キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第39回 クラウドとモバイルで踊るSE

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

クラウドとモバイルで踊るSE

 さて、ここのコラムで何回か前に次のITの革新はモバイルがキーワードの一つとなると言った記憶があります。私の現場でもiPhoneとかiPadとかで業務をしている方をちらほら見かけるようになってきています。そういえば、iPhoneを抱えるソフトバンク以外のauやdocomoなども秋冬モデルとしてアンドロイドOSを使用したスマートフォンを大々的に投入してくるようです。

 このモバイルというキーワードと同時に、どうも本格的に新しい流れが具体的に見えだした技術があります。
この業界に興味のある方は一度は聞いたことあると思うのですが、それはクラウドという技術。ベンダー各社は最近こぞって、ICTソリューション、クラウドという言葉をひっきりなしに口にするようになってきました。

 私自身このICT、クラウドという言葉は単なるバズワード(噂話に過ぎないなんだか凄そうにだけ聞こえるが明確な実体がない宣伝文句)に過ぎないとたかをくくっていましたが、実際に私が今仕事をしているお客様がついに来年からICTソリューションを採用していく方針を固めたりするのを目の当たりにすると、これが単なる美辞麗句・宣伝文句ではなく、本格的な次世代の情報システムソリューションの突破口になりそうな雰囲気が漂ってまいりました。

 ネットワークインフラがどんどん高速、安定化する中でそもそも各企業が何十何百台ものサーバを主とした、コンピュータ資産を持つ必要があるのか?すべてベンダーとかホスティングサービス会社にサーバを預けて身軽になったほうが、本業に集中できる上に、低コストで効率的にシステム運用できるのではないか?という問いに対する回答がこのICTソリューションでありクラウド技術であるようです。

 コンピュータシステムを必要とする各企業は、何百万、何千万もするサーバを買う必要なく、全てICTサービスを行っているデータセンターのサーバからシステムのサービスを受ける事によって今までと同様の情報処理サービスを受けるのが当たり前になり、実際にコンピュータシステムを利用する人はパソコンの前に座るという束縛から逃れ、好きな時に好きな場所で個人個人の持つモバイル端末で、仕事の情報を自由に入出力できるといった時代になるのもそう遠くないのかもしれません。

 さて、そんな時代に、転職したいエンジニアや、IT業界で働きたいと思っている人たちはどこにいってどんな仕事をするのが得策なんでしょうか?

 クラウドが一般化すると、コンピュータの場所の制約がなくなり、サーバは全てベンダー企業や、大手SIerが抱えるデータセンターに集まっていきます。
特殊な技術やサービスを持っていない、単にひと月いくらで技術者を貸出している独立系IT企業は残念ながら衰退していくような気がします。

 プログラム制作を海外に発注するオフショアは残念ながらまだまだ続くでしょう。
 日本車ぶっ壊されて日本企業のお店をぶっ壊されて日の丸燃やしたりし、時には日本のホームページまで改竄しに来たりする国に仕事を発注するというオフショアという風潮は、素で考えれば異常な光景にしか見えないのですが、これだけ円高株安が進行すると、日本のIT企業も背に腹は変えられないのでしょう。
 私は少々割高になっても技術立国でありたい(技術立国でしかあり得ない)日本でプログラムを作るという考え方を大事にしたいのですが、まだまだコスト優先で全てが動く世の中。日本でプログラマーの需要はまだしばらく減少していくと思います。

というわけで、この不況の中もっとも需要が高いかなと思われるITエンジニア像を挙げると、
 ベンダー系のIT企業に所属し、海外のプログラム製造会社との橋渡しをするブリッジSEで、
・サーバの仮想化技術や統合化技術
・ネットワークやハードウェアをトータルで構成できるインフラ技術
・JavaだけでなくAndroidやiPhoneなどのモバイル機器を作り上げるプログラム技術
に明るいエンジニア。

といった感じでしょうか。
 なんかすごい能力の高い魅力的なエンジニアに見えるんですけど。どうも私個人的には、何だか打算的で響かない(笑)

 20年以上前、私がこの業界に入った時によく言われてたのが
「笑って踊れるSEになれ」
という言葉。

「最先端技術がどうの、今儲けてる企業はどうの、流行のプログラム言語がどうのなんてどうでもよろしい。どんな苦境に立とうが窮地に追いやられようがどんな状況でも笑って踊れてるSEは、そんな技術トレンド以前に、人として優秀なシステムエンジニアって事なんだよ。」
当時、そんな風にこの言葉を捉えていました。

不況の中、転職とかに苦労しだすとついつい
・今儲かっている企業は?安定している企業は?流行の技術は?プログラム言語は?
と目先の事ばかりに焦ってしまいがちですが、ちょっと振り返って
「よーし、俺は笑って踊れるSEになりたいんだ!」
なーんて考えてみるのもいいかもしれません。

 クラウドだかモバイルだかなんだか知らないが、笑って手玉に取るエンジニア。

なんだか粋じゃないですか(笑)

(2010.10.25)

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