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「どうやって書けばいいのか
分からない」
「書類選考で落とされる理由がわからない」――。
職務経歴書で悩んでいる人、大集合!

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・

第2回のお悩み 転職歴の多さがネックに… 経理事務/30歳男性編
今回の相談者   今回の所長
田中祐一さん(仮名)

大阪府在住。3社で経理、1社で営業事務を経験。現在転職活動中の30歳。退職後半年で40社以上に応募するも未だ内定なし。職務経歴書の書き方が悪いのか、希望する業種・職種が間違っているのか、悩み中。

 
所長K.Tさん

キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

     
 
プロフィール
お悩みポイント
その1   短期で辞めた会社が2社あるのだが、人事にマイナス印象を与えない書き方は?
その2   自分の強みをどうアピールしていいのかわからない
その3   効果的な書き方、見せ方がわからない
その4   最近自信がなくなって、将来がとても不安
before 田中さんの職務経歴書
職務経歴書
↑クリックで拡大します
 
NGポイント NG1 職務経歴書は時系列でなくてもよい。経験した職種ごとに分けて書いた方が分かりやすい。特に未経験職種の場合、志望動機、セールスポイントをアピールしたいので、それらを2枚目に書く NG2 職務内容だけでなくエピソードや心がけていたことも具体的に書く NG3 同じ職種、職務内容はまとめて書く。秘書業務は応募先企業にアピールしたい部分なので、より具体的に。営業事務は短期間なので簡略化。 NG4 PCスキルは2枚目の自己アピール書に移動
 
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書はこちら
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書
職務経歴書
K.T所長 K.T所長 田中さん 田中さん
 
商品は自分 営業マンも自分 武器は職務経歴書
K.T所長 職務経歴書そのものの書き方は、決して悪くはありませんよ。
田中さん 本当ですか? でもなぜなかなか書類審査に通らないのでしょう?
K.T所長 まずは見た目の問題ですね。基本的には悪くありませんが、まだまだアピール度が弱いです。職務経歴書は経験してきたことをただ文章でだらだら書けばいいというものではありません。文字の書体、大きさ、レイアウトなど、人事担当者に「おや? おもしろそうだな」と思わせるための工夫が必要なのです。
田中さん なるほど。まずは相手に興味をもってもらうところから始めないといけないんですね。
K.T所長 前回も言いましたが、職務経歴書は自分を売り込む「企画書」または「パンフレット」なのです。まずは自分を商品だと思ってください。そしてその自分という商品を売り込む営業マンも自分自身で、相手に買ってもらうためのツール(企画書、パンフレット)が職務経歴書なんです。営業マンは、自社の商品を売り込むための企画書やパンフレット作成に命をかけます。それと同じです。
田中さん 私もほんの少しですが、営業事務の経験があったので、それはよく分かります。しかし、どういう風に作ればいいのか、分からないんです。
K.T所長 では具体的なアドバイスに入りましょう。
自分の強みを効果的にアピールしよう
K.T所長 まず、田中さんが作った職務経歴書は中途半端に2枚に分かれていますが、これを1枚にまとめます。
田中さん なるほど。そうすればすっきりまとまりますね。
K.T所長 田中さんのキャリアはほとんど経理事務一本なので会社ごとに書くのではなく、「職務内容」、「成果」、「得意なこと」に分けて書いたほうが効果的だと思います。一方、履歴書には1カ月勤務の企業も含めてきちんと記入するのですが、転職回数の多さをプラス材料として転換するためには、退職理由をあくまで前向きに1社ずつ違う言葉で書く必要があります。すべて「一身上の都合」では駄目ですね。

職務内容の中身に関しては「売り」の部分のアピールの仕方が弱いので、まずは「自分の売りは何か?」という点にフォーカスします。その後強みを抽出して、それをアピールしていきましょう。

