この間、久しぶりに某大手通販会社が主催する忘年会兼他企業交流会的な場に参加した。
ITソリューション企業、ベンダー企業、大手通信会社はもとより私のような少数ベンチャー企業も入り混じって、ホテルの立食パーティ形式で開催されたその会は結構な盛況。
200人以上参加していたような気がする。
その会でちょっと気になったのが、
「なんだか皆おっさんだなぁ・・・」
という事。
どーも平均年齢がやたら高い感じがして、少々暑苦しい(笑)
最初に演壇に立った、主催会社の取締役も開口一番
「今日はお集まりいただき、まことにありがとうございます。・・・・なんだか年齢層が高いですねぇ。」
などと言ってる。
その後続けて、
「弊社がオフショアしているアジアの企業の社員はみんな若くて活発ですよ。わははは。」
とちょっと空気読んでない発言をしたので一瞬場が白けたが、参加者の方も残念ながらおっしゃるとおりと言わざるを得ない覇気のなさもあったりして、もう一つ盛り上がりに欠ける会であった。
人的経費が大半を占めるIT企業は、そのコストを下げるためにここ数年オフショアという名の下、仕事はどんどん人件費の安い、中国、インド、ベトナム等々に発注されているというのは確かにまぎれもない事実。
数年前は
「単純にコストの安い海外」
だったが、ここにきて
「コストは安く、技術力もあって、優秀なのは海外」
みたいな論調も散見されるようになってきた感もある。
そういえば最近、海外進出とかグローバル化という大義名分を掲げながら
「新人の5割は外国人を採用します。」
「今の日本の学生より、海外の学生の方が世界を見ているし、活発だし、優秀だ」
なんていうニュース記事をよく見かけるようになった。
私は、その忘年会の後方で海外海外と連呼するその取締役のお話を聞きながら、これじゃあ若い日本の大学生達はIT業界にチャレンジする気が失せるだろうなあという悲しい思いを抱くと同時に、もう日本のIT産業はこれから衰退していくだけの斜陽産業になりつつあるのではないか?
という考えにとらわれてしまって、ちょっとゾッとした。
大きな企業は、同業他社との競争下において自社のシェアと利益の最大化を求めるため、どうしても成功例に追随し似たような施策を行う結果、一つの流れというか一種のブームを作り出してしまう。
昨今の国内の就職難というのも実は不況だけではなく、こういったブームの功罪があるのではないだろうか?
あえてそんな今だからこそ、新しいITソリューションを創出できる若い人を登用し、日本のIT産業を若く活発にしていくという天邪鬼な発想を持つ冒険も必要だろうと考える企業はないものだろうか?
ここは、私のようなベンチャー企業がその先鞭を切って冒険してみる必要があるのもしれない。・・・
さて、今年も残すところあとわずか、皆様はどんな1年だったのでしょうか?
このコラムも40回を超えました。読み返してみるとなんか愚痴も多く、あまり明るい話題が少なかったような気もいたします。(今回もね。)
名もないITエンジニアの愚痴より、もっと崇高な有識者の方に(それこそ、「魂の仕事人」のような方達)にバトンを渡してもいいのかなと思ってたりしていたのですが、担当編集者は非情にも
「来年も時に転職者の息抜きになり、たまに問題提起して世相をバシバシ斬って頂くようなコラムをお願いします」
というプレッシャーメールを送ってきました(笑)
というわけで、来年もよろしくお願いいたします。更なる自己研鑽に努める所存でございます。
よいお年を!
『ぼくのまゆげをクリックして
今日の運勢を知るブプレ〜♪』
|