リラックスしてもらい、本音を聞き出す

カウンセリングを行う上で、どのような点を重視していますか？

私は設備管理を中心に、営業職や経理などの事務系の職種をご紹介しています。私が転職希望者の方との面談時に大切にしているのは、転職希望者の方が話しやすくなるよう、明るい雰囲気をつくることです。私自身はこれまで長く営業職に携わっていましたので、その経験が面談時の雰囲気づくりには生かせていると思います。当社の人材紹介事業はシニアの方のご紹介が中心になりますが、シニアの方の中には、「自分の年齢でも本当に転職できるのか？」と半信半疑な方もいらっしゃいます。そのため、緊張がほぐれた状態でお話しいただくことはとても大事だと考えています。リラックスしている方からは、本音をうかがうこともできますからね。

企業と人材のマッチングにおいて、どのようなことに気をつけていますか？

マッチングをする際に重要なのは、企業と転職希望者双方の満足度を高めることだと考えています。お互いに高い満足度を得るためには、それぞれと密なコミュニケーションを取れているかどうかがポイントになります。そのため、企業に求人のご依頼をいただく際や転職希望者をご紹介する際、また、転職希望者にお仕事をご紹介する際や面接に進んだ際など、その時々で細かく連絡を取るようにして、より具体的で詳細なお話をするように気を付けています。特に新たな環境でお仕事をされるシニアの方には、周囲の人たちと積極的にコミュニケーションを取ってほしいとお伝えしています。

以前の仕事は大手楽器メーカーの営業職に従事

キャリアコンサルタントになる前は、どんな仕事を経験してきたのですか？

当社でキャリアコンサルタントをするまでは、大手楽器メーカーで定年まで勤務しまして、その間に営業や販促企画業務を担当していました。定年前の2年間は、グループ内の企業への人材派遣を中心とした人材ビジネスの業務も経験しました。これらの経験から、自分には人と接する業務が向いているんだなと思い、キャリアコンサルタントの道を選び、楽器メーカーを定年退職後、人材銀行を経て、当社に入社しました。

いつも明るく、前向きなチャレンジ精神を

転職しようと考えている方に、いつもどのようにアドバイスしていますか？

転職は、転職希望者の方が新しい企業に入社されるまでに、どこまで納得されるかにかかっています。新しい企業へ入社された方の中には、入社した後に仕事や会社についていろいろとおっしゃる方もいます。しかし、それでは遅いんです。転職活動中に応募企業のことや仕事についてしっかりと把握すること、そしてご自身で十分に納得したうえで新しい企業に入社することが重要です。当社に転職相談にいらっしゃった方には、その点をお話ししています。

入社してみたら思っていたものとは違ったなど、言わばボタンの掛け違いのような理由で退職をされる方は、残念ではあるんですが、その後も短い期間に次々と会社を変えていっているのが実情です。そのような事態にならないよう、こちらでも十分に配慮して、転職希望者にお仕事をご紹介する際には、求人企業や仕事内容についてなど詳細な情報をお伝えするように心がけています。

転職をお考えの皆さんに、メッセージをお願いします。

企業は、明るく、前向きなチャレンジ精神をお持ちの方を望んでいます。転職活動をされる方は、ぜひそういった気持ちを持ち続けてください。私たちも、そんな前向きな気持ちの方を応援したいと思っています。