キャリア&転職研究室|ぴったりルート発見カウンセリング|面接で「柔軟性がない」といわれて苦戦中。アピ…

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第5回
面接で「柔軟性がない」といわれて苦戦中。いったいどこが悪いの? 33歳・社内SEの巻

面接で苦戦中の社内SEの白井美奈さん(仮名・33歳)。建設会社で、社内SE、ヘルプデスクの業務に5年半ほど携わったが、経費削減のため所属していた部署が閉鎖。他部署に異動したが、あまりの残業の多さに心身に支障をきたす危険を感じて退職。転職活動を始めるが、書類選考は通るものの、面接で良い結果が得られないのだが……。

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白井美奈さん(仮名)
 
カウンセリングをしてくれたのは
  photo   キャプラン株式会社 大阪支社
大阪紹介事業部 ヒューマンリソース部 部長
松元克哉氏

コンサルタント歴7年。コンサルタントは、あくまでも転職希望者のサポート役であるという立場に立ち、情報は良きにつけ悪しきにつけ、すべてを提供し、判断材料として役立ててもらうよう心がけているという。メディカル業界などが得意分野。(社)日本産業カウンセラー協会が認定する産業カウンセラーの資格を持つ。

書類選考は通るのに、面接で不合格続き 評価されないのはどうして?
白井

前職は建設会社で、5年半ほど社内SEなどをしておりました。仕事内容は、社内のネットワーク管理、サーバ管理、ユーザーに対するヘルプデスク業務などです。経費削減のため、今年の3月で部署が閉鎖してしまったので、他部署に異動しました。ところがその部署が、週に2、3回は深夜帰宅という残業の多いところでして、心身に支障をきたすと判断して退職しました。

ユーザーに感謝される仕事にやりがいを感じていますので、次も社内SE、ヘルプデスクなどの仕事に就きたいと考えていますが、なかなかうまくいかなくて……。

松元

これまでの経験とスキルを考えると、キャリアの方向性は間違っていないと思います。白井さんなら、特にデータベースの運用管理の経験は一番アピールできるところでしょう。その他、サーバの管理、ネットワークの運用管理、ヘルプデスクの経験も強みになります。というのは、そうした経験を必須条件としている求人がよく見受けられるからです。ユーザーとのコミュニケーション力も十分アピールポイントになりますよ。実際に転職活動をしてみて、どんな調子ですか?

白井

書類選考で落とされることはないのですが、面接がうまくいきません。今まで数社受けているのですが、内定がまだ出ていないんです。

松元

面接はどんな雰囲気でしたか。
 

ララ

IT関連の企業などでは、コミュニケーションが得意ではない方もいらっしゃるせいか、面接官が何を聞きたいのかがよくわからないことがありました。こちらで質問の意図を推測して答えていましたが、相手にとっては求めている回答ではなかったのかもしれません。
 

松元

そういうときは「もう一度お願いします」または「ご質問の意味はこういうことですか」と、質問内容を確認するといいでしょう。よくわからないまま答えてしまうと、求めている回答じゃない場合、マイナスの印象を与えてしまいますから。

白井

実は、企業に不合格の理由を尋ねたとき、「おとなしそうな印象だから社内SEは無理」とか「柔軟性がなく、適性が見出せない」などと言われました。面接で、なぜそんなふうに受け取られるのかがわからず、困っています。

松元

話をしていて「おとなしい」「柔軟性がない」とは感じませんよ。むしろ自分の意見を持っている優秀な人物という印象を受けます。白井さんは有名国立大学出身との経歴も重なって、「優秀」というイメージがさらに強くなっているかもしれません。ただ、それがかえって「組織の中では使いにくそうだ」と受け取られたり、「高慢な感じがする」と思われたりした可能性もありますね。学歴は変えようがありませんから、面接ではやはり「この会社で働きたい」という必死さを伝えるのが解決策の一つになると思います。

白井

自信のある経験は、「これについては優秀だ」ということを前面に押し出すようにしていたのですが、逆効果だったんですね。高慢なイメージを与えていたのかも。

松元

自己PRにユーザーとのコミュニケーションを重視し、連携がうまくいったと書かれていますが、こちらをもっとアピールしてもいいでしょう。たとえば、どんなエピソードがありますか?

