成功するシニアの採用

シニアに対する不安と期待(経営者の生の声)

森村 学

プロフェッショナル・マスターズに問い合わせをいただいた企業に訪問し、経営者の方々と話をさせていただく機会も増えてまいりました。
本コラムの第二回で「シニアは○○だ、という先入観」について書かせていただきましたが、今回はもう少し具体的に書いてみようと思います。
特にベンチャー企業の若い経営層の方々は、シニアに対してどのようなイメージを持っているのでしょうか。

  • 偉そう
  • 若い社員、女性社員を見下す
  • 自分では何もしない(口だけ)
  • 会話が咬み合わない
  • スピード感についてこられない
  • (若いベンチャー企業の)社風に合わない
  • PCスキルが低い
  • コミュニケーション力が低い

思わず笑ってしまいたくなるほど、ネガティブイメージのフレーズが出てきます。

しかし、それに続いて、「実はシニアを必要している」というポジティブな意見が出てきます。

  • 豊富な経験が欲しい
    • 若い社員(経営者)の経験不足を補ってほしい
    • 間違った方向に進まないように助言してほしい
  • しっかりとしたシニアの方がいることにより、対外的な安心感・信頼感が得られる
  • 時流として、内部監査等は、そもそも若手・中堅では経験者がいない

つまり、シニアというのは「敬遠されるけれども必要な存在」と言えます。

必要な存在なのに、シニアの求人が無いのはナゼなのでしょうか?

そう質問すると、必ず返ってくる答えが2つあります。

  1. 周りに、シニアを採用している事例が無い
  2. シニアを採用して失敗したという話が多い

総合的に考えてみると、「シニアを採用して失敗したという話が多いから、採用しない企業が多い」と言えるかもしれません。

シニア採用で失敗が多いのは、いったいナゼなのでしょうか?

森村 学(もりむら まなぶ)
株式会社ライフデザインコンサルティング プロフェッショナル・マスターズ事業部 事業部長
1966年生まれ。
システムエンジニア、営業職を経て、2000年、人材紹介業界へ転職。ベンチャー・中小企業を中心に担当。

2006年、監査役・顧問・アドバイザーを専門とした人材紹介サービス「プロフェッショナル・マスターズ」の設立に参画。
豊富な経験と知識を持つ「シニア・プロフェッショナル」を成長企業の常勤監査役や課題解決のための顧問・アドバイザー職としての採用実績を重ねている。
2007.9.20 update

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