|
日々転職マーケットに対峙する専門家が、転職活動アドバイスや考え方のヒントを、基礎から解説。
「キャリアは、自分から切り開く努力をすることが大切!」 と考える現役キャリアコンサルタントの筆者が、転職現場のサクセスヒントを紹介します。 |
|
|
|
|
|
第8回 「スピード内定」の功罪 前編
|
転職活動は決断の連続です。場合によっては、不確定な情報やタイトなスケジュールの中で、意思決定を迫られることもあります。
27歳のOさんは、証券会社の営業としてキャリアを積んできました。しかし、相場の下落に伴う業界全体の不況や、営業スタイルが自分の理想とは異なるという理由から転職を考えていました。
実際に我々がお会いしてみると、非常に爽やかな好青年。相手の言葉をきちんと解釈し、的確な言葉を選んで話す姿は、営業としての優秀なポテンシャルを感じさせたし、何よりも誰からも好かれそうな人物でした。
Oさんと良く相談した結果、業界の将来性と本人の志向性を軸に3つの業界の営業職をご案内しました。複数の業界を同時に受けるのは転職活動のパワーが分散してしまうのではないかと懸念される方も多いと思いますが、Oさんの場合、年齢や転職活動に割ける時間、場数を踏むという観点から転職活動をプランニングしました。
そんなOさんの転職活動は、トントン拍子に進みました。始めてから2週間で、ある会社から内定を得ることができたからです。しかも、最も興味を持っていた企業でした。
「おめでとう。こんなに早く内定が貰えるとはね。」 |
我々がそう声をかけると、意外にもOさんは沈んだ顔で応えました。
「いやぁ、でも1週間後に回答しないといけないんですよね。他の選択肢と比較したいんだけれども、とても1週間で選考は終わりそうにないし。どうすれば良いでしょうか?」 |
(次回に続きます)
|
森島典裕 (もりしま みちひろ)
総合商社にて約30年間、人事・広報を中心に、管理系全般の業務を経験。その後、専門学校の非常勤講師を続けながら、カウンセリングの研鑽を積む。現在、株式会社パソナキャレントにて、その幅広い経験を活かし、キャリアコンサルサントとして活躍中。【資格:厚生労働省能力評価試験指定キャリアコンサルタント、教育カウンセラー】 |
2004.07.01 update
|
戻る |
|
基礎から解説!転職現場のサクセスヒント バックナンバー