僕は、1998年の7月に長い長い学生生活を終え、社会人になりました。今 ちょうど、それから3年の月日が過ぎ、社会人として4年目を迎えました。その間に、一介の戦略コンサルタントから、コンサルティング会社の副社長として事業経営するポジションまで一気に駆け上がってきました。
この4年間で、僕は合計10社以上のヘッドハンティング会社からお話をいただき、8社以上のクライアントから副社長またはCOOのポジションでオファーを頂きました。
なぜ僕のような若造に、ヘッドハンティング会社は話を持ってくるのでしょう。なぜ僕のような若造に、クライアント企業は経営陣としてのオファーを出してくるのでしょう。
今回このような場を提供していただいたことを良いチャンスとし、冷静にこれまでの僕のキャリア形成を分析し今後の僕のキャリアプランとあわせてお話していきたいと思います。
まず、僕自身のビジネスに対する考え方をお話します。僕は、自分自身をプロフェッショナルだと思っています。プロフェッショナルとは、どんな状況でも生きていける人間を言います。組織が死のうと、自分自身の力で路を切り開いていくことができる、誰かに頼るのではなく、自分自身の頭と腕で自分の路を切り開いていくことのできる人間、それがプロフェッショナルです。言い換えれば、組織のブランドでビジネスをするのではなく、自分自身のブランドでビジネスのできる人間です。
僕は、自分の属する組織が経営不振で倒産の危機に直面しようと、なんら心配しません。すぐに10社以上のヘッドハンティング会社が僕を呼んでくれるからです。それは、この3年間、僕が組織のブランドに頼らず(うまく利用はした)、自分自身のブランドを磨き、ビジネスシーンに臨んできたからです。
最近、最大手商社の仲間と飲む機会があり、彼らの姿を見て呆然としたことがあります。僕は、今31歳で、ちょうど商社の同年代の仲間たちは第一次選抜をかけられている世代です。SPA世代とも言えるでしょう。驚いたのは彼らが、将来に対し非常にナーバスになり、かつ、怯えていたことです。彼らは、ある専門分野には非常に詳しいのですが、世の中全体のビジネスが見えていませんでした。また、組織のブランドに頼ってビジネスをしてきたために、自分のブランドでどこまでビジネスをできるのか、全く自信が持てていません。組織の悪口を言うので、「そんな組織はとっとと出てしまえ」と言っても、「外に出ると自分のブランドでは仕事ができない。怖い」と言います。これでは、サラリーマンとして一生、組織の中で与えられた仕事をやっていくしかありません。
そういう意味で、プロフェッショナルとは、自分自身のブランドでビジネスをできる人を言うと考えます。
では、自分自身のブランドはどのように形成したらよいのでしょうか。その辺のお話を次回はしていきたいと思います。