迷うことはありません。また、組織を離れるリスクを取ることも出来るわけで、組織と対等に意見交換し、自分の意見を自由に主張できる環境が出来ます。
お金に自分が左右されなくなる状況を作り出すためには、二つの方向性があります。

 まずひとつは、「お金なんか要らない」と言って、その日暮らしをすることです。個人的には、山谷や西成で日雇いの仕事をして暮らすというのも一種の憧れではありますが(ハイプレッシャーの中で毎日暮らしていると、全てを投げ出して一人で生きたくなることもあります)、自分の会社を持っている以上そう無責任なことも出来ません。
 もうひとつは、「金勘定に執着する必要がない」くらい資産を形成することです。会社に対しても責任を持つ立場にあり、今は独身ですが、将来家族を持てば、彼らに対しても責任が発生する以上、僕はこちらの方向性を選択します。

 では、その目標を達成するために、何をしなければならないのか。僕は親が資産家でもなく、投機に才能があるわけでもありません。したがって、僕の出来る資産形成の道は、会社を何社か創業し、または有望な会社に投資し、なんらかの形でエグジットすることでキャピタルゲインを得る方法が妥当だと考えます。この状態を40歳から始めたいと考えています。

 そのためには、自分自身が経営のプロになることが必要です。経営のプロになるために、僕は「社長業」を自分の職業にしようと考えています。外資系企業の雇われ社長でも、国内企業の雇われ社長でもオーナー社長でも構いません。およそ経営のプロとして、様々な企業で「社長」を仕事とし次のステップへの修行をしたいと考えています。この状態を35歳から始めたいと考えています。

 そして、「社長業」を仕事にするために、まず、35歳までは(残り3年強)、少なくともコンサルティングファームのCEOができるよう副社長のポジションで多くを学びたいと考え、現在日々修行しているわけです。

 今回逆算方法で、僕の中期的・長期的キャリアプランをお話してきましたが、いかがだったでしょうか。不確実性の高い環境において、組織も個人も将来の目標(自分の夢)を見失いがちです。しかし、目先だけを見る組織や個人が勝ち組になるとは思えません。不確実性の高い世の中だからこそ、僕は目標(自分の夢)を見失わないようにしていますし、また、目標を達成するために緻密な緻密な計算をする必要があると考えています。


※ 『カリスマビジネスマンのスピード躍進術』 牧田幸裕著   「melma! on-demand Books 」(メルマ!オンデマンドブックス)
ymakita@kairios.co.jp
牧田 幸裕(まきたゆきひろ)
1970年 京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学大学院経済学研究科修了。大学講師を経て、1998年7月アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループに入社。2000年8月、サイエント株式会社マーケティング・ディレクターに就任。日本人最年少のディレクターとして、日本法人立上げに携わる。2001年5月より、ICGコンサルティング副社長。2001年10月、ICGコンサルティングの事業と組織を継承し独立、カイリオスジャパン株式会社取締役副社長に就任。共同創業者。戦略グループ最高責任者。
2001.12.07 update 戻る

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