キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第67回 ちまちました仕事

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

ちまちました仕事

 昨日は深夜1時まで仕事していた。
何をしていたかというと、新しいシステムに入れ替えを行うお客様が
「今まで使っていた旧システムの情報はすべて新システムで見る事が出来るんだよね?」
という言葉に、調子に乗った営業マンが
「当たり前じゃないですかあ!来週からは新システムで自由に見ていただけます!」
と二つ返事で回答したプロジェクトの尻拭いをしていた。

 コンピュータシステムというと、普通の人からすると、さぞ正確で整然としたデータが格納されているように感じるかもしれないが、5年10年経ったシステムが蓄積したデータというのは、じつは非常に汚い。
コンピュータという機械そのものがものすごい早さで高性能化してきた事もあり、その時代時代に作られたデータは現代のコンピュータシステムでは非常に扱いづらいばかりでなく、私達が通称“ゴミ”と呼ぶ、異常に分類されるデータもたくさん紛れ込んでいる。
全部ゴミなら捨ててしまえばいいわけだが、例えば100万件のデータのうち10件だけゴミが混ざってる・・・などという状態だからそのゴミを特定するのも一苦労する。

 「ミッション:インポッシブル」などのハリウッド映画を観ていると、クールなヒーローだったり頭脳明晰な悪役が、颯爽とした出で立ちでコンピュータルームに忍び込み、わずか数分の間に初めて対面する敵のコンピュータをあざやかな手腕で操作し、目的のデータを抜いて警備網をかいくぐり脱出する・・・といったシーンがあるが、現代のコンピュータ技術ではあれは無理だ。
現実の世界では、トム・クルーズ扮するイーサン・ハントは、コンピュータの画面に出てくる
“エラー、そのデータは型が一致しません”
のような表示の前で
「え!まじで!?・・・どないしたらええねん!」
などと慌ててるうちに捕まってしまう。
昨日も
「まあ夕方から始めたらだいたい2、3時間で終わるだろ」
と鼻歌を歌いながら始めたら、1時間40分経ったあたりで
「型が一致しません」
という表示と共にぷすんとプログラムが終了。
そこからどんどんハマりだし、原因追及してメドがたったのが深夜1時というわけだった。
久しぶりに10時間以上コンピュータと対峙しての深夜残業・・・47歳にはかなりきつかった(笑)

 ITの仕事ってなんかマネージャーとかアーキテクトとか横文字も多いし、世の中不況だと言っているのに野球の球団を買う会社もあったり、けっこう優雅で高収入を得られる仕事と思われるかもしれないが、裏へ回れば、こんな“作業量と比較すると効果が薄い仕事”でちまちまとした1日を過ごす日もある。

 サラリーマンは30歳ぐらいから、どんどん変なプライドや社会的ステータスを求めだして“そんなかったるい仕事やってられるか!”的な人がどんどん現場を離れ、上座でそっくりかえって座りたがる傾向が出てくる気もするのだが、エンジニアとしてIT業界に入ってきた頃の初心に返り、たまにはこんな泥臭い仕事をしてみるのもいいものですね。

私も、なんか23時ぐらいから疲れてるはずなのに、妙に新鮮な気分になってハイテンションだったもの(笑)

(2011.12.26)

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