キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第42回 リーダーシップ

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

リーダーシップ

 自己満足というか、過去の思い出を勝手に美化して自分自身がうぬぼれているだけかもしれないが、35歳の時に
「俺はもしかしたら"優秀な"リーダーなのかもしれない。」
と思った瞬間があった。

 それは給料が上がったとか役職を得たとか上司に褒められたとかいう事ではなく、前職の会社でマネージャーをやっていた時代に、
「でかい会社はもういい。もう辞める」
と言ったら、一緒にプロジェクトをやってきた20人近い若い社員達が道頓堀のかに道楽の座敷を予約してカニコースを食べさせてくれて、
「新しい職場で使ってください。」
といって、卓上デジタル時計をくれたり、
「新しい会社で徹夜した時に使ってね!うふ。」
といって、ブランケットに変身するぬいぐるみをくれたり、
「仕事が忙しくなるとすぐ太るんだからちゃんと自己管理してください」
といって、体重計をくれたりしたうえ、花束までもらって、道頓堀のど真ん中で円陣組まれて
「いい勉強させてもらいました。ありがとうございました。」
と深々と頭を下げてくれたからだ。

 プロジェクトマネージャーとプログラマーの関係なんて希薄なものと思っていた私にとってはその光景はあまりにも衝撃的で、そして感動的で、帰る道すがらプレゼントで両手がふさがりながらも花束で涙を隠しながら帰った覚えがある。

 さてそんな私ですが、特に専門的なプロジェクトマネージャー研修を受けたわけでもなく、高度なプログラム実装技術を習得しているわけでもない。
 ただなんというか、自分が好きでずーっと見てきたさまざまな映画の記憶に残る好きなワンシーンに憧れて、ちょっとそれを模倣していただけのような気がする。

 アクション映画でも戦争映画でもなんでもいいのですが、映画を見ているとあるお決まりのパターンというものがある。

・無能な上司が現場を理解しないまま現場リーダーに無茶な要求をする。
・絶体絶命の危機なのに、現場は命令の制約で動けない歯がゆさに耐えながら次々と倒れていく。
・ついにリーダーがぶち切れて、無能な上司の「逆らったらクビだぞ!」と喚く声を無視して独断で動く。
・現場ハッピーエンド、逆に上司が落ちぶれる。

みたいなパターン。

 ハリウッドの戦争映画なんかにもよく出てくるのだが、邦画でいったら「踊る大捜査線」なんかがメジャーどころだろうか?
あの名セリフ。
「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」
「青島〜!確保だ!」
なんていうのはまさにこの、パターンだと思う。

 私の場合は、いつか見た特殊部隊系の戦争映画に憧れて、
私:「(国境までまだ遠い・・・もう弾薬も残り少ない・・・部隊は満身創痍、上官は本作戦の責任を取らされるのを恐れて私の部隊を見捨てるつもりらしい・・・・)よっしゃお前ら!上官ぶん殴りに生きて帰るぞ!」
隊員:「ラジャー!」
みたいな妄想をしながらプロジェクトマネージメントをしていた(笑)。

まあ、毎日コツコツとシステムを作り上げていく地味なIT仕事にそんな劇的なシチュエーションはなかなかやってくる事はない。ただ、

・リーダー、部下は関係なく自分も戦うチームの一人
・でもリーダーだから攻める場所と進む方向は自分で決めて指示する。
・単なる上司の伝言役にはならない。

というのを自分の中で決めていた。

はたして、そのプロジェクトマネージメント手法が正しかったかどうだったかはわからない。
専門家や有識者からすると、”非常に稚拙で無能”なマネージャーかもしれない。

でも先月、10年ぶりに当時一緒に仕事をしていた若いプログラマーと出会って飲んでいたのだが、ちょっと酔っぱらったそいつが
「あの時は楽しかったですよね。僕はあの時、ひげぱわーさんと一緒に働いた体験があるからいまだにこの業界に踏みとどまっているんです。」
なんて泣かせるセリフをはいてくれたりしたから、あながち間違ってなかったのかもしれない。

ちょっと過去の栄光な自慢話でした。お粗末。

(2010.12.13)

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