経営ソリューションツールとしての「人材モデル」・12/12
株式会社クイック ヒューマンキャピタル総合研究所
今日のように環境変化が激しいなかで、柔軟に多様な対応をなしえるためには、異質な人材の組み合わせが組織としては最適です。かつてのように、環境に大きな変化がなく、ビジネスのスタイルもほぼ一定でよかったときは、同質な人材で構成された組織が強みを発揮したものです。 そして、現在になっても、その当時の組織に対する考え方のままで組織編制をされているケースが大半であり、組織も人材も活かされていないことが見受けられます。
したがって「人材モデル」を用いて、アセスメント(評価)、デベロップメント(開発)、リプレースメント(最適再配置)をシステマティックに進めることで、人材と組織は活き活きと本来の姿によみがえるのです。そして人材と組織という、事業を推進する体制が活性化し、常に自己革新を継続することのできる仕組みを内包させることで、また新たな事業を育む活力を持てるといえましょう。
経営課題解決のための人材・組織戦略とは、事業政策を企画し遂行する能力を、体制として高めることであり、そのためには各人材の固有の能力をフルに引き出す仕組みを創ることにつきます。一部のスーパーマン(ハイパフォーマー)が大きな推進力を発揮し、企業をリードすることも事実ですが、何と言っても大半の社員が持ちえる能力をフルに発揮すること以外に、企業の真の成長はありえません。 また、社員の側からみても、自分の可能性を引き出すことのできる職務や組織で働くことでのみ、自己実現への接近と、企業の目標の達成への寄与することの交差範囲を拡げることに繋がります。
僭越ながら最後にあたり、人材をコストやリスクとせず、リソース、さらにはキャピタルとして活かす人材・組織マネジメントを、経営者の皆様にはぜひお願いしたいと思っております。
全国商工会連合会 機関誌 月刊「商工会」誌 平成13年10月号〜12月号 連載用原稿
(1) 『コンピテンシーモデルの問題点』
ヒューマンキャピタル2001 テーマシアター 講演用サマリー
2001年7月18日(水)・19日(木)、会場:東京国際フォーラム 主催:日経BP社
(2) 『「人材モデル」をベースとした組織戦略の革新』
経営トップの為のワークショップ
2001年8月28日(火)、会場:虎ノ門パストラル 主催:(株)クイック
以上、(1)(2)の講演内容をもとに加筆・修正いたしました。