キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第25回 IT業界の営業マン

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

IT業界の営業マン

 先日、ちょっと機会があって自分の経歴書を見直していた。IT業界では「技術者経歴書」といって、これ自体が商談の資料になる。
  性別、年齢、資格、自宅の最寄り駅、業界に入ってから今までの仕事内容、マスターしている業務知識、プログラミング言語などが記載されている。

 まあ自分で言うのもなんだが、非常にユニークな経歴で、ざっと挙げると

汎用機(大型コンピュータ)で銀行の勘定システムの開発

営業

オープン系システムの業務システム開発

営業

各種WEBシステムの開発

営業

 と、一般企業の社員であったにもかかわらず、システムと営業を定期的に繰り返す、まるでフリーのエンジニアのような経歴。
  IT業界のコアテクノロジーが変わる狭間の仕事がない時に営業マンになって、自分で仕事を取りにいってたって事なんでしょうね。
  その結果、エンジニアとしては広く浅くといった感じで中途半端な気がしないでもないが、反面「IT業界の営業マンとしての立ち位置」というのもなんとなく見えてて面白い体験ができている。

 IT業界では、得てして営業担当とシステム開発者というのは仲が悪い。

・営業マンは、仕事獲得優先がゆえ大体低価格短納期で仕事を取る
・システム開発者は、品質維持という観点から予算たっぷりで納期たっぷりで作業をやりたがる

という二律背反な構図があるのでどうしても衝突が起こる。

ここ最近私は、どちらかというと営業モード中なのでそちら側の感覚で話をすると、エンジニアというのは、仕事の内容が理路整然と把握でき、その複雑度、物量がクリアにならないとなかなか着手してくれない、ちょっと頑固者なとこがあるのですね。

 反面営業というのはかなりアバウト。というかほとんど“ノリ”で仕事をする。
(まあすべてのIT業界の営業マンがそうとは言わないが・・・)

「いやあ、ひげぱわーさんちょっとねぇ・・・あまりパッとしない仕事なんだけど」
「いやあ、御社のお仕事はいつもパッとしてないじゃないですか」
「こら!」
「わはははは。で、おいくらぐらいで?」
「そうだなー。不況だしなー。ご予算楽々で・・・」
「安いんでしょうなあ。まあなんとかしますわ。」
「いやー困った時のひげぱわーさんって事で。うはははは。飲みに行く?」
「わはははは。喜んで!」

なんていう感じ。(さすがにこれはひどい 笑)

そして会社に帰ってシステム担当者と打ち合わせをするとたいてい怒られる。

「ここのサブシステムの物量はどれくらいですか?」
「うーんわからん。」
「成果物の規定と納品物は何かわかりますか?」
「しっ、知らん。」
「何を打ち合わせしてきたんですか!これじゃリスクが高すぎて作業できないですよ!」
「いや・・・そこを何とか・・・」
「そもそもこの仕事総予算いくらなんですか?」
「ら・・・・楽々」
「・・・・・・」

 ここで、まあ自分を正当化する理論展開をすると、私は営業マンの仕事のほとんどは友達を作る事だと思っている。
  あの手この手を使って、相手から情報を取り出して戦略を練って仕事をほじくり出そうと挑んでも、たいてい失敗してたような気がする。
  それこそ、システムエンジニアのノリで(納期は?スケジュールは?予算は?)と突っ込んでも気味悪がられる。
  こちらから熱心に営業攻勢をかけていても疎ましがられるだけです。

逆に相手から
「どうしたの?最近見ないね?また顔出しなよ。」
と連絡をもらえるような間柄を作る事が営業の本質だと思っているのです。

 なんだか自分のキャリアを見直して中途半端だなあと思いつつも、新人、中堅、マネージャーとそれぞれの時代で営業とシステムという両方を体験してきたからこそ行き着いたスタイルなんだろうなぁなどとも考えているわけですね。

 というわけで現在営業モード中の私。

つい先日も、過去に少し取引をしていた会社の営業担当者と取引復活をすべく、なぜか夕方3時半(!?)ぐらいから市内の温泉(なんと大阪市内には温泉がある)でサウナ→水風呂→露天風呂3セットの1.5時間コースを堪能し、まだ明るい5時ぐらいから、ビールを飲んで
「かんぱーい!うひゃあビールたまらん!もう不況も仕事もどーでもよろし。わっはっはっ!」
と奇声を上げながら酔っぱらって7時ぐらいにお開きという“営業行為(笑)”を行っていた。

多分会社のシステム担当者なんかにバレると
「ったくこれだから営業マンは!」
って怒るんだろうなぁ。

 でも本人はいたって真面目に営業をしてるつもりなのです。
お友達になる事が営業の本質なのだから。

若干度を過ぎて遊びすぎた気もするが!(笑)

(2010.3.22)

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