さてお盆休み皆様はいかがお過ごしだったのでしょうか？

企業の夏休みというとちゃんと休みを設定している企業もある反面
「7月から9月のうち3日間どこかで休む。」
みたいな設定をしている企業も結構あるようで、それはそれで色々とスケジュールを調整できて一見よさそうな感じもあるのですが、逆にそんな休みの設定のせいで、上司の
「今年は休んでる場合じゃない！」
なんていう精神論発言に影響を受けたりして結局飛び飛びにしか休めなかったり、でもってお盆休みのど真ん中に出社してみたもののお客さんが休んでいるもんだから仕事にならず、
「結局何の為に出社してるのかわけわからん！休めばよかった！」
などと愚痴を言ったりする夏をお過ごしの方もいらっしゃるのではないでしょうか？

また、今年は未曾有の経済危機ということで、盆休みも関係なくワークシェアリングとか雇用安定助成金という名の下に7月から9月までずーっと休み（ただし給料カットで6割ぐらい）っていう喜んでいいんだか生殺しのようで辛いんだかよくわからない制度を一方的に導入されて落ち着かない夏をお過ごしの方もいらっしゃるのではないかと思います。

同業他社の私の友人も賞与が半減した上に8月から休業制度が適用されるという踏んだり蹴ったり状態で住宅ローンがいきなり行き詰まったらしく、いつものように笑顔でビールを飲んでる割には目が笑ってないというその表情に、事態の深刻さをヒシヒシと感じてしまい少しばかりの援助を申し出てみたりという、なかなか切実な状況を体験してみたりしております。

私は政治経済には全く疎く、理論的な経済論とか政治の本質を見抜く力はほぼ皆無なのですが、その代わり
「世の中の趨勢とか風潮といったものは漠然と肌で感じたものが実は結構その本質を表している事が多々ある」
という思い込みがあり、そんな私からすると昨今の日本のIT業界の状況というのは（IT業界だけではないのかもしれませんが）、偽装請負、派遣切り、ワークシェアリング、雇用調整、休業制度などという、いままさに問題となっている事が凝縮されたような業界で、かなりいびつな感じがしております。

というわけで、そんな心情の私がちょっと頭の中に浮かんだ暴論がタイトルの
「休業するのなら休暇にすればいい」
という事なのですね。
　 この不況も企業の在庫調整が進む半年から1年が正念場などという記事も拝見する事がありますが、それなら最初から作らなきゃいい。毎年8月と年末年始の1ヶ月間ぐらいは国民総出で休暇にしてしまえばいいのに・・・と思ったわけです。

社会人を20年以上やっていて感じたことは、なんとなく社会は好況と不況を繰り返しながらも少しずつテクノロジーを進化させ、その結果少しの飽和感と共に、システムや物だけじゃなく人の意識までもが非常にシンプルに穏やかになっていっている（シンプルさや穏やかさを求めている）のではないかという事。

勝ち組、イノベーション、アントンプレナー、起業家、ベンチャースピリッツ・・・
色々な言葉にそろそろ皆さん疲れてきたんじゃないでしょうか。

なんというか、お金とかがあまり絡まない気持ちの中での休暇というか、シンプルで穏やかな生活といったものを私達は求めだしているのではないのだろうかと思うのですね。

政治の世界でも最近、高速道路無料化、消費税上げません、収入100万アップなんていう妙に具体的な美辞麗句でやりあったりしてますが、そんな下世話な話じゃなくてもっと
「意識としての生活向上」
という夢を語ってくれる政治家はいないのかなと思ったりしております。

今回は、ちょっとITエンジニアとは全く関係のない、お盆休み中に田舎で蝉の声を聞きながらスイカなぞを食べて奇妙な原点回帰感を味わった私の戯言でございました。

早く休みモードから抜け出さないと（笑）