白井

現場からカラーコピー機とカラースキャナーを導入したいとの要望があったとき、高価なものだけに会社側との折衝が大変だったんです。そこで、いかに経費を上げずにその要望を叶えるかを考えた結果、カラー複合機の増設と経費削減を同時に実現できました。これはユーザーの大幅な業務改善につながり、とても感謝されました。

松元

ユーザーとうまくコミュニケーションがとれ、信頼関係も築けていたことは十分なアピール材料になりますよ。折衝力、調整力があることも、強くアピールしてください。

面接で「柔軟性がない」と不採用に
「この会社で働きたい」との必死さが伝わっていないのかも
「この会社で働きたい」という熱意を伝える上手なアピール方法とは?
白井

結婚しているので、経済的にすぐにでも働かなくてはという状況ではありません。だから面接で、切迫感がないのが表れてしまったのかも。熱意が足りなかったのかもしれないです。

松元

熱意を伝えるにも、いろいろな方法がありますよ。職務経歴書には、「連日に及ぶ深夜残業で心身ともに支障をきたすと判断」と退職理由を書いていますね。履歴書の本人希望欄にも「過度な残業のないよう希望します」とあります。白井さんの場合、この問題がクリアできなければ、転職を繰り返すことになる。その思いは当然なのですが、こういう問題は、言うタイミングが肝心なんですよ。

白井

確かに、ある面接で「残業はできないんですか。定時に帰りたいということ?」と聞かれたことが。私としては、繁忙期の深夜残業や早朝出勤などは当然覚悟しています。ただ、度を越した残業は避けたいという意味だったのですが……。

松元

あえてマイナス材料を提供する必要はありませんよね。白井さんの場合、やりたい仕事ができなくなったことも転職理由なのですから、あくまでも業務優先で「社内SEの仕事をしたいから転職する」で通したほうが、熱意は伝わりやすいですよ。それから、面接の際、事前に企業研究はしていますか。

白井

ホームページに目を通す程度です。基本的には入社したい会社を受けていますが、迷う場合もありますので、こちらから企業を見させていただくというスタンスで面接に臨んでいます。

松元

面接は転職希望者にとって会社のことを知る場ですから、対等な気持ちで面接に臨んでいいと思います。ただ、「ここで働きたい」と思って面接に来ているのか、どんな会社か様子を見に来ているのかは、雰囲気や態度に出てしまう可能性があります。受ける側には、面接していただくという謙虚な姿勢も必要です。

企業研究をしっかりして、相手が興味を持ちそうなスキル・経験をアピールする、質問を用意する、退職理由についても納得してもらえる回答を用意する、こうしたことが必要でしょうね。

白井

技術面において、私は開発SEのような特化したスキルはありません。私のスキル・知識は広く浅いものだと思っているんです。でも逆に、そこがウリになるとも考えています。ユーザーとのコミュニケーションについても、PRしてきたつもりですが、足りなかったのかもしれません。

松元

ちょっと待って。5年半も経験があるのに、自分から「広く浅い知識」といってしまうと、「知識を深めたり、新しい技術を学んだりする積極性があるのだろうか」と企業側に不安感を与えてしまいますよ。「御社に入ったら業務に携わりながら、最新技術を吸収して、メリットのあるものを提案・提供できるよう考えています」など、「今はこうだが、将来はこうしたい」という話ができると、「前向きな人だな」の印象を与えることができるでしょう。

面接でプレゼンする人もいるんですよ。自分の今までの経歴、成果、そして御社に入ったらどういうふうに働きたいかをパワーポイントにまとめて。そうすると「この人ヤル気あるな」と思われますよね。「どうしてもこの会社に行きたい」と思えば、必死になりますし。自己PRも工夫するようになります。面接後に礼状を書くなど、積極性を見せる方法はいろいろありますから、工夫してみては。

「深夜残業が多くて退職」と職務経歴書に書くとマイナスイメージに
なるほど。残業イヤ→やる気に不安 になっていたのかも
年齢的に管理職を目指すのが賢明 企業選びの基準も見えてくる
白井

今回の転職にあたって、私は「これまでの経験が生かせる仕事ならいいか」というくらいの方向性しか、持っていませんでした。今後はどういうキャリアを積んでいくのがいいでしょうか。

松元

業界はあまりこだわらないと考えているようですが、それでしたら成長業界を目指すべきです。低迷している業界ですと、社内の情報システム部門が廃止されてしまう可能性がありますから。

キャリアアップの方向性については、年齢的に考えて、技術力を追求するというよりは、管理職を目指すほうがいいでしょう。それならなおさら、規模の大きい会社を選ばないと、いつまでたっても部下をもてないことに。

白井

初めての転職で気をつけることはありますか。

松元

動き方としては、数社の選考を同時進行で行うのがいいでしょう。多くても4、5社程度ですが。仕事内容、給与、勤務地、通勤時間など、仕事探しにおける優先順位を明確にしておくと、たくさんの求人を見ても惑わされたり、目移りしたりせず、自分の希望に合った企業を選ぶことができますよ。

初めて転職する方は、前の会社の文化が自分に染み付いているだけに、新しい会社に違和感を覚えるものです。それに耐え切れず数カ月で辞めてしまう人もいて、そうなると短期間で転職を繰り返すことになってしまいます。最初の転職は、新しい会社で勉強するという心構えも必要だと、覚えておいてくださいね。

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構成/柳 栄美

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