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困難があるほど乗り越える面白さがある
 起業するにあたり、いろいろな人に話を聞いてリサーチを行い、奥谷さんが目をつけたのは人材ビジネスだった。ちょうど社会が変わりつつあった時代。国際社会へと進むなかで『人』を扱う仕事は伸びていくことを確信したという。
「まだ人材派遣という言葉すらなかったけど、アメリカやヨーロッパにはそういうシステムがありました。当時、女性が何かやりたいと思っても、一度企業を離れると仕事に就けなくなってしまう。そのような状況を見て、日本でもこのようなシステムが受け入れられると確信したのです」
 しかしその当時、職業斡旋は国で行う事業とされており、法律という大きな壁があった。それでもあきらめず、職安と押し問答を重ねていった奥谷さん。結果、人材紹介は規制されているけれど、人材派遣には規制するものがないことが分かり、起業する運びとなる。
「あの頃、職安とは相当やりあいました(笑)。だけど相手をどう負かすかあの手この手で作戦を練っていくのはすごく面白かったですね。『我に艱難辛苦を与えたまえ』じゃないけれど、いろいろな問題を乗り越えていくと、今度はそれがノウハウとして蓄積されていく。会社経営はリスクもありますが、自分の能力次第で無限に可能性を広げられるので、本当に面白い仕事だと思います」
チャンスは平等。自分の手で掴んでいってほしい
 人材開発のエキスパートとしての顔も持つ奥谷さんは、普段から多くの転職者と接する機会がある。その中で感じることは、やりたいことはあるものの、それを実現する能力があるか客観視できていない人が多いことだという。
「企画がやりたいと思っても、企画書1枚すら書けなかったら仕事にならないでしょう?この仕事をするために、自分に必要な能力は何か、現状何が不足しているか考えて、それを一つ一つ潰していかなくては」
 昨今の厳しい雇用情勢の中、自分で能力開発していこうという気持ちがなくては、やりたいことで収入を得ることはますます困難になっていくだろう。しかし自分でサバイバルしている人にとっては今はチャンスの時期でもあると奥谷さんは語る。
「チャンスはみんなの前を平等に流れているのに、そのことに気がついていない人がほとんどです。誰かが与えてくれるのを待つのではなく、アンテナを高くして自分の手で掴んでいってほしいですね」

株式会社アール&キャリア 本社

2003.01.15 Text by Masako Yamada  

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