最近は、なぜだか国会中継をよく見ています。
普段はあまり政治に興味があるわけではなく、ヤジの応酬ばかりの国会中継なんか、人間の醜悪な部分ばかりが強調されるような気がして、ここ数年見たこともなかったのですが、最近の政治は話題性に事欠かなく、見ていて次から次へワクワクというか、非常に生々しい人間模様を露呈する話題に満ちているからついつい見てしまっているようです。
あっ、あと国会中継はだいたいお昼にやっているので見られなかったのですが、現在では何かと話題のYOUTUBEなんかの動画投稿サイトでその日国会中継を見られるのも、よく見るようになった一因かもしれません。
さて、そんな国会ですがその質疑応答を見ているととても面白い。というか情けなさすぎて乾いた笑いが出てくるという意味で面白い。
詳細な例を出すと、人を特定してしまうので非常に抽象的な例ですが、
質問者:「Aと思いますか?Bと思いますか?」
回答者:「CというものはそもそもXとYから成り立っていて・・・」
傍聴者:「質問に答えてないじゃないか!?辞めろ!わーわー!」
委員長:「質問に的確に答えてください。」
これ中継を見ていて、唖然というか、もうその一連の議論がもはやなにかのコントか?と思えるぐらい呆然としてしまったのですが、テレビ上の議員の方たちの表情を見ていると、いたって真剣に語っておられる。
こんなやり取りを、東大出京大出慶応出早稲田出海外留学MBA元検事弁護士アナウンサーといったそうそうたるキャリアの方たちが昼間っからずーっと繰り返しておられる。
まあ、一つの失言が糾弾され後々自分のキャリアをあっという間に失うという緊張感のなかで話しているがゆえ、緊張されたり言葉を濁そうと努力されているお気持ちもわからないではないですが、さすがにこれは酷い。
偉そうな物言いで申し訳ないですが、ぶっちゃけ
「三流大卒の私の方がもっとましな答弁ができる。」
と思ってしまいました。
私はITエンジニアという仕事の中でよくお客様から
「これはA案がいいのかB案がいいのか?」
と聞かれる局面があるのですが、その際に
「A案はコスト面で有利ですが、本システムの重要性を鑑みるとB案をオススメします。」
とできるだけ完結に結論を回答するようにしています。
そんな時に
「C案はそもそもXとYから出来ていて」
なんていう回答をするとその瞬間に
「出直せ!ばか者!」
とお払い箱になること必至でございます。
中途採用のエンジニアの面接などをしていても
「昨年までやっておられたプロジェクトの内容を説明して下さい。」
という質問に対して
「じゃっ・・・JAVAできます。バリバリっす。オレこのシステムほとんど一人で作ったっす!」
みたいな回答する方がいらっしゃったら、本当にJAVAがバリバリでも不採用にしています。
IT業界に入られたばかりの方は、最初はやはり四六時中コンピュータに向かってプログラムを書くことが中心となり、あまり会話をする事もないのですが、数年もすれば設計者、プロジェクトマネージャーどころか、お客様ともスムーズな会話をする必要性が出てきます。
そんな時に
「おい!これAかBかどっちだ?」
「CなんだがじつはXとYだ!」
なんて会話していたら、呆れられるというかもう吉本新喜劇のように周りが一斉にずっこけます。
使い古された言葉ですが、
「会話はキャッチボール」
です。
相手の質問の意図を的確に読み取り、簡潔にシンプルに答えを返していく。
そんな基本的な会話の大切さを、国会中継を見ていると思い出させてくれます。
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