自分で取引先を増やし成長させたいと、この業界へ

なぜ人材業界に入ろうと思ったのですか？

最初は商社に勤務していましたが、当時はバブル崩壊直後でもあり、既存クライアントを相手にするばかりで仕事が楽しくありませんでした。そもそも、ルートセールスは顧客の企業規模でおおよそ売上が決まってしまいます。当時は自分で取引先を増やしたい、成長させたいという気持ちが強く、それで転職を決めました。また働くのであれば、成長性の高い市場で働きたいと考えていたため、当時まだメジャーではなかった人材派遣会社に転職することを決めました。

入社した会社は派遣業界でも後発だったこともあり、その点は営業もハードでした。受付で相手にしてもらえないこともありましたが、頑張ってひたすら足を運んで、少しずつ取引先を増やしていきました。

どうしてキャリアコンサルタントになろうと思われたのですか？

当時担当をしていた派遣スタッフの方に正社員思考の人が多かったため、徐々に興味を持ち始めました。派遣で働くことが繋ぎでしかなく、正社員で働くことを目標にされている方が多いのであれば、正社員になるための支援をすることがより自分自身が貢献できることなのではないか、と考えたためです。

人材紹介というビジネスもまだ一般的ではなく、私も人材紹介のことをよく知りませんでしたが、自分から売り込んでキャリアコンサルタントになりました。

人材紹介会社では求職者側のマネジャーを長く勤めていましたが、2012年に今の会社を立ち上げて独立しました。いつかは自分で、という思いがあり、今は代表として頑張っています。

人材紹介で得意な業種や職種は何ですか？

現在はメディカル、建築、サービス系の専門職、管理職などを中心に、紹介業務を行っています。

「次のステップにつながる紹介」が自分のこだわり

転職支援で印象に残っているお話がございましたらお聞かせください。

何年もお付き合いをさせていただいている方は皆さん印象に残っています。関係性がこの業界が長いこともありますが、お付き合いが長い方が多い点は私の特徴だと思います。例えば、15年程前に初めての転職支援をした方に、数年後再度キャリアアップで支援させていただき、その方とは現在は友人関係になっています。他にも10年以上お付き合いさせていただいている方が複数いらっしゃいます。

私が会社を紹介するときには、次のステップにつながる転職先を紹介したいと常に考えています。ご本人にもきちんと「ここで経験を積むとこんなステップが見えてきますよ」と、将来を見据えた紹介先だという話をします。「一度転職したら、後はもう知りません」ということはしたくありません。その点は責任を取りたいという思いがあるのかもしれません。転職してからもときどきお会いして、現状報告を聞いたりすることは多いですね。そこから再び転職支援に発展することもあります。

キャリアコンサルタントとしてのポリシーがあればお聞かせください。

面談では必ず転職とは関係ない話をすることです。これは私の場合だけかもしれませんが、世間話などいろんな話をどんどんしてもらったほうがいいと思っています。なぜならキャリアコンサルタントがいろんな側面を知った方が、紹介する先を広げられるかもしれませんし、合わない求人をお勧めすることも少なくなると思うからです。

また求職者からキャリアコンサルタントに踏み込んだ質問をしてみてもいいかもしれません。私でしたら、仕事以外のことを質問してもらえれば、こちらもすごく話しやすくなると感じると思います。

個人的なことを聞いても、決して失礼ではないので、距離を近づける手段として、話しかけ質問してみてほしいと思います。自分に合うコンサルタントというのは、仕事以外の場で会っても話ができる人です。ですから、このような手段を取ってもいいのではないかと思います。一度試してみてください。

色んなキャリアコンサルタントに会って、自分に合う人を見つけてほしい

これから転職しようとされている求職者にメッセージがあればお願いします。

ぜひ、自分に合う人材紹介会社を探してもらいたいと思います。転職は人材紹介会社で差が出ます。互いにシンパシーを感じられるようなキャリアコンサルタントが見つかれば、転職に対する取組みにも幅ができるのではないでしょうか。必ず自分と合う人がいるはずです。その意味でも、いろんなキャリアコンサルタントに会うべき。そして、求職者との距離感を大事にしているような人材紹介会社を見つけてほしいと思います。