キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第40回 いくつになってもデジタル小僧

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

いくつになってもデジタル小僧

 個人的な思い入れで申し訳ないが、私は広島に本社を置くマツダという車メーカーが好きだ。大学を卒業してからこの歳になるまで二十数年間ずっとマツダ車を乗り続けてきた。
まあ、これは私の元奥様がマツダ広報にお勤めであったという経緯もあるのだが、一人になってからも、マツダの車作りのコンセプトが好きでずーっとマツダ車を愛用している。

 CMで聞いた事がある人もいらっしゃるかもしれないが、マツダには「ZOOM ZOOM」という言葉がある。
これは、子どもがオモチャの車とかで遊ぶ時に口から発する「ぶーぶー」という子ども言葉の事。大人になっても、昔誰もが一度は「ぶーぶー」と遊んだ頃の気持ちを忘れない車作りをしましょうという思いが込められている。

 そんなマツダがこの間“SKYACTIVテクノロジー”というものを発表した。
世の中、電気自動車やハイブリッドカーが席巻しつつあるなか、あえて今のガソリンエンジン、ミッション、シャーシのベース技術はまだ改良できるというコンセプトで、新しい電機系技術を採用せずベース技術をブラッシュアップすることで、現行のハイブリッドカー並みの燃費を実現するというテクノロジー。

 どこかの番組で開発現場を取材していたのを見たが、老若男女のエンジニアが頭を突き合わせてシミュレーションを繰り返す姿に、日本もまだまだいけると力づけられた。

 さて、素人の車談義はこれぐらいにして、我がIT業界のエンジニア達はどうだろうか?
入ったばかりの新人も、定年間近のお父さんもどんどん進化するコンピュータ機器、ソフトウェア、コンピュータテクノロジーにいつまでも子供のようにワクワクしているだろうか?

 残念ながらあまりワクワクしているエンジニアに出会う事は少ないような気がする。
役職貰ったり、社長になった途端に管理とか経営とか言い出して途端におっさんくさくなっているような気がする。

 しかし、そんな50代60代の役職者の方たちも20代の頃は、たった数行のJCL(ジョブコントロールランゲージ)をコンソールに投入するだけで、部屋中を埋めつくすホストコンピュータがうなりをあげて動き出すのにワクワクしていた時期があるはずだ。

 世の中が不況になると、原点回帰とか現場に帰れとかいう言葉がよく出てくるが、それは社長も取締役もプログラマーに戻れという短絡的な事をいっているのではない。
 それは、自分の本業(そう、人の手で何十時間もかかる処理を一瞬でこなすコンピュータソフトウェアという物)をリスペクトし、そして愛するという事だ。

 IT業界にいると、企業の大小にかかわらず役職がついた瞬間に、「いつまでも物作りするのは成長していない」と変な思い込みに走り、その本業を忘れ去るどころか卑下までする人間をよく見てきた。
 しかしそれは、それは自分の生きてきた道を、自分の飯のタネを否定するに等しく、自分の会社を否定する事に他ならない。

 この眼で見てきたわけではないが、日産のカルロス・ゴーン氏は車好きで今でも自らハンドルを握って日産のテストコースを回るという。 車を作って売る会社の社長が車好きというのは、よくよく考えてみれば至極当たり前の事だ。

 社長、取締役、プロジェクトマネージャー、部長、課長・・・会社の成長と共に、そして自分の年齢と共に社会的地位を得てきたあなたたちは、今でもコンピュータソフトウェア、いやコンピュータが好きですか?

 私もけっこうな歳になってきたが、経営だ管理だで顔の表面がテカテカになってる役職者より、いつまでもガキなデジタル小僧でありたい。

(2010.11.8)

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