田中さん 私の強み・・・・・・。でも自分で考えても売りになるような強みってなかなかないような気がするんですが・・・・・・。
K.T所長 決してそんなことはありませんよ。田中さんの強みは経理事務の経験とPCスキルですね。特にPCスキルの方は、1社目でシステム導入に関わったり、社内外の文書作成業務を任されたりしてますよね。また、マイクロソフトのOfficeが一通り使えて、ソフトを使ってオリジナルの書式フォーマットを作れますよね。これらは十分強みとなります。これらを全面に押し出してもっとアピールしましょう。職務経歴書作成も、このスキルを使ってパワーポイントなどで企画書風作ってみるのもいいかもしれませんね。
田中さん なるほど。
K.T所長 また、自己アピール面でいえば、コストダウンと事実に基づいて判断・行動できることは事務、特に経理マンに求められる適性なので、ここももっとアピールした方がいいですね。
田中さん 最近不採用続きで自信がなくなっていたので、そう言ってもらえると元気がわいてくるようです。
K.T所長 転職活動で一番マズいのが自信をなくすことなんです。よしんば書類審査を突破したとしても、自信がないと見られた人は面接でまず落とされます。考えてみてください。もしあなたが採用担当者だったとしたら、覇気がなく自信がないような人を採用しようと思いますか?
田中さん 確かに思いませんね。やはりやる気と元気に満ちた人を採用するでしょう。
K.T所長 そうでしょう。今の田中さんは自信を失う→面接でも覇気がない→不採用→自信を失うという悪循環に陥っているように感じます。その悪いスパイラルをどこかで断ち切らなくてはなりません。
田中さん そうですね。今日で断ち切ろうと思います。
K.T所長 50社受けて不採用だからといって51社目も不採用だとは限りません。ですので、あきらめないで挑戦し続けてください。あなたを必要としている会社は必ずありますから。ターゲットをある程度絞り込むことも重要です。規模のあまり大きくなく、IT化が遅れてるような企業なら、経理事務の経験がありPCが使える人材はニーズがあります。ぜひがんばってみてください。
田中さん はい。ありがとうございました!
OK総評
まずは職務経歴書を2枚から1枚にしたことで、自然とスッキリしましたね。職務経歴書は内容を盛りだくさんにしたからOKという類のものではありません。求人スペックに即した内容をいかにコンパクトにわかりやすく、要領よく伝えることができるかが大切になってきます。

その点から今回の田中さんの書類を拝見すると、転職歴3回の内容をそのまま羅列していて、散漫な印象を与えていました。そこでコアの業務である「経理」を通算何年経験してきたのか、そこでどのような仕事に携ってきたのかを整理してもらったところ、職務内容が凝縮されて読みやすくなりました。会社の経歴は履歴書に書いてありますから、ここではあくまで"職務"の経歴に焦点を当てて記載することが重要になります。転職歴が多い方は略歴としてその旨をまとめた上で、職務経歴書については職務ごとに内容と成果、さらには得意なことなどを明記していけば良いでしょう。

転職希望者にとって大事なことは「何をしてきたか」よりも「何ができるか」であることを肝に銘じておきましょう。

 
眼からウロコの感想
これまで職務経歴書作成に関しては、地元の就職サポートセンターやヤングハローワークなどに何度も足を運び、キャリアコンサルタントにアドバイスをもらった結果、「もうこれ以上直すところはない」といわれていました。しかし、今回小林先生に添削していただいて、まだまだ改善すべき箇所がたくさんあることが分かりました。本当に相談してよかったと思いました。

特に見た目の印象ががらっと変わり、とても見やすく、読みやすくなったことに感動しました。「職務経歴書は自分を売り込むパンフレット」という発想が目からウロコでした。

また、「強みは必ずあるから、これまでやってきたことをよく思い出し、具体例を挙げながら効果的にアピールすることが重要」という点もなるほどと思いました。これまでの不採用の連続ですっかり自信をなくしていたので、「自分には強みなんてない」と思い込んでいましたから。正直、もう転職のことを考えたくないと思っていたので、とても勇気付けられました。今後もあきらめずに、希望の内定を取れるまで頑張っていきたいと思います。

今回のポイント その1 何がどこに書いてあるのか、ひと目で分かるようなレイアウトにしよう その2 経験してきた職務と、それにより挙げた成果・結果を分けて書こう その3 誰にでも強みは必ずある。これまでの経験を思い出し、具体例を挙げながら効果的にアピールしよう
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イラスト/アオキシン
取材・文/山下久猛
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